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元劇団四季 齋藤舞さんの歌声が祝福する― 京都店10周年記念パーティー

元劇団四季 齋藤舞さんの歌声が祝福する― 京都店10周年記念パーティー

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2022年秋にオープンから10周年を迎えた京都店。それを記念して、ハイアットリージェンシー京都で行われたパーティの模様をレポートいたします。美しい歌声を披露してくださった元劇団四季俳優・齋藤舞さんのインタビューもあわせてどうぞ!

みなさまにご愛顧いただき、京都店10周年

京都店のスタッフ。左から、高島、吉川、佐野、長友

京都きもの市場で初の実店舗として2012年にオープンした京都店は、多くのお客様にご愛顧いただき、無事に10周年を迎えることができました。

それを記念し、昨年11月27日にハイアットリージェンシー京都にてささやかなパーティーを催しましたので、そのご報告をさせていただきます!

会場の様子
会場の様子
会場の様子

当日は全国各地、なんと関東圏からも多くのお客様が会場に足を運んでくださいました。

冬に差し掛かる季節にありながら、色とりどりの着物に身をまとった約60名の方々がお集まりになると、まるで会場に花が咲いたかのよう!自然と心が弾みます。

雑誌『美しいキモノ』によるスナップ撮影会

雑誌『美しいキモノ』のカメラマンさんも駆けつけてくださり、みなさまのスナップ撮影会も行われました。プロの方に自分の着姿を無料で撮影してもらえるまたとない機会とあって、こんなに長蛇の列が……!

ピアノ伴奏者の中村心哉さん

その間、会場に流れるのはピアノ伴奏者・中村心哉さんの生演奏による素敵なBGM。会場にいる誰もがその美しい音色にうっとりと耳を傾けていらっしゃいました。

そして、いよいよパーティがスタート!

代表の田中から皆様に挨拶

まずは弊社の代表・田中と、京都店の店長である高島からそれぞれ、お集まりいただいたお客様に日頃の感謝と10周年を迎えられた喜びが伝えられました。

乾杯の音頭を取る高島店長

そのまま、スタッフ一同心待ちにしていたみなさまとの乾杯のお時間へ。高島が「乾杯!」と音頭を取ると、みなさまが元気にグラスを掲げ、ともに京都店10周年を盛大にお祝いしてくださいました。

ここからは、しばし歓談。同じテーブルについたお客様同士で交流を深めながら、ハイアットリージェンシー京都のシェフが作る目に美しく、食べておいしいコース料理を味わっていきます。

歓談中のお客様
ハイアットリージェンシー京都のコース料理

京都きもの市場のスタッフも僭越ながら、各テーブルにお邪魔し、みなさまと楽しい時間を過ごしました!

お客様と乾杯する田中社長

元劇団四季俳優・齋藤舞さんによる豪華ショー

そして、みなさまがお待ちかねのメインイベントがスタート。京都店の記念パーティに駆けつけてくださった今回のスペシャルゲストは……この方!

パーティの舞台に降り立った齋藤舞さん

元劇団四季のミュージカル俳優、齋藤舞さんです!

ここでは、事前インタビューの内容も含めながら、齋藤さんについてご紹介していきます。

着物姿の齋藤さん

1985年に福島県で生まれた齋藤さんは幼少期より劇団四季(以下、四季)のパフォーマーを志し、21歳の時に同劇団のオーディションを受けました。

四季には、すでに豊富な経験や実力があり、合格したら即戦力のメンバーとしてすぐに活躍できるオーディションと、合格したら研究生として舞台に必要な基礎を学ぶオーディションの2種類があるそう。

齋藤さんは後者のオーディションに合格し、2007年に四季の研究所に入所。

とはいえ、誰もが四季の正式メンバーに選ばれるわけではなく……

「私と同期で入所したのは、即戦力メンバーと研究生を合わせて約90名。そこからどんどん試験などでふるい落とされていき、一年後に気づいた頃には20名ほどでした。常に明日は我が身という感じで怖かったですね」

と齋藤さんは語ります。

元劇団四季 齋藤舞さんの歌声が祝福する― 京都店10周年記念パーティー

そんな厳しい世界を勝ち抜き、見事正式メンバーとして選ばれた齋藤さん。その後は『キャッツ』『マンマ・ミーア!』『ライオンキング』など、誰もが知る四季の代表作の舞台に出演するようになります。

そして、2015年には『アラジン』でジャスミン役、2017年には『リトル・マーメイド』でアリエル役と、数々のヒロイン役をその可愛らしいルックスと透明感のある歌声で務め上げ、人気を誇りました。

現役時代は今日は名古屋、明日は北海道といったように、全国を飛び回っていたそう。そんな忙しい日々を送ったのち、2018年に退団。現在は舞台経験を活かして各地のミュージカルイベントやワークショップなどで活動されています。

前山さんの伴奏で歌う齋藤さん

ここでまずは一曲。ミュージカル『アラジン』より名曲「ホール・ニュー・ワールド」を披露していただきます。

演奏を担当するのは、イベントが始まる前から素敵な音色を奏でてくださった中村心哉さんです。

ピアノ伴奏者の前山宏彰さん

中村さんは4歳よりピアノに触れ、10歳からピアニストであり作曲家、調律師でもある前山宏彰さんに師事。高校卒業後にプロとしての活動を始められ、現在は講師としても活躍されています。

またピアノ伴奏者として、齋藤舞さんをはじめとした元劇団四季の俳優をサポートしておられることから、今回のイベントにもご参加してくださったのです!

斎藤さんの美しい歌声に聞き惚れるお客様

間近で行なわれるプロ同士のセッションに酔いしれるみなさま。思わず、料理を食べる手を止め、ステージに釘付けになっていらっしゃいます。

ちなみにこの日はパーティのために着物をお召しになってくださっていますが、実は着物で歌うのは今回が初めてとのこと。

事前インタビューでは、「通常の舞台は、小道具や衣装などを用意した上で何度も練習してから本番。今回は当日リハーサル1回のみなので、何もかもが初めてです」と緊張されていましたが、流石に圧巻の歌声です!

ここで、齋藤さんのスタイリングをご紹介します。今回は京都店のスタッフが、齋藤さんのイメージから一式ご用意させていただきました!

まずは齋藤さんが演じてこられたディズニーのヒロインたちから着想を得て、ペールピンクの可愛らしい京友禅の訪問着をピックアップ。束ね熨斗文様を基調に四季の花々が散りばめられた古典的でありながら、どこか束ね熨斗ムードが漂う一着です。

よく見ると、糸目部分に金彩加工に加えてキラキラと光るラメが入っており、齋藤さんもそちらを気に入ってくださいました。

当日、齋藤さんがお召しになった訪問着
華鏡裏紋の帯を締めて

帯には華鏡裏紋が豪華にあしらわれていますが、地色がシャンパングレイ。帯の刺繍糸も控えめで上品なお色味を使用しており、着物とのバッティングを避けながら彩りを加えてくれます。

帯揚げや帯締めなどの小物類は着物の文様から色を取り、全体に統一感を持たせました。

老若男女問わず、誰からも愛されるキュートさで甘いコーディネートを着こなしてくださった斎藤さん。ヒロイン役でのドレス姿はもちろん素敵ですが、和装もとってもお似合いです。

でも、着物を着るのはかなり久しぶりだそうで、ご自身の結婚式以来とのこと。なんと、成人式の時にご両親と一緒に選び、通られた振袖を色打掛にリメイクして結婚式でお召しになったんだとか!

「すごく良い思い出でした」とご本人も振り返る素敵なエピソードに心温まりました。

和装姿も素敵に来こなす齋藤さん
今回は特別に邦楽も披露!齋藤さんの歌う中島美嘉さんの代表曲「雪の華」も格別でした

今回は特別に邦楽も披露!齋藤さんの歌う中島美嘉さんの代表曲「雪の華」も格別でした

和装といえば……ということで、こんな思い出も。齋藤さんは四季の研究生時代に地唄舞の稽古があり、その中で浴衣の着付けや和装での立ち振る舞いや作法なども学んだといいます。

最初は「四季の舞台に何の関係があるだろう?」と思いながらも、教えてくれる先生の美しさやブレない姿勢に惹かれたそう。「単純にこうなりたいなという憧れがありました」と齋藤さんはおっしゃいます。

実際に普段の衣装とは違い、あまりストレッチの効かない浴衣で踊ることで、ご自身の集中力も鍛えられたとのこと。やはり、ひとつひとつのカリキュラムに意味があるんですね。

真剣な表情でピアノを弾く前山さん

ニューヨークのブロードウェイなどで上演された海外の新作を取り上げ、私たちに世界規模の芸術を届けてくれる四季。その劇団員としてどちらかといえば、洋の世界で生きてきた齋藤さんですが、和の世界についてはどう見ているのでしょうか。

「普段は日本の文化から離れてしまっているんですが、今回のように京都の街を歩いて、古き良き風情に触れると心がホッとします。やっぱり私は日本人なんだなとそういう時に実感しますね」

舞台に釘付けのお客様

劇団員として舞台に立っていた時も、着物で観客席に座る方がいると言葉にならない喜びが込み上げてきたそう。

「着物ってやっぱり準備に時間がかかるじゃないですか。だけど、それくらい舞台を楽しみにしてくださったんだなと思って幸せな気分になりますし、自分も気合が入ります!着物でいらしている方がいると男性キャストもいつもより張り切っていましたよ(笑)」

曲が持つ力について語る齋藤さん

そんな齋藤さんが着物姿のお客様の前で最後に披露してくださるのは、ディズニープリンセスのアリエルが歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」。聴けば、誰もがアリエルの暮らす海の世界に導かれる舞台『リトル・マーメイド』の代表曲です。

「この曲には父親に反対されたり、仲間に馬鹿にされながらも、それでも人間の世界に行くんだというアリエルの強い思いが込められています。何かに挑戦したい方、目の前の壁を突破したい方の心に響く曲だと思うので、ぜひ聞いてください!」

アリエルの複雑な心情を歌と表情で表現

曲が始まると、一瞬にしてアリエルの表情になる齋藤さん。その力強さと儚さが同居する歌声からはアリエルのお茶目で可愛らしいアリエルのキャラクターとともに、齋藤さんが語った“思いの強さ”が伝わってきました。

「10周年、本当におめでとうございます!」とありがたいお言葉をいただきました

「10周年、本当におめでとうございます!」とありがたいお言葉をいただきました

演奏が終了すると、会場では大きな歓声と拍手が鳴り響きます。そして、齋藤さんは感動の余韻を残しながら会場を後にされました。

齋藤さん、中村さん、本当に素敵な演奏をありがとうございました!

恒例!プレゼント抽選会

左から京都店スタッフ、佐野、吉川、高島

左から京都店スタッフ、佐野、吉川、高島

イベント終盤は、お客様にささやかなプレゼントを贈る抽選会!

高島、吉川、佐野の3名が舞台に立ち、ボックスの中から番号が書かれた紙を引いていきます。みなさまは緊張とワクワクが入り混じった面持ちでご自身の番号を見つめていらっしゃいました。

抽選会で当選したお客様
抽選会で当選したお客様

番号を呼ばれたお客様には舞台に来ていただき、当選の喜びや当日のコーディネートのポイントなどを教えていただきます。見事当選したみなさま、おめでとうございます!

最後に挨拶をする代表の田中
最後は京都店のスタッフが勢ぞろい

抽選会で大いに盛り上がり、宴もたけなわではありますが、ついにお開きの時間が。最後にもう一度、代表の田中と店長の高島から改めて皆様に感謝の意を述べさせていただきました。

スタッフとお客様との記念撮影

もう10周年、されどまだ10周年。京都店はこれからも長きにわたり、お客様と良い関係性を築いていきたいと思っております。

パーティにお集まりいただいたみなさま、そしてこの記事を読んでくださっているみなさま。どうぞこれからもご愛顧のほど、よろしくお願いいたします!

レポーター/苫とり子
撮影/スタジオヒサフジ

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