商品番号:1561321
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【 仕入れ担当 田渕より 】
古来より薬用や生活素材として重宝されてきた葛。
その強靭な繊維を精緻に糸とし、織り上げたのが「葛布(くずふ)」。
その丈夫さと独特の風合いから希少性を誇り、まさに夏帯の逸品といえます。
製織を担うのは、手掛けたのは新潟県小千谷より『おだきん』代表
日本工芸会準会員、小田島克明氏。
自然の恵みを余すところなく活かし、
経緯ともに葛を用いた完全なる葛布の世界を現代に蘇らせています。
ものづくりに非常にこだわりをもって
小千谷ちぢみの古くからある技法を活かして
多くの作品を創作しておられます。
是非ともお見逃しなさいませんようお願い申し上げます。
【 お色柄 】
経緯100%の葛を用いた葛布のざっくりとした風合い。
深みのある墨緑色を基調とした地合いには、葛特有のざっくりとした繊維の表情が生きており、
光の加減によってわずかに艶を帯びる独特の質感が浮かび上がります。
均一でありながらも微細な揺らぎを見せる織りは、自然素材ならではの豊かな景色。
すっきりと無地感を基調としつつ、奥行きを感じさせる地風は、
帯として結んだ際にシンプルながらも確かな存在感を放ちます。
丈夫でありながら軽やかな風合いをもち、永く愛用できるのも魅力。
単なる帯を超え、自然と伝統を纏うかのような感覚を与えてくれることでしょう。
【 葛糸織について 】
葛(くず)といえば…
秋の七草にも数えられ、その根は生薬である葛根湯に、
生成されたデンプン粉は葛餅などに用いられる、日本人には
とても馴染み深い植物。
山野に自生するその葛の靭皮(じんぴ)繊維を織り上げるため、
撚りにくく、裂けやすい、毛羽立ちやすい。
しかも200g(帯一本分)ほどの繊維をとるには、
10kg以上の生葛が必要で、他の自然布と同様に糸を取るのに
途方もない時間がかかります。
さらにその葛糸を織るためには、
高度な技術と精神力が必要とされるため、
経緯ともに葛糸を用いて織り上げられる本葛布は
大変生産数が少なく、希少でございます。
「絹になく麻になく木綿にもまたない味い」
と柳宗悦が称賛したその風合い。
自生の葛の茎の青く節間の長いものを選び採取。
皮の繊維を十分に処理した後糸をつむぎ、
手織りで織り上げる。
自然繊維の持つ魅力。
それは、人の手で真似の出来ない千変万化の表情をみせる、
ぬくもりの色彩に、独特の風合いがございます。
経緯糸葛100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
全通柄
◆最適な着用時期 単衣・盛夏(5月下旬~10月上旬)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お出かけ、芸術鑑賞、お食事、行楽など
◆あわせる着物 小紋、織の着物