【仕入れ担当 田渕より】
織りにこだわり、色にこだわり、意匠にこだわる…
知る人ぞ知る、米沢最古参の老舗、
白根澤による特選八寸帯をご紹介致します。
他の産地ではまず見られることのできない、こだわりの素材、
織りの工夫をじっくりとご堪能頂きたく思います。
【お色柄】
本作は蓑虫繭を用いた創作性豊かなひと品。
帯地には、しっかりとしたハリを感じさせる栗繭の帯地を用いました。
栗繭糸とは、栗の葉を食べて栗毛色の糸を産む野蚕から採取する糸のことです。
ふくよかでやわらかな肌触りと光沢ある質感が魅力で、
今ではごく少量しかとれない貴重品となっています。
自然の中でとれた栗繭糸を織込み創り上げた
布地の中に自然の恵みをふんだんに取り込んだ心温まる優しい一本です。
温もり感じる亜麻色のざっくりとした風合いの紬地に、
上質の蓑虫繭を用いて葡萄唐草の意匠を存在感豊かに手仕事で重ねました。
幻想的でどこか神秘的な印象を感じさせる美しい仕上がり…
織のお着物にはもちろんのこと、小紋などのやわらかものにも
素敵にお締め下さいませ!
【状態について】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
うっすらと畳皺がございますのでお届け前にプレス加工をサービスいたします。
【白根澤織物について】
明和6年(1770年)創業。
15代伊達晴宗が米沢城を築き、その城で伊達政宗が生まれたという歴史のある米沢。
山形の山奥にある米沢は、江戸時代から続く産業として繊維産業が盛んで、
その織物は米沢織(米織)とよばれております。
その中でも老舗機屋として問屋間でも一目おかれている【白根澤織物】。
白根澤家はその昔、江戸時代中期の大名、上杉鷹山の家臣でした。
しかし当時、米沢藩は財政逼迫の危機に陥っており、
上杉家を何とかしようと立ち上がった上杉鷹山公が織物の産地にしようと考え、
白根澤家は直々に鷹山公より織物商になることを指示されました。
以来、幾代にも渡りその伝統織物を守り続けている機屋さんでございます。
絹100%(蓑虫繭除く)
長さ約3.6m
お太鼓柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、ご旅行、趣味のお集まり、お稽古など
◆あわせる着物 小紋、織の着物
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。