着物・和・京都に関する情報ならきものと

『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026 -時をこえ、華ひらく庭-』北野天満宮  「きものでミュージアム」vol.54

『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026 -時をこえ、華ひらく庭-』北野天満宮 「きものでミュージアム」vol.54

記事を共有する

『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026 -時をこえ、華ひらく庭-』が北野天満宮で開催中!蜷川実花 with EiMが、梅苑や茶室を舞台に命ある植物とアートが融合するインスタレーションを公開 。歴史ある梅苑が、アート空間へと姿を変える特別な祝祭!

2025.12.09

おでかけ

『CREVIA マチュピチュ展』森アーツセンターギャラリー 「きものでミュージアム」vol.53

北野天満宮で「KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026」開催中

今回は、京都・北野天満宮で開催中の『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026』をご紹介します。

※本コラム内の美術作品の写真につきまして、各美術館プレスより撮影および掲載の許諾を得て使用しております。画像写真の無断転載を禁じます。

梅苑「花の庭」

梅苑「花の庭」

一足早い春の気配を感じに、京都・北野天満宮へと足を運びました。お目当ては、2026年1月28日から開催されている「KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026」。

千年以上の歴史を紡いできた北野天満宮が、かつてない色彩に包まれています。

『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026』で大きな注目を集めているのが、蜷川実花 with EiMによるアートインスタレーションです。本展で蜷川さんは「生きた植物」を主軸に据えた表現に挑戦されています。

梅苑の木々に吊り下げられた約1,200本のクリスタルが、季節と光の変化とともに異なる表情を見せる屋外アートインスタレーション。

梅苑「花の庭」

伝統が息づく静謐な境内に、現代の光が溶け合う光景は、この場所でしか出会えない「今」という瞬間そのものです。枯木から満開、そして新緑へ。季節の歩みに合わせて、作品もまた刻々とその姿を変えていきます。

取材当日は早咲きの梅が見ごろを迎えていました。お天気もよく最高の梅見日和。きものを纏って歩くことにより、いっそう感慨深く味わうことができました。

御土居 梅交軒《 残照 》

御土居 梅交軒《 残照 》

2025.07.06

カルチャー

冴えわたる夜空と梅の香り 「百人一首に感じる着物の情緒」vol.2

蜷川実花 with EiMが贈る、新たな表現

会見の様子

会見の様子 左から京都市長 松井孝治、北野天満宮宮司 橘重十九、蜷川実花、宮田裕章、京都府知事 西脇隆俊(オフィシャル画像より)

今回の空間を作り上げているのは、写真家・映画監督として独自の色彩美を追求し続ける蜷川実花さん。

そして、データサイエンスを軸に多角的な活動を展開する慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章さんらによるクリエイティブチーム「EiM(Eternity in a Moment)」です。

蜷川実花さん

蜷川実花さん(オフィシャル画像より)

これまでの蜷川さんの作品からは、極彩色の世界というイメージがありました。しかし今回は、刻々と表情を変える1500本の梅の木という、いわば「生きた命」そのものが主役です。

その生命力の揺らぎを増幅させていたのが、クリスタルという光の装置です。

歴史ある場所に現代の感性が重なり、今この瞬間の輝きを映し出す。このメンバーだからこそ生み出せた、新しい表現の形がそこにはありました。

宮田裕章さん

宮田裕章さん(オフィシャル画像より)

2025.07.07

おでかけ

『蜷川実花 瞬く光の庭』 東京都庭園美術館 「きものでミュージアム」vol.12

北野天満宮について

北野天満宮は、菅原道真公(菅公)を御祭神としておまつりする全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社です。

古来「北野の天神さま」と親しまれ、入試合格や学業成就、文化芸能、さらには災難厄除祈願のお社として、時代を超えて幅広く信仰されています。

北野天満宮

道真公といえば、何より梅をこよなく愛したことで知られています。

「東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」

この有名な和歌と共に語り継がれているのが、左遷された道真公を慕って、梅が一晩で京都から大宰府まで飛んでいったという「飛梅伝説」です。

北野天満宮

そんな由緒ある境内に広がる梅苑は、かつて江戸時代の俳諧の祖・松永貞徳が手がけた「雪月花の三庭苑」の一つ。長らく失われていた名庭「花の庭」が、令和4年に再興されました。

北野天満宮

道真公ゆかりの梅50種約1,500本があり、花の時期には約2万坪の境内一円で紅白の梅が咲き競います。早咲きの梅は例年正月明けから開花。徐々に咲き、3月末頃まで長く楽しめます。

歴史の重みを感じるこの場所が今、現代のアートと響き合っています。

それは、道真公が11歳で詠んだ「梅花似照星(梅花照る星に似たり)」という漢詩へのオマージュ。宙に浮遊するクリスタルの輝きが、かつて少年が梅の花に重ねた星々の姿を、現代の光のアートとしてこの庭に再現しています。

北野天満宮

2025.07.07

おでかけ

学問の神様で有名な北野天満宮の見どころとは?周辺スポットもあわせてご紹介

光の粒子が舞う梅苑「花の庭」

梅苑に一歩足を踏み入れると、咲き始めた梅たちが清らかな香りで迎えてくれました。

梅苑「花の庭」

その可憐な枝ぶりの間に配置されているのは、蜷川さんの象徴ともいえる約1200本のクリスタル。これらはすべて、蜷川さん自身の手によって一つひとつ手作りされたものだそうです。

梅苑「花の庭」

自然が織りなす有機的な美しさに、手仕事のぬくもりを宿した無機質な輝きが重なる。すると、普段は見落としてしまうような微細な光の変化が、鮮やかに可視化されていきました。

梅苑「花の庭」

空から降り注ぐ光を受け、クリスタルは鋭い輝きを放ち、光の粒子となって周囲に飛び散ります。古木が描く力強い曲線と、現代的なエッジを持つクリスタルの煌めき。一見すると相反するはずの二つの要素が、不思議と反発することなく溶け合い、空間の密度を高めていることに驚かされました。

梅苑「花の庭」

1500本の梅が、光の魔法を纏いながら静かに揺れる姿は、生命の輝きそのものです。

太陽の傾きによって反射の色や形が刻々と移ろい、一刻として同じ姿を留めることはありません。自然の造形美と人工の光が、この場所でしか成立しない絶妙な均衡を保ちながら響き合っていました。

梅苑「花の庭」

さらに日が落ちると、境内は一変して幻想的な光に包まれます。ライトアップされた梅の花々と、闇の中に浮かび上がるクリスタルの対比は、言葉を失うほどの美しさです。

昼の瑞々しい空気感とはまた違う、静謐でどこか厳かな夜の光景。歴史ある神社という場所で、命あるものと人工の光が溶け合う一瞬を、心ゆくまで満喫することができました。

当日中は再入場が可能ですので、ぜひ昼と夜の2つの顔をご堪能ください。

オフィシャル画像より

オフィシャル画像より

オフィシャル画像より

オフィシャル画像より

御土居 梅交軒《 残照 》に見る命の循環

さらに御土居にある茶室・梅交軒で公開されている《残照》にも深く心を動かされました。これまでにも手がけてきたシリーズの最新作で、蜷川さん自ら「最高傑作」と語るほど強い想いが込められた作品です。

御土居 梅交軒《 残照 》

茶室の内部に共存しているのは、鮮やかに咲き誇る花々と、役目を終えて落ち、萎れ、種へと変わっていく花々。この対照的な二つの表情が、互いの存在を深め合うように構成されています。

御土居 梅交軒《 残照 》

光の入り方や視点の変化によって、花々が見せる表情は刻々と移ろいます。華やかさと枯れゆく静けさが競い合うのではなく、ひとつの「いのちの循環」として静かな輝きを放つ空間。過ぎゆく時間そのものを慈しむような、濃密な静寂がそこにはありました。

御土居 梅交軒《 残照 》

イマーシブシアター「花宵の大茶会」も

3月25日からイマーシブシアター《花宵の大茶会》が開幕し、さらなる没入体験へと繋がります。

世界的に活躍するダンスカンパニーDAZZLEと蜷川実花 with EiMが贈る舞台は、豊臣秀吉公が催した「北野大茶湯」の歴史が息づく風月殿。史実では一日で幕を閉じた大茶湯に、もし“幻の二日目”があったなら ……という想像力から物語が動き出します。

客席はなく、観客はパフォーマーと同じ空間を歩き、物語の登場人物となります。セリフのないノンバーバルな舞と、蜷川さんによる象徴的なアート。歴史空間そのものが舞台装置となる、ここでしか成立しない没入体験となります。

DAZZLEによるダンス

DAZZLEによるダンスパフォーマンス(オフィシャル画像より)

展示の余韻を日常に

鑑賞の後は、ぜひ特設ショップへ。会場では、蜷川実花 with EiMの鮮やかな世界観を写し取った、本展ならではのオリジナルグッズが多数用意されています。

ポストカードやクリアファイルといった定番アイテムから、お部屋を彩る華やかな雑貨まで、どれも作品の熱量をそのまま閉じ込めたような美しさです。

本展ならではのオリジナルグッズ
本展ならではのオリジナルグッズ

この日の装い

この日の装い

この日は、梅の花に敬意を表して、梅鼠色に黄金繭で唐草花文様を織りあげた御召を選びました。梅の染め帯ををコーディネートし、帯締めは道明の亀甲組、帯揚げはゑり萬の梅の輪出し、梅の根付と梅尽くしです。

この日の装い 帯回り
この日の装い
この日の装い 帯回り

この日は、北野天満宮の近くに工房「アトリエ翠々(すず)」を構える、友人で友禅作家の加藤弥生さんにご案内いただきました。

友人で友禅作家の加藤弥生さんにご案内いただきました

打ち合わせしたわけではないのに、ふたりとも梅色のツインズコーデになりました。弥生さん、ありがとうございました。

友人で友禅作家の加藤弥生さんにご案内いただきました

撮影/スタジオヒサフジ

2025.07.06

エッセイ

着物で”花”になる春 「大久保信子さんのきもの練習帖」vol.11

2025.07.28

カルチャー

正派西川流・西川喜優先生 お稽古時の装い 着物で季節を表現する冬から春のコーデ「日本舞踊の愉しみ」vol.5

今回ご紹介の展覧会情報

ポスター画像

KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026 -時をこえ、華ひらく庭-

北野天満宮 雪月花の三庭苑・梅苑「花の庭」、御土居 梅交軒
https://kyoto-nippon-festival.com/

日時:雪月花の三庭苑・梅苑「花の庭」と御土居 梅交軒 2026年2月1日(日) ~ 5月24日(日)9:00~20:30(最終入場20:00)※休苑日有

※詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。

ポスター画像

イマーシブシアター「花宵の大茶会」

北野天満宮 風月殿
https://hanayoi-no-daichakai.com/

会期:2026年3月20日(金祝)予定 ~ 5月24日(日)※休演日有

公演時間:約70分予定 

※公演日・時間の詳細は公式サイトでご確認ください。

おすすめの美術展

※日時など変更になる場合があります。おでかけ前に公式サイトなどで最新情報を確認してください。

ポスター画像

モネ没後100年
クロード・モネ ―風景への問いかけ

アーティゾン美術館 6・5階展示室
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/monet2026/

日時:2026年2月7日(土)~5月24日(日)、10:00~18:00(3月20日を除く金曜日、5月2日、9日、16日、23日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで

休館日:3月16日(月)、4月13日(月)、5月11日(月)

ポスター画像

東京都美術館開館100周年記念 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき

東京都美術館
https://swedishpainting2026.jp/

日時:2026年1月27日(火)~4月12日(日)、9:30~17:30(金曜日は20:00まで)※入室は閉室の30分前まで

休館日:月曜日

ポスター画像

トワイライト、新版画―小林清親から川瀬巴水まで

三菱一号館美術館
https://mimt.jp/ex_sp/shin-hanga/

日時:2026年2月19日(木)~5月24日(日)、10:00~18:00(祝日を除く金曜日、第2水曜日、会期最終週平日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで

休館日:月曜日(祝日・振替休日を除く)3月30日(月)、4月6日(月)、4月27日(月)、5月18日(月)は開館

◆ 読者プレゼント ◆

ポスター画像

さて、恒例の招待券プレゼント!
今回は『KYOTO NIPPON FESTIVAL 2026 -時をこえ、華ひらく庭-』北野天満宮の招待券を5組10名の方にプレゼント!
下記リンクより、お使いのSNS経由にてご応募くださいませ。

◆インスタグラム
https://www.instagram.com/kimonoto__

◆X
https://x.com/kimonoto___

※応募期間:2026年3月10日(火)まで

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • マンスリー

HOT KEYWORDS急上昇キーワード

記事を共有する