【 仕入れ担当 中村より 】
深い正藍のお色…
そしてこのしなやかな肌心地…
手織綿さつま着物を仕入れてまいりました。
宮崎県都城、東郷織物謹製のお品かと存じます。
おそらくこれ以上の綿きものは現在存在していないでしょう。
着物好きが最後に行き着く綿着物。
織専門に扱っておられる業者でさえ、なかなか手に入らない逸品。
中でも細密な160山亀甲絣と蚊絣を併用して緻密に織り上げられた究極のおしゃれ着、
どうぞこの機会に、最高峰の一枚を御召くださいませ。
【 お色柄 】
正藍染によるこっくりと深みのある濃紺色。
綿のお着物でありながら、あふれるような品の良さを感じずにはいられません。
細やかな蚊絣を背景に、160山亀甲絣を用いて、
色紙の中に蜀江、唐草、松皮菱などの意匠が織りなされ、
都城の名門ならではの匠技がきらめくように光ります。
知的なお色、温かみあふれる風合い。
ふだん着やちょっとしたお出かけ着として、毎日、そして末永く。
それだけの着心地の良さと品質がしっかりと備わった、贅沢な一枚でございます。
【 状態について 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗い、仕立て替えに出されたと見られるしつけ糸がついております。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
※藍はその特質上、摩擦や湿気による色落ちが生じやすくなっております。
藍止め加工をいたしましても、藍が落ち着くまでに汗や摩擦で
色が移る場合がございますのでその点ご留意くださいませ。
【 東郷織物について 】
東郷織物は、創業90年。
昭和22年に、東郷治秋・永江明夫のふたりによって創業されました。
「『一番』になりたかったんです」
永江明夫氏は語ります。
日本の綿ではなく、エジプトの極細番手の綿で織られた「薩摩絣」。
大島や結城を着尽くした人が、最後に行き着くといわれる綿のお着物です。
絹に負けない、木綿。
武者小路実篤から「薩摩絣 手織絣 誠實無比」と讃えられ、
「政治は義理と人情だ」で有名な政治家、大野伴睦も好んで着用されていたと聞きます。
表:綿100% 裏:絹 (縫製:手縫い)
背より身丈163cm(適応身長158cm~168cm) (4尺 3寸 0分)
裄丈68.5cm (1尺 8寸 1分) 袖巾35cm (9寸 2分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾24.5cm (6寸 4分) 後巾30cm (8寸 0分)
◆八掛の色:濃紺色
※衿裏は引き紐の付いたお仕立てです。
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈70.5cm (1尺 8寸 6分) 袖巾36cm (9寸 5分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お稽古事、街着、ランチなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。