商品番号:1557852
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
土と風が育てた、球美の島の織美。
沖縄・久米島にて、土に、草に、風に寄り添いながら、
今なお昔ながらの手仕事で織り継がれる「久米島紬」。
その中でも、ごく僅かにのみ織り出される“絣入り”の織絵羽に出逢いました。
約半年間程お願いを重ね続け…この度現実的な価格でのご紹介が叶いました。
草木で染めた糸が奏でる静謐な色彩と、
ゆらぎをもって流れる絣の表情。
それは装う人に、伝統と自然と祈りの美を纏うという、かけがえのない時間をもたらしてくれます。
またと無い逸品を…
どうぞお見逃しないようご覧下さいませ。
【 お色柄 】
ふうわり、温もり漂う柔らかな地風。
地色は生成色から若葉色、そして深い藍へと自然に移ろうグラデーション。
まるで海の波や風の軌跡を思わせます。
その地に手括りならではの微かな揺らぎを持つ、
ミズにトリ、ナビチャーの絣が細やかに浮かび、
織紋様の中に静かに華やぎを宿します。
地色はソテツ、絣はヤマモモにサトウキビ、泥に琉球藍による高い染色技術。
草木染の柔らかさと深みが、視線に触れた瞬間に肌に染み入るような、奥ゆかしい美しさを湛えています。
久米島紬の訪問着というだけでも類稀なる存在ですが、
さらに絣入りという希少性は、ただのきもの愛好家にはとどまらない「真の通人」のための一枚といえるでしょう。
自然とともに織られたこの反物は、纏う方の美意識を余すことなく映し出し、
時を重ねるほどに深く馴染んでゆく一生ものの逸品です。
【 久米島紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
沖縄県無形文化財指定(1977年)
製作技術が重要無形文化財に指定(2004年)
久米島紬保持団体が重要無形文化財保持団体に認定
その技術が琉球王国時代以来の伝統を保つ、
製法は手作業による織物。14世紀末頃、久米島の
「堂の比屋(堂集落の長)」が明に渡り、養蚕の
技術などを学んだ事が始まりとされる。
糸は真綿からひいた手紡ぎの糸、染料は島内で採れる
主に車輪梅(ティカチ)、サルトリイバラ(グール)、
泥(媒染)、ナカハラクロキ(グルボー)、フクギ、
ヤマモモ、オオハマボウ(ユウナ)。
製織は手投杼を用いた手織である。
久米島紬の色の系統は以下
・黒褐色、茶系:グール(サルトリイバラ)とテイカチ(車輪梅)、泥
・青灰色、白灰系:ユウナ(オオハマボウ)を燃やした灰
・青丹、薄鶸系:ウージ(サトウキビ)
・濃青色、濃紺系:琉球藍
の彩りが最も多く、稀な彩りとしてはヤマモモとクルボー
(ナカハラクロキ)を用いた黄色系、媒染液によっては
ミョウバン媒染の赤味をおびた深みの黄色、泥による
鉄媒染の鶯色があり、近年は上記の他に椎の木、月橘、
月桃の植物染料を用いたもの、鉱業が盛んだった久米島の、
多彩な土を使っての新しい染色方法である千枚岩
(せんまいがん:フィライト)を用いた大地染などがある。
絹100%
たちきり身丈175cm 内巾37cm(最長裄丈約70cmまで 最長袖巾肩巾35cmまで)
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、観劇、芸術鑑賞、お食事、お出かけ、行楽など
◆あわせる帯 洒落袋帯、九寸名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
解地入れ6,050円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て35,200円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)