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山間部に育つシナノキなどの樹皮の内側の繊維から糸を績み、織った織物が科布です。通気性が良くざっくりした感触、素朴な味わいが魅力です。繊維が硬く丈夫なので、和装品としては夏物の帯地や袋物によく利用されています。自然な生成り色や藍などの植物染、涼しげな透かし織などの八寸名古屋帯がよく見られます。
材料には、シナノキ属のオオバボダイジュやシナノキが主に使われます。制作工程は、産地や作り手により多少違いますが、まず樹木の表皮を剥いで内側の靭皮を煮て、繊維を細く裂いてつなげて糸を作ります。その後、繊維をほぐすために木灰で煮込みます。不純物をそぎ取り、数日間、糠に漬けると、シナらしい良い色が出てきます。手で一定の太さに繊維を裂く「しな裂き」をして、さらに細く裂いた繊維をより繋いで糸績みします。天然の繊維はそれぞれ太さや強さが異なるので、均一の太さの糸をたくさん作るのは難しく、根気のいる手仕事です。地機や高機に掛けて織り上げます。
歴史
シナノキは日本固有の落葉高木樹です。北海道から九州までの山地にはどこでも見られます。各地の山間などで織られてきた科布は、まず苧麻布の普及によって、中世頃から衰退のきざしが見え、江戸時代頃から木綿が急速に広がると、さらに生産が減ってしまいました。しかし冬は雪に覆われるなど厳しい自然条件の山間地などでは、生活の道具として、また貴重な現金収入源として、科布作りが継承されてきました。繊維が強靭で水に強いことから、蓑、袋物、漁網などによく利用されていたといいます。2005年、新潟県村上市山熊田、雷(いかずち)、山形県鶴岡市関川の3地域で受け継がれてきた科布が、「羽越しな布」の名称で、経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。
科布の和装品はほとんどが帯で、多くは八寸名古屋帯です。麻などの夏着物にコーディネートして、盛夏の外出に着るのがおすすめです。格式張らないパーティ、食事会、観劇、個性的に装いたいシーン、各種のお出掛けのときなどにご着用ください。自然布らしい繊細さと野趣を生かして自由な装いを楽しみましょう。
京都きもの市場では、幅広いラインナップで科布を取り扱っております。
ご予算やお好みに応じたご提案をいたします。
また、イメージに合った科布の作品をお探ししてご提案することも可能です。
お気に入りの特別なお求め品となるよう、一生懸命にご対応させていただきます。
科布の商品に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。