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お月見しませんか 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.12

お月見しませんか 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.12

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きものでお月見をしませんか? 黄色や茶系の秋らしい色のきものでも、月夜のような紺色のきものでも、なんでもよいのです。水玉のもようをお月様に見立てるのも楽しいですね。うさぎのモチーフも出番ですよ。自分なりに「お月見コーデ」を考えてみてください。

残暑が厳しくてぐったりしてしまいますが、夜になるとお月様が明るくて、月にかかる雲の色に見とれてしまいます。どことなく吹く風も秋めいている感じになってきました。今年のお月見はいつかな?

2020年の十五夜は10月1日(木)。十五夜は旧暦8月15日の月のことで、「中秋の名月」や「芋名月」などと言われています。お団子と薄を飾ってお月さまにお供えする風習がありますが、わたしが住む地域では収穫した里芋をお供えして、芋煮汁をいただきます。
翌日の10月2日は十六夜ですね。旧暦8月16日の月で「いざよい」ともいいます。いざよう、とはためらう、という意味。前夜の十五夜よりも50分近く遅れて出るので、ちょっとためらっているような出方ということです。

その翌日は立待月(たちまちづき)。立って待っているうちに出てくる十七夜の月です。さらにその翌日は居待月(いまちづき)、少し遅れて出るので座って月の出を待つ、という意味です。次の日の月は旧暦8月19日の月で「寝待月」(ねまちづき)。出るのが遅いので横になって寝て待っていると出てくるということ。臥待月(ふしまちづき)ともいいます。
昔の人は、このように十五夜の一晩だけでなく、数日の間にわたって月を愛でたのですね。

月を見ようと思えば毎晩でもできるものではありますが、中秋の名月と言われる十五夜と、そのひと月後の十三夜は、一年の中でも特別扱い。十三夜は、旧暦9月13日の月で、「豆名月」「栗名月」とも呼ばれます。今年は10月29日(木)。10月1日を見逃してしまっても、もう一度巡ってきますよ!

そこで提案です。きものでお月見をしませんか?
黄色や茶系の秋らしい色のきものでも、月夜のような紺色のきものでも、なんでもよいのです。水玉のもようをお月様に見立てるのも楽しいですね。うさぎのモチーフも出番ですよ。自分なりに「お月見コーデ」を考えてみてください。わたしは満月を背景に、狸が酒瓶を持っているというちょっとユーモラスな染め名古屋帯を持っているので、それを締めようかな。「2020年の秋は、コロナ禍だったけれど、きものを着てお月見ができた!」という思い出にできたらいいなと思うのです。お月見コーデ、考えるだけでもわくわくしてきませんか? ぜひご一緒に!

パフェはシャインマスカットパフェをイメージ。
モンブランの栗も丸いし…丸ければなんでもアリです!

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