商品番号:1551011
【 仕入れ担当 中村より 】
夏の織物の最高峰といえば…
『宮古上布』『越後上布』、そして『喜如嘉の芭蕉布』。
本当に贅沢なお品です。
お着物好きなら一度は手にしてみたい夏織物の極み。
当然流通量としても多く出回っているお品ではございません。
年々生産数が少なくなり、
卸市場では取り扱いの状況が続いております。
特に本品は滅多にご紹介の叶わない希少色。
その生産数に反して、人気はどんどん上がっております。
画面上でこの美しさを全てお伝えできる自信がございませんので、お手元でご覧いただきたく存じます。
お目に留めて頂ける方は是非とも一度、
この感動をご堪能くださいませ!
【色柄】
特に希少とされるのが、今回ご紹介の煮綛芭蕉布(ニーガシバサー)。
草木染めを加えたその糸は
首里で生産された芭蕉織物でも、王朝時代には上流家庭用として用いられていたそうです。
芭蕉繊維の中でも熱に耐えることができる糸質の良い芯部分の繊維を用いたものです。
ニーガシバサー糸の製法は、製糸したあと経緯とも撚りをかけ、綛糸(一定の長さに束ねた染糸)にし、
灰水で1~2時間ほど煮て柔らかくします。
そのため絣や絽織などの技法にも耐え得る細く強い上質な糸が出来ます。
自然な茶色と草木染めの鮮やかな緑色によって
シンプルな縞模様を織りあげました。
茶、青、黄が見事に混ざり合い、調和しております。
誰よりも芭蕉布を知り、愛している平良敏子氏率いる平良家の方々が、
心を込めて織り上げた、最高のお品です。
全て手結い、手織りで作られております。
いつかは芭蕉布をとお考えの方、本物の芭蕉布をお探しの方に。
末永く大切にご愛用いただけたなら、これほど嬉しいことはございません。
【 芭蕉布について 】
喜如嘉の芭蕉布
文部科学大臣指定重要無形文化財(1974年4月20日指定)
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1988年6月9日指定)
糸芭蕉から採取した繊維を使って織られた布。
日本の別名は「蕉紗」。
沖縄手織りの中でも最古の1つと言われており、
その名の通り植物の糸芭蕉を原料として
織り上げられ、沖縄本島の北部に位置する
大宜味 (おおぎみ) 村の喜如嘉 (きじょか)が
主な産地である。
1972年、沖縄が日本に復帰すると同時に、
芭蕉布は県の無形文化財に指定され、かの平良敏子氏が
その保持者としての認定をうけた。
1974年には大宜味村喜如嘉の芭蕉布が
国の重要無形文化財に指定された。
糸芭蕉の繊維は麻より繊維が堅いため軽く張りがあり、
風通しが非常に良く、衣類が肌にまとわり付くこと無く、
一層さらりとした肌触りとなるため、猛暑で夏の長い、
亜熱帯気候の沖縄に最適な織物である。
芭蕉布の原料となる糸芭蕉は、3年ほどかけて
人の背丈を超える大きさになったところで
やっと採取可能な状態となり、1本の糸芭蕉から
20グラム程度という極僅かな採取量である。
1反の布を織るには200本の糸芭蕉が必要とされる。
緯手績み芭蕉糸100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
製造法:手結い、手おり
沖縄県織物検査済之証
沖縄県伝統工芸品之証
喜如嘉の芭蕉布保存会・喜如嘉芭蕉布事業協同組合証紙付き
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、街着、ランチなど
◆あわせる着物 上布などの夏の高級な織物、小紋、織りのお着物など