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パリ、美の世界に癒されて 「MariMaedaの着物クリエーション ~PARIS・着物で満喫編~」vol.9

パリ、美の世界に癒されて 「MariMaedaの着物クリエーション ~PARIS・着物で満喫編~」vol.9

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早くも12月となり、久しぶりにお着物でのご予定がおありの方もいらっしゃることと存じます。今号では、芸術の都パリならではの観光名所スポットとして、世界最大級と言われていますルーヴル美術館や隣接されているチュイルリー公園についてお届けいたします。

みなさま、ご機嫌麗しくお過ごしでしょうか。早くも12月となり、久しぶりにお着物でのご予定がおありの方もいらっしゃることと存じます。

世界的にコロナ新規ウィルスの出現でまだまだ油断できない状況ですが、くれぐれもお気をつけてお過ごし下さいますよう。

今号では、芸術の都パリならではの観光名所スポットとして、世界最大級と言われていますルーヴル美術館や隣接されているチュイルリー公園についてお届けいたします。

海外渡航が難しい今、パリの美の世界に癒されてみてはいかがでしょうか。

Musée du Louvre -ルーヴル美術館

Musée du Louvre – ルーヴル美術館

Musée du Louvre―

ルーヴル美術館は、世界最大級の美術館であるとともに世界最大級の史跡のひとつ。

世界遺産としても認定され、収蔵品は38万点以上。さまざまな美術作品が3万5,000点近く展示されて大変見ごたえのある美術館です(総面積6万600平方メートル)。

そして、ルーヴルを訪れたら見逃せない観光スポットは、ルーヴル・ピラミッド(Pyramide du Louvre)でしょうか。

ナポレオン広場に設置された、ピラミッド

ルーヴル美術館の中庭であるナポレオン広場(Cour Napoléon)に設置されたピラミッドは、ガラスと金属で制作されています。

高さ20.6メートル、底辺35メートル、603枚の菱形のガラス板と70枚の三角形のガラス板とで構築。ルーヴル美術館のメイン・エントランスとして用いられています。

現在では、世界中の人々に馴染みのあるルーブル・ピラミッドですが、この建設にあたっては大きな波紋が起こりました。

「古典的建築物であるルーヴル宮殿の前に、近代的な大建造物はふさわしくないのではないか」と考えられたのです。

一方で、「中世と未来の建造物が見事に融合されている!」との賞賛もありました。

パリでは常に、伝統と未来の融合が不思議なハーモニーをみせながら時代の変遷に寄り添っています。

今ではすっかりパリのシンボルとなりましたエッフェル塔も、建設にあたっては同様の議論が交わされたものです。

パリ最古の公園、チュイルリ – Jardin des Tuileries

チュイルリー公園

フランスの世界遺産「パリのセーヌ河岸」に含まれているチュイルリー公園。

西はシャンゼリゼ通り、東はルーヴル美術館まで、26ヘクタールもの広範囲に広がるパリ市内最古の公園です。

昔、瓦(チュイール)工場の跡地に作られたことからこの名前が付きました。

もともとは簡素なイタリア式庭園でしたが、17世紀にヴェルサイユ宮殿を設計した造園家ル・ノートルによって設計され、チュイルリー宮殿の庭園として造られた公園です。

フランス様式の庭園で、開放的な空間です。

ルーヴル美術館とコンコルド広場の間にある公園は、フランス様式の庭園で左右対称に彫像、花壇や池などが配置され、優雅で美しく開放的な空間です。

カルーゼル・ド・ルーブル(地下のショッピングセンター)ができる前は、ここに巨大なテントがふたつ設置され、パリコレの時期には会場として盛り上がっていました。

80年代から90年代にかけて、ファション業界の方々は、パリコレのシーズンにショーを観ては、この公園のスペースで商談やリフレッシュの時を過ごしたもの。
現在もコレクション時期にはテントが設置され、展示会(salon)が開催されています。

秋晴れの下で飛行機雲を眺めつつ。

こちらは、1563年に王妃カトリーヌ・ド・メディシスによって造られた「チュイルリー宮殿」とイタリア式庭園があった場所。

澄みきった秋晴れのもと、飛行機雲を眺めつつ…

その後1664年に、ル・ノートルによってフランス式庭園に整備されました。

ル・ノートルは、ヴェルサイユ宮殿の庭園を造ったことでも有名な造園師です。
東側にはナポレオンの勝利を記念して建てられたカルーゼル凱旋門が。西側にはコンコルド広場が見え、サントノレ通りから近いこともあり、お買い物のひとやすみといった時にも立ち寄れます。

公園内にはオランジュリー美術館」があります。

チュイルリー宮殿自体は、大変残念なことに1871年のパリ・コミュ―ンによって焼失してしまいましたが、公園内には、モネの睡蓮で有名な『オランジュリー美術館』があります。

現代写真展などの企画展示が行われる『ジュ・ド・ポーム美術館』もあり、見どころが多い公園です。

美しくフランスらしい庭園内には広い散策道が中央にあり、左右対称の構成に造られています。

さまざまな花が植えられています。

美しくフランスらしい庭園内。
様々な花が植えられています。

また随所に、ロダンやカインなどによる彫刻群が優美な佇まいをみせています。

敷地の広さは、パリ1区の約6分の1をチュイルリー公園が占めているとか!

噴水のある大きな池やカフェなども点在していて、ルーヴル美術館見学後の余韻に浸るのにおすすめのスポットです。

パリ中心地という立地条件もあり、パリジャンがピクニックを楽しむ憩いの場としても人気の公園ですから、ぜひいつか着物で訪れてみてはいかがでしょう。

憩いの場として人気の公園です。
ゆったりとした時間が流れます。

街の中心とは思えないほど、ゆったりとした時間が流れます。

巨大な観覧車でパリを一望。

西はコンコルド広場のオべリスク、シャンゼリゼ、エトワール凱旋門、グランド・アルシュまでが一望でき、パリの都市計画の一端を見ることができます。

夏のシーズンやクリスマスシーズンになりますと、移動式遊園地が設置され夜まで賑わっているのも楽しいスポット。

芸術と自然が一体となった野外美術館は、心和む都会のオアシスです。

観覧車で巴里を一望できます。
コーディネートに変化をもたせつつ。

美しい自然界から、癒しの空気感に包まれて穏やかな時が流れます。

羽織ものが必須の季節になりましたので、コーディネートに変化をもたせつつ。

従来の羽織紐のかわりに、フランス・レース&ビーズの羽織紐を、オリジナルで制作してみました。

フランスのレースやビーズのオリジナルの羽織紐。
カルーゼル凱旋門。

こちらは、ナポレオンの勝利を記念して建てられたカルゼール凱旋門。

公園にそびえ立つ凱旋門は、繊細な彫刻にも圧倒されます。

公園内にありますテラス席の赤のパラソルと、道行コートの鮮やかな赤が図らずもマッチング。

日本の紅葉を思い出します。

日本の紅葉を思い出しつつ。

ホテル レジーナ ルーヴル – Hotel Regina Louvre

ホテル レジーナ ルーヴル Hotel Regina Louvre

ルーヴル美術館の向かいに建ち、チュイルリー公園を見渡す『ホテル レジーナ ルーヴル Hotel Regina Louvre』の周囲には、パリで人気の観光スポットがたくさん。
お買い物にも便利です。

エントランス前には、凛々しいジャンヌダルク像

このホテルは、パリコレのシーズンには、世界中の有名ブランドが展示会場としてサロンを開催するスペースとしても有名です。

エントランス前には、馬にまたがった凛々しいジャンヌダルク像が。

レジーナホテルのエントランス付近にある飾り窓を背景に撮影してみました。

レジーナホテルのエントランス付近の飾り窓にて。

L’automne à Paris – パリの秋

マロニエの枯葉。

マロニエの枯葉が街中に。

これからパリは、寒さの厳しい冬に向かっていきます。

巴里は、寒さの厳しい冬に向かっていきます。

日本帰国での出来事

コロナ禍でなかなか帰国ができない状況でしたが、やっと一年ぶりに帰国することができ、日頃お会いできない方々と再会できました。

古谷尚子様の個展

元『きものSalon』編集長、古谷尚子様の個展にお邪魔させていただきました。

こちらの「きものと」でもコラムを連載されていますね。

素晴らしい作品の数々。
古谷様のお母様による力作です。

すばらしい作品の数々に、思わず興奮してしまいました。

書は、古谷様のお母様(なんと84歳だそう!)による力作。

古谷尚子さんと

また別日には、紋章上絵師、波戸場承龍様、波戸場耀司様と、八雲茶寮で秋の味覚を楽しみつつ、クリエーション談義ディナー会食をさせていただきました。

波戸場様とクリエーション談義ディナー会食。
研ぎ澄まされた美意識と味覚を堪能。

日本の研ぎ澄まされた美意識と、味覚を堪能。

波戸場様の詳しいご紹介は、連載vol.5(下掲)にてさせていただいております。

秋の夜長をお着物で。夜空の月を眺めながら、久しぶりの再会に話題がつきません。

次号はパリのクリスマスから新年への景色をお届けいたします。

久しぶりの再会に話題がつきません。
奥深き日本の伝統美【紋章】の世界

今回のテーマは「紋章」。個人紋美章『ダリア紋』は、紋章上繪師(もんしょううえわし)波戸場承龍(はとばしょうりゅう)氏によるもの。「私のイメージでお願いします」とだけお伝えしていたのですが、実に繊細に描かれており直感的に、自身にしっくりとなじむ感覚を覚えました。

ロベルタのバッグ
元『きものSalon』編集長、古谷尚子さんのコラムはこちら。
「古谷尚子がみつけた素敵なもの」

着物の知恵が持続可能な未来に 『ラ リーニュ ロペ』コミュニケーションデザイナー 久保まゆみさん 「今、きもので輝くひと」vol.3

「ラ リーニュ ロペ」は、生地を無駄にしない直線裁ちの手法を使い、着物の美的感覚を随所に取り入れたファッションブランド。コミュニケーションディレクターを務める久保まゆみさんに、サステナブルで世代を超えて愛される着物の魅力を伺いました。

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