着物・和・京都に関する情報ならきものと

暮らしに彩りと便利さをくれる手拭い 「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」vol.7

暮らしに彩りと便利さをくれる手拭い 「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」vol.7

記事を共有する

私の子供時代、日常にあったのはどちらかといえばタオルでしたが、手拭いに目がいくようになったのは、やっぱり自分で着物を着るようになってからです。

2023.09.21

よみもの

“読書の相棒”と楽しむ秋の夜長 「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」vol.6

2022.09.21

まなぶ

深まる秋を満喫する神無月 「月々の文様ばなし」vol.7

ようやく秋も本番となりました。

家の中でも心地よく過ごせるようになりましたが、旅に出かけるのもとても楽しい季節ですね。日帰りでも、何泊する旅行でも、出かけるとなったら手拭いを持参する人が多くなったように思います。

私も大好きで、今回は、暮らしに彩りと便利さをくれる手拭いのお話をさせていただこうと思います。

暮らしに彩りと便利さをくれる手拭い

私の子供時代、日常にあったのはどちらかといえばタオルでしたが、手拭いに目がいくようになったのは、やっぱり自分で着物を着るようになってからです。

ハンカチよりも手拭いの方が、何かと使い勝手が良いことに気がつき、丈夫で、しかもアイロンがけもいらない手軽さも気に入りました。

食事の時には膝にかけたり

描かれる模様には、伝統的な小紋柄、現代のポップなイラスト、季節や人物、または商いにちなんだもの、ご祝儀やご挨拶のお配りものなどがあり、芸術的な絵柄は額装して飾ることもできます。

数えきれないほどある中からどの絵柄を選ぶか迷うのも、手拭いの楽しさのひとつですね。

手拭いは、その名の通り、手や物を拭くだけでなく、包む、巻く、掛ける、敷くなど、いろいろな用途に使えます。

いろいろな用途に使えます
いろいろな用途に使えます

食事の時には膝にかけたり、炊事の時は帯に挟み込んで前掛けにもなります。

手荷物の中が見えないよう覆ったり、昔のあねさん被りではありませんが、野外では日避けに被ったり草の上に敷いたり、冷える時はお腹や首に巻いたりも。

冷える時はお腹や首に巻いたり

すでに愛用されている方々にはご存じの通り、この一幅の布の便利さに、私もすっかり虜になりました。

ちょっと手間ですが、針と糸を用いて布小物に作り変えることもできます。

巾着や手提げ袋に
暖簾にしたり

巾着や手提げ袋のほか、暖簾にしたり、紐を縫いつけて簡易式のエプロンにもできますし、鋏を入れて普段着用の帯や半衿にしたり、つなぎ合わせてアロハシャツになったりと、布の使いまわしの良さも、手拭いの魅力のひとつですね。

紐を縫いつけて簡易式のエプロンに

ところで、手拭いの切り端の始末はどうしたらいいのか、人によって意見や好みがあるようです。

昔は早く乾くことから切りっぱなしに使っていたとかで、我が家のキッチンで使うものは切りっぱなしにしておき、人前で使うものやお気に入りのものは縫いかがって始末しています。

手拭いの切り端の始末

薄くて軽くてかさばらず、汚しても洗って干せばすぐ乾きますから、旅行へ行く時などは、かならず数本は持っていきます。

そして古くなったものは雑巾にして使い切ります。

古くなったものは雑巾に

リボンをかけてちょっとしたプレゼントにしたり、逆に人からいただいてもうれしく、我が家にもまだ下ろしてないものが何枚もあるのに、売り場を見ると、つい新しいものが欲しくなってしまうので、今は自分に禁止令(?)を出して我慢しています。

2021.01.05

インタビュー

“粋”な手ぬぐいの流儀とは。 落語家 三代目柳亭小痴楽さんの愛用品

2022.09.03

インタビュー

踊りの稽古が自分の根底にある 歌舞伎俳優 澤村國矢さんの愛用品

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

CATEGORYカテゴリー

記事を共有する