商品番号:1551925
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
南の島の自然と暮らしに寄り添いながら、幾世代にもわたり受け継がれてきた
「喜如嘉の芭蕉布」。
野趣と洗練が交差するこの帯には、素材を尊び、命の布を慈しむ沖縄の精神が結晶のように込められています。
一本の帯が織り上がるまでに費やされる歳月と、
人の手の気の遠くなるような細やかさ…
それはまさに自然と共に生きる“祈り”のような織物芸術です。
今回の作品は更に花織を織り交ぜたハイクラス品。
その希少性は織物をご存知の方であればすぐに理解いただけることでしょう。
お品物がまだあるうちにぜひ…。
まずはどうぞご覧くださいませ。
【 お色柄 】
八寸帯ならではの程よい厚みを感じる芭蕉布の風合い。
生成り地の中に濃紺の縞が走り、織の節に宿る芭蕉布特有の揺らぎが光をやわらかく反射します。
その地に丹念に織り込まれた花織が幾何学的に浮かび上がり、
素朴さの中に格調と緻密な美しさを添えています。
重なりすぎず、空気を含んだ織りは軽やかで、
芭蕉の繊維がもたらす涼やかな質感と、糸そのものの静かな強さが共存する、まさに稀少な工芸帯。
薄物の装いに、この一本を添えるだけで着姿に奥行きと物語が生まれます。
控えめでありながら、しっかりと伝わる存在感。
自然を尊ぶ心と美意識を結ぶ、通のための逸品です。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 芭蕉布について 】
喜如嘉の芭蕉布
文部科学大臣指定重要無形文化財(1974年4月20日指定)
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1988年6月9日指定)
糸芭蕉から採取した繊維を使って織られた布。
日本の別名は「蕉紗」。
沖縄手織りの中でも最古の1つと言われており、
その名の通り植物の糸芭蕉を原料として
織り上げられ、沖縄本島の北部に位置する
大宜味 (おおぎみ) 村の喜如嘉 (きじょか)が
主な産地である。
1972年、沖縄が日本に復帰すると同時に、
芭蕉布は県の無形文化財に指定され、かの平良敏子氏が
その保持者としての認定をうけた。
1974年には大宜味村喜如嘉の芭蕉布が
国の重要無形文化財に指定された。
糸芭蕉の繊維は麻より繊維が堅いため軽く張りがあり、
風通しが非常に良く、衣類が肌にまとわり付くこと無く、
一層さらりとした肌触りとなるため、猛暑で夏の長い、
亜熱帯気候の沖縄に最適な織物である。
芭蕉布の原料となる糸芭蕉は、3年ほどかけて
人の背丈を超える大きさになったところで
やっと採取可能な状態となり、1本の糸芭蕉から
20グラム程度という極僅かな採取量である。
1反の布を織るには200本の糸芭蕉が必要とされる。
手績み芭蕉糸100%
長さ約3.55m
お太鼓柄
◆最適な着用時期 盛夏(6月末~9月上旬)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、お食事、お出かけ、行楽など
◆あわせる帯 小紋、織の着物、上布など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。