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『YUMING MUSEUM』 東京シティビュー 「きものでミュージアム」vol.18

『YUMING MUSEUM』 東京シティビュー 「きものでミュージアム」vol.18

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デビュー50周年を迎える松任谷由実の軌跡をたどる展覧会が六本木ヒルズ絶好のロケーションで!貴重な資料やステージ衣装も。なつかしさに目頭が熱くなったり、思わず口ずさんだり… 恒例の招待券プレゼントもお見逃しなく!

2022.12.16

よみもの

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ユーミンの軌跡をたどる

今回は、東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)で開催中の『YUMING MUSEUM(ユーミン・ミュージアム)』をご紹介します。

※本コラム内の写真につきまして、各美術館プレスより撮影および掲載の許諾を得て使用しております。

松任谷由実

松任谷由実(広報画像)

ユーミンからのコメント

「 展覧会は今までにやったことの無い、 新たなメディア。 この展覧会を一番楽しみにしていたのは、 他ならぬ私自身です。 みなさまがどう思ってくれるのか楽しみです。 東京を抱きしめられるこの場所で、 活動と半生を味わっていただけます。 一人の女の子がユーミンになって、そしてあり続けるというドキュメントを熱く感じてください。」

絶好のロケーションで!

『YUMING MUSEUM』エントランス

『YUMING MUSEUM』エントランス

東京のど真ん中、東京を一望できる六本木ヒルズ森タワーの52階に位置する東京シティビュー。

会場に入ると海抜250mの高さからの景色をバックにグランドピアノが置かれ、100点以上のユーミンの曲の譜面やメモの複製が散りばめられています。

最高のロケーションのなか、懐かしい曲の譜面やメモを見つけ、気分が上がります!脳内にユーミンの曲が再生されること間違いなし。

『中央フリーウェイ』の譜面

『中央フリーウェイ』の譜面(複製)

ユーミン自身が案内してくれる無料の音声ガイド(詳細後述)もありますので、ぜひ聴きながら鑑賞してください。まるでユーミンと一緒に観ているかのような気分になります。

展望フロアからの富士山

展望エリアからは天気が良ければ富士山も

音楽で蘇る記憶

すべてのアルバムと若いころの写真が並ぶ

すべてのアルバムとユーミンが若いころの写真が並ぶ

エントランスから進むと、デビューシングルから最新作のアルバムまでが並びます。

窓際にはユーミンの子ども時代から大学時代の写真が。ユーミンは1972年、大学1年の時に『返事はいらない』でデビュー。以来50年、39枚のオリジナルアルバムを出しています。

ずらりと並ぶさまは壮観!前半はレコード、途中からCDに代わるのが感慨深いです。

ユーミンはもともと歌手になるつもりはなく、立教女学院時代から作曲家になるつもりで曲や歌詞を書いていました。それが、自分で歌うことになり、以来50年歌い続けているのですから不思議ですね。

ユーミンのレコード

ユーミンが米軍基地で買って聴いていたレコード

私は大学時代にレンタルレコード店でアルバイトをしていた時期があるのですが、何週間もランク上位でずっとかけていた懐かしいアルバムのジャケットをみつけ、なんだか胸がいっぱいになりました。

音楽と記憶って密接に結びついていますね。友達に借りたレコード、ドライブの時によく聞いていた曲…と、いろいろなことが甦りました。

はじまりの部屋、手書きのメモ

実家で弾いていたピアノ

実家で弾いていたピアノ

ユーミンは八王子の老舗の呉服店、荒井呉服店で生まれました。ここではユーミンの実家の部屋が再現されています。

ピアノ

ウィッグは、夜遊びで家を抜け出すときにカモフラージュのためベッドに置いていたものだそう!

実際に弾いていたグランドピアノ、学生時代に描いたデッサンや油絵、本、レコードに加え、成人式や結婚式のお色直しの時の振袖姿の写真もあります。

成人式と結婚式のお色直しの写真

成人式と結婚式のお色直しの写真(撮影:akemi) さすが、いずれもすばらしいお振袖!

多くの人々の心を捉える詞や曲を次々と生み出すユーミンが、どんな本を読んでどんな曲を聴いていたのか気になりますよね。

実家のユーミンの部屋

実家のユーミンの部屋、ルオーの絵や観葉植物が

ちょっとのぞき見する感覚でまじまじと見てしまいました。

多摩美術大学に通っていたユーミンは、絵にもその才能を発揮しています。デッサンや油絵にも非凡なものを感じます。本当に多才なのですね…!

大学時代の課題の絵

大学時代の課題の絵。着物の柄を頑張って描いたそう!

『ひこうき雲』のメモ

手書きの『ひこうき雲』のメモ

映像と衣装でライブを感じる

ステージ衣装が並ぶ

ステージ衣装の展示

ユーミンは50年間で、なんと2000回を超える公演を行いました。こちらはそれを追体験できるエリア。29点のライブの衣装が展示され、映像が流れています。

こちらから『BLIZZARD』と『埠頭を渡る風が流れる』が流れたかと思うと、あちらから『真夏の夜の夢』と『リフレインが叫んでる』が…

もう、あっという間にそれらの曲をよく聴いていたころのさまざまなことがフラッシュバックして、少し涙がにじみました。

ステージ衣装の展示。着物もあります

ステージ衣装の展示。着物もあります

衣装もいつもかっこいいですね!なんでも着こなしてしまうんですよね。見覚えのある衣装を近くで見られてワクワクします。

周りに聞こえないように口ずさんでいたら、身体が自然にリズムをとって踊りたくなりました!

ステージ衣装の展示
着物の衣装

着物の衣装は、15秒で着替えられるようになっているそうです!

最後に

展望エリア

各界の著名人からのリクエストソングとメッセージのキューブがあちらこちらに並ぶ展望エリア

冒頭のユーミンからのコメント、

一人の女の子がユーミンになって、そしてあり続けるというドキュメント

この言葉はとても重いと思いました。

ユーミンになるのも大変だけれど、あり続けるのはそれ以上にとても大変なこと。

その後、荒井由実としてデビューするまでの軌跡を描いたノンフィクション・ノベル『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』(山内マリコ著)を読むうちに、「ユーミンは生まれた時からユーミンだった。」と思うようになりました。ユーミンになるべくして生まれ、なるべくしてなって、これからもずっとユーミンであり続ける。きっとそうに違いないと確信したのでした。

2022.10.27

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会場最後に掲げられたユーミンのことばがこちら。

掲げられたユーミンのことば

音声ガイドでは「過去の自分が今の自分を支えている。今の自分が未来の自分を支える。だから常に一生懸命やらないとね」と語ります。

うん、私も常に一生懸命やろう!そんな風に前向きになれる展覧会でした。
みなさんも、ぜひ『YUMING MUSEUM』に出かけ、本も読んでみてください。

広報画像より夜の展示室でのユーミン

夜の展示室でのユーミン(広報画像)

グッズやアフタヌーンティも

YUMING MUSEUM SHOP1

特設ショップ「YUMING MUSEUM SHOP」では展覧会場限定のグッズが多数用意されています。

ポスタービジュアルのデザインなど、シックで大人も使いやすいグッズがたくさん!

YUMING MUSEUM SHOP2
YUMING MUSEUM SHOP3

会場と同じフロアにあるレストラン『THE SUN & THE MOON』では、ユーミンの曲をテーマにしたアフタヌーンティーやカクテルが登場します。

2種類のアフタヌーンティーとドリンク

2種類のアフタヌーンティーとドリンク(撮影:akemi)

この日の装い

この日のコーディネート

「YUMING MUSEUM」に行くことになってから脳内にはずっと『ひこうき雲』が流れていました。

雲繋がりで、裾に行くにつれ色が濃くなっている暈しの総絞り訪問着を雲海に見立てて。雲柄の爪掻き本綴れの帯を合わせました。

帯締めは 道明組紐教室で組んだ冠組。帯揚げは、ゑり萬の輪出しで。

この日のコーディネート

後ろ姿

この日のコーディネート

帯回り

撮影/五十川満

今回ご紹介の展覧会情報

YUMING MUSEUMポスター

YUMING MUSEUM(ユーミン・ミュージアム)

東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
https://yumingmuseum.jp/

日 時:2022年12月8日(木)~2023年2月26日(日)
    10:00~22:00(最終入館21:00)

休室日:会期中無休

ユーミンが案内してくれる無料音声ガイド
ユーミン自身が会場を案内する音声ガイドが用意されています。展示作品の解説のほか、裏話やなつかしい思い出話など。さらに様々な著名人の好きなリクエスト曲と思い入れたっぷりのエピソードも聴けます。
※ご自身のスマートフォンを使って会場内の QR コードを読み取り、無料でお楽しみいただけます。
※スマートフォンとイヤホンをご持参ください。
※スマートフォンをお持ちでない方向けにガイド機の有料貸出サービスもございます(300円/最終受付 19:30)。

※詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。

その他、おすすめの美術展

※日時など変更になる場合があります。おでかけ前に公式サイトなどで最新情報を確認してください。

クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエポスター画像

ウイメンズ クリエイティブ ディレクターのマリア・グラツィア・キウリによる春夏 2020 オートクチュール コレクションよりLOOK#220のドレス Photo © Yuriko Takagi

クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ

東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Christian_Dior/

日 時:2022年12月21日(水)~ 2023年5月28日(日)
    10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)

休館日:月曜日(1月9日は開館)、1月10日

『日本の風景を描く―歌川広重から田渕俊夫まで―』ポスター

【特別展】日本の風景を描く ―歌川広重から田渕俊夫まで―

山種美術館
https://www.yamatane-museum.jp/exh/2022/landscapes.html

日 時:2022年12月10日(土)~2023年2月26日(日)
    午前10時~午後5時
    ※最終入場は閉館時間の30分前

休館日:月曜日(1/9(月)は開館、1/10(火)は休館)

※会期中、一部展示替えを行います。(前期展示12/10-1/15、後期展示1/17-2/26)
※詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。

◆ 読者プレゼント ◆

広報画像より夜の『YUMING MUSEUM』エントランス

夜の『YUMING MUSEUM』エントランス(広報画像)

さて、ここでうれしいお知らせです。
今回は『YUMING MUSEUM』の招待券を3組6名の方にプレゼント!
ぜひ、きものでお出かけくださいね!

下記リンクより、お使いのSNS経由にてご応募くださいませ。

◆Facebook
https://www.facebook.com/kimonoichiba/
◆インスタグラム
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◆Twitter
https://twitter.com/Kimono_ichiba

※応募期間:2023年1月9日(月)まで

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