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京都きもの市場 横浜店1周年記念パーティー in 横浜ロイヤルパークホテル

京都きもの市場 横浜店1周年記念パーティー in 横浜ロイヤルパークホテル

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2023年9月10日、京都きもの市場・横浜店のオープン1周年記念パーティが開催されました。スペシャルゲストにはナレーター、かつ最近では着物YouTuberとしてもご活躍の近藤サトさんをお迎え。楽しいトークと着物ファンの熱気に満ちた当日の模様をお届けします。

2023.10.30

インタビュー

グレイヘアの美しさを際立てる青銅箔の輝き ナレーター・近藤サトさんの装い紹介

レポータ- / 手弱女 安里(たおやめ あんり)

職人の手技に恋して十数年。洋の東西を問わず、逸品との出会いを求めて、気の向くまま、心のままに、美術館、展示会、劇場、工房等を訪問させていただいております。
着物美人を目指して日々、奮闘中。

手弱女 安里(たおやめ あんり

この日のために誂えた陣内先生の着物

初秋、まだまだ暑さの残るパーティ当日のコーディネートは……

陣内久紹(じんのうちひさつぐ)先生の夏の訪問着『夏星降る』に、西陣の織元「織文意匠鈴木」の菊模様の袋帯。

昨年5月の東京KITTE展示会にて出会い、この日のために誂えた着物と帯でした。

陣内久紹先生『夏星降る』
蒔糊

陣内久紹先生『夏星降る』 糊の粒を使って表現する「蒔糊」(まきのり)技法が用いられている

蒔糊は不思議な粒粒です。星になったり、光になったり、雪になったり、風になったり、波になったり……すべてのものがこの小さな粒粒でできているのではないかと思える程に、蒔糊の表現は多様です。

陣内久紹

着物に同封されていた陣内先生による作品解説にありましたとおり、会場では何人もの方々に「お星さまが降っているみたい」「銀河系みたい」「本当に素敵!」とのお褒めのお言葉をいただきました。

パーティの数日後にかねてより闘病中だった陣内先生の訃報が届き、今後一層大切に装っていきたい、思い出深い作品となりました。

パーティの前には、横浜らしい海を感じる場所で写真撮影を。

海を感じる場所で写真撮影

提供/手弱女安里

海を感じる場所で写真撮影

提供/手弱女安里

そして、パーティの受付を済ませた後は恒例の着姿撮影へ。

後日受け取る撮影データを見返すたびに、パーティのことを思い出すことができるもの。積極的に撮影に参加するようにしています。

パーティ、スタート!

会場入り口では、田中敬次郎社長、明神店長がお客さまをお出迎え。

長友さんヘアスタイル

横浜店の小川さんや、イベントでおなじみの長友さんも華やかな装いでいらっしゃっていました。

美しく艶やかに決まった長友さんのヘアスタイルは、祇園にある『エメラルド美容室』でセットしていただいたそう。素敵ですね!

まずは田中社長、明神店長からのご挨拶です。

田中社長
明神店長

横浜店のオープンに際し、銀座店からたった一人の営業マンとして店長に赴任した明神店長。

昨年のオープン記念パーティでは、

「『横浜に京都きもの市場さんの店舗があってよかった』と思っていただけるよういろいろなことにチャレンジしていこうと思っています」

と抱負を語っていらっしゃいました。

2022.12.23

イベントレポート

みなさまの温かい声援に包まれて。京都きもの市場 横浜店オープン記念パーティー in横浜ベイシェラトン

有言実行、スタッフの小川さんと二人三脚で毎月開催されている「着物でお出かけ」イベントは毎回即満席になってしまうなど、お客様と着物をつなぐ懸け橋として日々切磋琢磨していらっしゃいます。

今ではすっかり板についた店長の貫禄。

お客様に愛されて、横浜の地にしっかりと舵を下ろしていらっしゃる様子が伝わってまいりますね。

シャンパンで乾杯!

開会の挨拶のあとは、シャンパンで乾杯!

1周年記念パーティのために特別に用意いただいたディナーコースをいただきながら、しばしのご歓談タイム。

会場記念写真01

同じテーブルの方々との談笑や、京都きもの市場のイベントを通して知り合いになった着物仲間の方々との久しぶりの再会そして写真撮影……!

みなさますっかりリラックスして楽しんでいらっしゃるご様子です。

会場記念写真02
会場記念写真03

スペシャルゲストは近藤サトさん!

ご歓談の後は早々に、みなさまお待ちかねのスぺシャルゲスト、近藤サトさんの登場です!!

近藤サトさんご登場

「みなさんこんにちは、近藤サトです!パーティ楽しんでいらっしゃいますか~?」

気さくで親しみやすくポジティブ、エネルギーの塊のようなサトさんの登場とともに、会場にいらしたみなさまのボルテージも上がってまいりました!

トークショー開始

サトさんが田中社長をリードする形ではじまったトークショー。

「着物屋さんの社長でこんなにシュッとしている方いないですよね? ほとんどの呉服屋さんは『噺家(はなしか)さんですか?』と言われることが多いと聞きますが、田中社長、モデルさんにしか見えないです。こんな素敵な着物男子にお目にかかれる機会なんてなかなかないですよね~。会場のみなさまもそう思いますでしょ?」

自然な流れでお客さまを巻き込み、会場の一体感を醸成するサトさんの手腕……お見事です!

近藤サトさん、圧巻のトーク力!

近藤サトさん

当日のサトさんのお召しものは、1915年創業、100年を超える老舗『高島織物』さんの着物と帯。

「青銅箔」が織り込まれた着物

「青銅箔」が織り込まれた白生地を用いた着物が会場のライティングにさりげなく輝く様子は、まさにエレガントの極み。

今や「着物」と並んでサトさんのトレードマークとも言える「グレイヘア」ともマッチして、その魅力が最大限に引き出されていました。

2023.10.30

インタビュー

グレイヘアの美しさを際立てる青銅箔の輝き ナレーター・近藤サトさんの装い紹介

ちょうど横浜で開催される催事でも、髙島織物さんのご紹介があるようですね!

田中社長とサトさん

田中社長のお召しものについても、和やかに会話が続きます。

「節(ふし)感を楽しめるナチュラルタッサーの羽織、田中社長のような背の高い男性にはピッタリですね!」

今でこそ、メディアでの「着物姿」そして「グレイへア」が定着しているサトさんですが、そのきっかけとなったのは2018年に出演したワイドショー。

2021.07.21

インタビュー

着物へのハードルを取っ払いたい。ナレーター 近藤サトさん(前編)

近藤サトさん

「(2018年当時には)着物は目立つからやめてほしいと言っていたテレビ局が、近藤サト=「着物」が市民権を得たと思ったのか、最近では全く変わってきました。田中社長もお着物のことが多いのですか?」

サトさんの素晴らしいインタビュー力に引き込まれます。

「外に食事に行く時、例えばお相手も着物を着る男性と2人でお寿司屋さんに行く時などに着たりします。着物で外出すると、女性に声をかけられることもありますね。ただ……いとこの結婚式で新郎に間違われたこともありましたね!(笑)」

「だって田中社長、本当に素敵ですもの。ところで、京都きもの市場さんの今後の展望をお伺いしてもよろしいですか?」

今後の展望を語る田中社長。

「京都きもの市場では、2001年よりオンライン販売に特化したビジネスを行っていました。それとは別に年間350回ほど全国各地での展示会も行っていましたが、実店舗がないとお客さまとの長期的な関係性を構築するのが難しい、ということに気が付き、2012年に京都店の実店舗化に踏み切りました。

現在は、京都・銀座・博多・横浜・静岡と5店舗を構えており、2023年10月には神戸店も開店。”お客さまとのタッチポイント”として、また”安心できるプロがいる場所”として機能していけたらと思っています。そして、購入していただいたら終わり、ではなく、本日のパーティのように着物で楽しんでいただける機会を積極的に提供させていただきたいと思っています!」

まるで「サトの部屋」のごとく…。

「もうジャンジャンやってください!パーティ!!」とサトさん。

装いのことから今後の展望までさらりと言わせてしまうサトさんの力量はまさに、”サトの部屋”とも呼びたくなるほどのもの。

瞬時に相手の特性や魅力を見抜く洞察力とともに、その場にいるみなが思わず笑ってしまうようなワードの選び方や会話の運び方……軽快なテンポで一気に盛り上がり、みなさまの心をわしづかみにするサトさんのトーク力、さすが!のひとことです。

格や約束事に捉われることなく、着物を楽しめる世の中に

ところで、サトさんが人生で最初に着物・帯を購入したのは20代後半の時だそう。

2021.08.03

インタビュー

着物文化をみんなの元へ戻したい。ナレーター 近藤サトさん(後編)

とあるきもの学院の無料講習で着付けを習い、「平良敏子さんの芭蕉布の帯が欲しい!」と一念発起。

「いきなり喜如嘉に行ったけれど誰もいなかった」ことや、「諦めきれずに沖縄三越に行ったら平良さんの芭蕉布の帯が3本販売されており、その中の1本を50万円で購入したこと」など、持ち前の行動力とバイタリティを体現するかのようなエピソードをお聞かせくださいました。

お客さまを楽しませるサービス精神に溢れたサトさん。

「着付けはサト流。格や約束事に捉われることなく、まずは着物を楽しんでほしい」

とサトさん。

たくさんの照明があたり熱がこもりがちなテレビのスタジオ収録時のお召しものは、季節に関わらず「単衣」の着物と決めていらっしゃるそう。

・生地の落ち感を含め、きれいにすきっと着ることができる(袷は重いし、どうしてもたつく)

・旅行の時にも荷物にならない(海外旅行に袷の着物は重すぎる)

とすっかり「単衣推し」のご様子です。

抜群のインタビュー力と、お客さまを楽しませるサービス精神にあふれたサトさん。トークショー終了後はテーブルを周っての写真撮影に応じてくださいました。

テーブル集合撮影01
テーブル集合撮影02
テーブル集合撮影03

抽選会も”サト流”で!

トークショーの後は、これまたお待ちかね、恒例の抽選会。

抽選会01
抽選会02

明神店長との軽妙な掛け合い……ここでも”サトさん流おもてなし”を存分に発揮いただきました!!

サトさんからは、明神店長のコーディネートについても質問が。

明神店長の当日のコーディネート

着物は「長嶋織物」さん。帯はなんと、おじいさまの形見の角帯だとのこと!

明神店長は頻繁におじいさまから譲り受けられた着物を着ていらっしゃいますね。きっとおじいさまもお喜びのことでしょう!

ご参加者様コーデ01

会場のみなさまの装いをご紹介

ご参加者様コーデ02

絶妙なお色目の紅型の帯!

ご参加者様コーデ03

印象的なお色の着物をすっきりとした帯で巧みにまとめて

末長く愛されるお店を目指して

明神店長からの閉会の挨拶を経て、パーティは華やかにお開きに。

横浜の地に出航してはや1年、パーティ会場にいらしたみなさまの大きな拍手と笑顔から、横浜店が”愛されるお店”であることがジンジン伝わってきました!

お見送り中

そしてこれからも、着物で楽しめる企画をジャンジャン開催いただけますように!

スタッフのみなさまも、本当にありがとうございました。

お疲れ様でした!

撮影/五十川満

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