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ヒジャブと着物の意外な共通点【マレーシア/街を彩るイスラムファッション】「風まかせ、きものまかせ」vol.3

ヒジャブと着物の意外な共通点【マレーシア/街を彩るイスラムファッション】「風まかせ、きものまかせ」vol.3

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装うための手間を少し減らし、日常に取り入れやすくする。そんな工夫は、文化が違っても共通しているのかもしれません。

2026.06.19

エッセイ

浴衣で歩く南の島 【フィリピンの手仕事に出会う!編】「風まかせ、きものまかせ」vol.2

フィリピンから東マレーシア・ボルネオ島へ

みなさんこんにちは。「ヨットで旅する家族」の前田まゆです。

フィリピンでの滞在を終え、船はゆっくりと南へ進み、東マレーシア・ボルネオ島までやってきました。

テングザルやオランウータンをはじめ、この島ならではの動植物が暮らす豊かな自然。そして、多彩な民族や文化が共存するボルネオ島。今回は、その北端に位置する港町、クダッ(Kudat)を訪れました。

クダッは、セーラーたちに愛される街

安全な港や船を修理できる施設があるクダッは、セーラーたちに愛される街です

南シナ海とスールー海に囲まれたこの地では、豊かな海の恵みとともに、人びとが暮らしています。

常夏のマレーシアで和装を楽しむ

9月に入り、日本では厳しい暑さが少しずつ落ち着き、秋の気配を感じる頃でしょうか。

一方、常夏のマレーシアでは、いくら待っていても秋の気配すらやってきません。夏物だけで過ごせるのはありがたいことですが、季節の移ろいに合わせて衣替えをする楽しみがないのは、少し寂しいですね。

2025.07.05

エッセイ

9月の着物コーデは夏あり冬ありのグラデーション! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.75

エアコンのない船内は、日中になると天然サウナのような暑さ。正直なところ、何を着ていても暑いです。

それならば、好きな和装を楽しんでしまおう!

……というわけで、暑さに負けず、現在停泊している港の周辺を散策してきました。ぜひ最後までお楽しみください。

ヨット生活は洗える着物で

実は、船上生活で着物を着るにあたって、一番のハードルは「陸までの移動」かもしれません。

停泊場所が陸から離れている場合は、ヨットに積んでいる小型ボートに乗り換え、陸まで移動します。風の強い日には、某テーマパークのアトラクションさながら、勢いよく水しぶきを浴びることもあります。

小型ボートに乗って岸まで移動中

小型ボートに乗って岸まで移動中。風によって見事に(?)セットされた髪型は、「セーラーヘア」と呼ばれている

着物は洗えるものを選んでおけば安心ですが、さすがに帯までびしょ濡れになるのは避けたいところです。以前、「ヨット生活では洗える着物を中心にしています」とお伝えしたのには、こんな理由もありました。

2025.07.06

エッセイ

洗える着物のこと 「大久保信子さんのきもの練習帖」vol.13

無事に上陸

何とか帯周りを守り切り、無事に上陸

ミュージアムでルングス族の暮らしに触れる

訪れたのは、クダッを含むサバ州の歴史や、この地域に暮らすさまざまな民族について紹介している小さなミュージアムです。

この地域に暮らすさまざまな民族について紹介している小さなミュージアム

今回の装いは、菊柄の麻の着物に、フィリピン編でも登場したミンサー織の名古屋帯を合わせました。

着物好きの読者のみなさまが集う場で、また同じ帯を登場させてよいものか…と悩みましたが、少ないアイテムを工夫しながら着回していく。そんなヨット暮らしのリアルな姿をお届けしたいと思います。

ミンサー織の名古屋帯

帯留x三分紐の組み合わせの楽しみは無限大ですね。帯周りの小物を変えるだけでも、かなり印象が違いますよね。帯揚げは内側に押し込んでスッキリと

大物はなかなか増やせなくても、帯周りの小物となると、ついつい手が伸びてしまうものではないでしょうか。

2025.07.04

エッセイ

帯留め大好き! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.3

さて、前回の記事では、ミンドロ島に暮らす先住民の村を訪れましたが、ここボルネオ島にも、長い歴史の中で育まれてきた豊かな先住民族の文化があります。

今回は、クダッの街で多く暮らすルングス族をご紹介したいと思います。色鮮やかなビーズ細工や手織りの民族衣装など、優れた手仕事の技術でも知られる人びとです。

ルングス族の少女の特大パネルと一緒に

ルングス族の少女の特大パネルと一緒に

ルングス族は、森の中に建てられた「ロングハウス」と呼ばれる、横に長く伸びる高床式の住居で暮らしてきました。そこには数世帯、ときには数十世帯もの家族が集い、共同生活を営んでいたそうです。

長屋を思わせるシンプルで機能的な造り。そこでの暮らしのあり方にも、興味を惹かれます。

こちらのミュージアムでは、ロングハウスの廊下部分の一部を再現したミニチュア模型を見ることができます。

ロングハウスの廊下部分の一部を再現したミニチュア模型

何だか落ち着く。エアコンが効いているという理由だけではないはず(笑)

後ろに展示されているのは、ルングス族の伝統行事に欠かせない楽器、ゴング(銅羅)です。

竹が敷き詰められた床は、虫たちへの通行許可はかなり甘そうですが、風がよく通り、暑い南国でも快適に過ごせそうです。

共有スペースでは、女性達が集まってカゴを編んだり、布を織ったりしていたのだそう。どのようなやり取りが繰り広げられていたのか、想像するだけで楽しいですね。

現在では、実際にロングハウスで暮らす家族はかなり少なくなっているそうです。それでも、昔ながらの暮らしそのものはもちろん、そこに受け継がれてきた知恵や工夫も、ぜひ次の世代へ残っていってほしいと感じました。

帰宅後は、短時間干して汗を飛ばします

帰宅後は、短時間干して汗を飛ばします。海に落とさないように注意

サバ州には、Bavanggazo村など、実際のロングハウスを見学したり、宿泊したりできる場所もあります。興味のある方は、ぜひ足を運んで、昔ながらの暮らしを肌で感じてみてください。

また、ルングス族のビーズアクセサリーやかご編みの工芸品は、お土産店や空港などで見つけることができます。

着物好きが見た、マレーシアのイスラムファッション

マレーシアは、国民の6割以上がイスラム教を信仰する国です。街を歩いていると、華やかなイスラムファッションに目を奪われます。

頭髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」(マレーシアでは「トドゥン」と呼ばれます)に、ゆったりとしたマレーの伝統衣装「バジュ・クルン」を合わせる代表的な装いから現代のファッションを取り入れたものまで、そのスタイルは実に多彩です。

街で見かけた、素敵なコーディネートのお二人

街で見かけた、素敵なコーディネートのお二人

左の方は、ヒジャブに洋服を合わせたカジュアルなスタイル。右の方は、スパンコールが美しい、ゆったりとしたロング丈の衣服(アバヤ)を合わせています。どちらもとてもお似合いでした。

マレーシアでは、ヒジャブは信仰を表すものであると同時に、日々の装いを彩る大切な存在でもあるようです。

店頭に並ぶ色とりどりのヒジャブ

店頭に並ぶ色とりどりのヒジャブ

アイテムとしては帽子に近いものだと思っていました。ところが、実際に街でさまざまなスタイルを見ていると、その面積の大きさやコーディネートにおける存在感から、和装でいうところの「帯」に近い存在なのではないかと思うようになりました。

さらに、ヒジャブは一枚の布を巻き付けるもの。その巻き方にもさまざまな工夫があり、巻き方ひとつで印象が変わるのだとか。まるで帯結びのようですよね。

また、ヒジャブを固定させるためのアクセサリーは、和装における「帯」と「帯留め」の関係にも似ているように感じました。

ヒジャブを固定させるためのアクセサリー

クリップやブローチなど、さまざまな形があります。小さいものに目がない私は、最近では、道行く人のヒジャブだけでなく、そこに添えられたアクセサリーまで気になって仕方ありません。

また、ヒジャブには、かぶるだけで形が決まる簡易タイプもあります。これは、着物でいう「作り帯」にも通じるものがあるのではないでしょうか。

装うための手間を少し減らし、日常に取り入れやすくする。そんな工夫は、文化が違っても共通しているのかもしれません。

店頭に並ぶ色とりどりのヒジャブ

向かって右のラックに並べられたもの

着物好きの私にとって、マレーシアのイスラムファッションは、色や柄の組み合わせ、布の重ね方、そして身につけ方の工夫など、着物と重なる「装う楽しさ」を感じさせてくれるものでした。

イスラム文化圏への旅と着物

マレーシアをはじめ、イスラム文化の根付いた地域を旅するときには、旅行者であっても過度な露出を控えるなど、現地の文化への配慮が大切だと言われています。

そんなとき、全身を自然に包み込む着物は、旅の装いとしてとても相性がよいのではないか。実際にマレーシアを旅してみて、そう感じました。

2025.07.04

エッセイ

きもので一泊してみませんか 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.24

旅先の文化に敬意を払い、同時に自分らしいおしゃれも楽しめる。そんな着物の存在は、旅をするうえで何とも心強いものです。

旅を重ねるほど、「着物って、思っていた以上に旅に向いているのかもしれない」と感じるようになりました。

そして、旅先で新たな魅力に気づくたびに、また着物を着て出かけたくなる。そんな嬉しい連鎖が、これからも続いていきそうです。

2025.07.07

ライフスタイル

地元の魅力を再発見!着物で母娘旅 「Magnificent KIMONO!」vol.4

着物と一緒に、旅は続く

ヨットで暮らしながら、あれこれ試行錯誤し、ときにはびしょ濡れになりながら着物を楽しむ。そんな姿を通して、「着物って、意外とどんな場所でも楽しめる、懐の深い衣服なのかもしれない」と、少しでも感じていただけたら嬉しいです。

私たちは、着物も洋服も、そしてその他の衣服も、自由に選ぶことができます。

だからこそ、日常でも旅でも、「今日は着物を着てみよう」と選べることが、暮らしに新しい楽しみや、ちょっとしたワクワクをもたらしてくれるのだと感じています。

読者のみなさまの暮らしにも、着物を通して得られる楽しさや、心に残る特別な思い出が、増えていきますように。

それでは、また次回。

2025.07.07

カルチャー

バイヤー野瀬の、きもの産地巡り

2026.08.19

インタビュー

きもの、着てみませんか?

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