商品番号:1560840
【 仕入れ担当 中村より 】
織のお着物通の方でも…
その名は聞けども、現物は目にしたことはない、
もしくはご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
寿小千谷縮―
小千谷市指定文化財認定証の登録ナンバーが示すとおり、
その生産単数は年間わずか数反。
かの【 重要無形文化財 小千谷縮 】の流れをくむ逸品でございます。
織り上げは先述の重要無形文化財小千谷縮につづきごくごく少なく、
流通経路が限られておりますので、そうそう出回る事がございませんし、
言わずもがな、価格はおのずと高額に。
寿小千谷縮は年間2、3反しか制作されない超希少品とのこと。
京都きもの市場でのご紹介も、
20年間で片手で数えるほどの希少性。
次回のご紹介はいつになるかわかりません。
まずはどうぞご覧くださいませ。
【 お色柄 】
緯糸に強い撚(よ)りをかけて糊で固定し、織り上げた後、
糊を洗い落とし、湯もみすることで撚りが戻り、
表面が縮む事であらわれる「しぼ」。
涼やかな麻地は自然な生成り色を基調にして、
墨色と青の井桁絣模様が表現されました。
【 重要無形文化財指定 本製小千谷縮について 】
1300年にも及ぶ歴史を持つ越後麻布に
さらなる改良を加えて誕生した縮織の麻織物。
苧麻(ちょま)を手績(てう)みしたものを使用し、
いざり機で織り上げられた小千谷縮布(本製)は、
国の重要無形文化財の染織第1号に指定されている。
上記5つの指定要件を満たしたものが
重要無形文化財指定の『 本製小千谷縮 』となる。
【 認定条件 】
1.糸は手績みの苧麻糸によること
2.絣は手くびりによること
3.いざり機(地機)で織ること
4.縮の仕上げは湯もみ、上布は足踏みによること
5.雪さらし
本製小千谷縮を1反完成させるだけの苧麻(からむし)を
手績みするには気が遠くなる作業で、苧麻の茎の皮から
繊維だけを取り出して干した青苧(あおそ)を爪で細く裂き、
その一本一本を均一な太さにならしながらつなぐという
至難の技で、熟練の職人でさえも1日5~6g手績みするのが
限度と言われている。
手績み技術及び、いざり機の後継者が
年々減少していることもあり、国指定の
本製小千谷縮はさらなる減産の一途をたどった。
平成27年度の無形文化財小千谷縮の着尺の
生産反数は3反。これは無地も含めての織り上げ反数で、
絣ものともなると2年に1反上がるがどうかという状況である。
そういった背景を踏まえながら、技術保存、後継者育成の観点から
明治以降に輸入され、用いられ始めた手績みした糸よりも強い紡績糸、
「ラミー糸」を縮の経糸(たていと)に使用し、手織り機(高機)で
織りあげた【 寿小千谷縮 】が生み出された。
【 寿小千谷の認定条件 】
【 指定要件 】
1、 緯糸は苧麻を手うみした糸を使用し、経糸はラミー糸を使用すること。
2、 絣模様をつける場合は定規を使用し、手くびり・手づきによること。
3、 手おり機で織ること。
4、 しぼとりは湯もみ・足ぶみによること。
5、 さらしをする場合は雪ざらしによること。
【 小千谷縮について 】
新潟県小千谷市周辺を生産地とする
苧麻を使った麻織物。
江戸時代初期、播麿明石藩士だった
堀次郎将俊(明石次郎)が絹織物の
明石縮の技法を応用し越後麻布の改良に成功、
魚沼地方に広めた。
当時は「越後縮」と呼ばれていた。
撚りが強い緯糸で織った布を湯もみする事で
「しぼ」を出した織物で、国の重要無形文化財の
指定要項にそったもの(本製小千谷縮)が
南魚沼市を生産地とする越後上布と共に
国の重要無形文化財に指定、ユネスコの
無形文化遺産に登録されている。
麻100%(緯糸:手績苧麻、経糸:紡績糸(ラミー糸)
長さ12.5m 内巾36cm(最大裄丈68cm)
小千谷市指定文化財「寿小千谷縮」文化財認定証、おだきんオリジナル証紙がついております。
◆最適な着用時期 7月、8月の盛夏の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご友人との気軽なお食事、街歩き など
◆あわせる帯 夏物の洒落袋帯、カジュアル向きのデザインの夏の名古屋帯、自然布の帯 など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
水通し4,950円+麻衿裏6,600円+お仕立代28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
※「水通し」はお仕立て前に生地の糊を落とすために必要な工程です。