商品番号:1552206
(税込)
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
ふんわり、幽玄、幻想意匠美…
京都洛北、鷹が峰。織りと染めの名門『しょうざん』より
幻の染技法・本夾纈(きょうけち)の逸品を仕入れて参りました。
物好きの方ならば、その名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか…
奈良・飛鳥時代に端を発する日本三纈の一つである本夾纈。
板締めによる高度な防染技法を現代に甦らせた、
しょうざん屈指のハイクラスでございます。
幾重にも重なる色彩の重なりから生まれる、
幻想的な奥行きと繊細な彩りは、通常の染織では到底到達できない美の領域です。
現在、この夾纈で作品を製作できる職人さんは限られており
もちろん大量生産も叶わず、一夜にして習得できる技術でもありません。
近年では数える程しかご紹介が無い貴重品…
どうぞこの機会をお見逃しのないようお願い致します。
【 お色柄 】
ふうわり…まるで羽衣のような軽やかな手触り。
そのこだわりの帯地は露草色を基調として、
古典ペルシャを思わせる華唐草模様が染めなされました。
複雑な意匠でありながら重苦しさはなく、
むしろ水の中に花が揺れているような軽やかさが感じられるのは、夾纈ならではの妙技。
柄の端々に残る“滲み”や“揺らぎ”こそが、手仕事の証であり、
この帯が纏う空気のやわらかさを生んでいます。
格調と洒落味を静かに添える一条。
和の中に漂う異国情緒、そして時間と手間を惜しまぬ美意識。
そのすべてを受け継いだ逸品です。
【 天平の三纈・夾纈について 】
聖武天皇の宝物庫「正倉院」には数多くの染色裂が残されおり、
その当時(天平時代)に創られ今日に伝えられている裂(きれ)に、
『天平の三纈(さんけち)』と呼ばれている裂地があります。
それぞれ『夾纈(きょうけち)、纐纈(こうけち)、臈纈(ろうけち)』と呼ばれ、
「纐纈」は絞り染、「臈纈」はろうけつ染の事で、
今日までその技術が伝承されていますが、「夾纈」はその技術的な難しさもあり、
一時技術がすたれ、近年までその再現は不可能とまで言われてきました。
そんな幻の古代染色技法が現代の匠たちによって甦り、現在ご紹介するに至っております。
まさにしょうざんの素晴らしい技術によって甦った「夾纈」ですが、
そこに至るまでの道のりは途方もなく困難を極めたとのこと。
現代の技術をもってしても難しいこの技術を当時の人達はどのように解決したのかは、いまだに謎と言われているのです。
【 しょうざんについて 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.2401
京都の着物メーカー。(漢字表記は松山)
西陣の糸屋の三男に生まれの戦後の立志伝中の人物で、
しょうざんのウール着物を大ヒットさせた松山政雄が
創業者。
戦後いち早くシルクウール着物やウールお召を開発。
1970年代以降は後のしょうざんの看板商品となる
「しょうざん生紬」を開発。
絹100%
長さ約4.4m(お仕立て上がり時)
耳の縫製:袋縫い
全通柄
※帯芯付き
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、芸術鑑賞、観劇、お出かけ、お食事、趣味のお集まりなど
◆あわせる着物 洒落訪問着、付下げ、色無地、小紋、織の着物など