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きものの収納、どうしてますか? 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.30

きものの収納、どうしてますか? 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.30

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個人的には、きものは畳んで収納することをおすすめします。袖山や肩まわりのラインがきれいに保てることと、なにより平たくなるのでたくさん積み重ねられるようになります。とはいえ重ねすぎると取り出すのに苦労しますけどね……。

きものの収納、どうしていますか?

きものの収納、どうしてますか?

住宅事情もあって、桐の箪笥を置くスペースがないわ、という方は多いようです。
クローゼットで、衣装ケースに入れて保管している人や、ワイヤーラックを組み立てて、たとう紙のまま積み重ねている人、段ボール保管という人もいます。ワンピースやコートと一緒に洋服用ハンガーに下げていたら、形が崩れてしまったという方の相談に乗ったこともありました。
個人的には、きものは畳んで収納することをおすすめします。袖山や肩まわりのラインがきれいに保てることと、なにより平たくなるのでたくさん積み重ねられるようになります。とはいえ重ねすぎると取り出すのに苦労しますけどね……。

桐箪笥の性能については前回お話しましたね。桐ではない箪笥ですと湿気やカビの心配がありますので、吸湿材の併用をおすすめしたところでした。

もうひとつ、おすすめのアイテムがあります。それは、きもの専用の保管袋「きものキーパー」! 保管袋1枚の中に、たとう紙に入ったきものが3枚程度入ります。(それ以上だとファスナーが閉まりにくくなります)

わたしは、今後数年間は必要のないきものを「きものキーパー」に入れて、物置のワイヤーラックに寝かせています。例えば、振袖・振袖用長襦袢・振袖用袋帯・帯締め・帯揚げをまとめて1枚に、黒留袖・色留袖・袋帯もまとめて1枚に。母からのお下がりの小紋で、わたしには似合わない感じのものや、一つ身や四つ身といった子どものきものも。年に一度でも着る予定のあるものは桐箪笥、そうでもないものは「きものキーパー」という感じですね。

ファスナーを閉めるときに、上に「収納済み」の袋を重ねて空気を抜くのがコツです。この袋に入れてしまえば、カビの心配も虫食いの心配もありません。(ただし、汚れがついたまま収納するのはNGです)
あとはベッドの下だろうが押入れの奥だろうが同じこと。雑な扱いなようで、実はとても理にかなっている収納方法なんですよ。

年に一度は絶対に着たい、と意気込んでいる付下げと訪問着は、どうしても物置にやれず、桐箪笥の引き出し部分に入れているのですが、保存袋に入れてから引き出しに入れるという念の入れよう。桐箪笥から笑われているような気がしています。

きものにカビがつかないようにするために 「きくちいまが、今考えるきもののこと」

しかし、なぜ同じ箪笥の同じ引き出しに入っていたのに、母のきものだけカビが?理由はたとう紙でした。わたしのたとう紙は和紙製ですが、母のたとう紙は洋紙。和紙は中のきものの水分を外に出そうとしてくれますが、洋紙はまわりの水分を吸収してしまうのだそうです。

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