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『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』 佐野恵美子さん(後編)「MariⅯaedaが訪ねる、パリで活躍する日本人」vol.4

『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』 佐野恵美子さん(後編)「MariMaedaが訪ねる、パリで活躍する日本人」vol.4

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何もかも未経験のまま渡仏し、美食の街・パリにて躍進を続ける佐野恵美子さん。今回は『LES TROIS』のショコラやケーキなどをご紹介いたします。またマレ地区にあるヴォージュ広場にて着物姿での撮影も。「パリで最も美しい広場」と和姿のマッチングもお楽しみください。

佐野恵美子さんインタビュー

さまざまな分野においてパリで活躍する日本人の方々にスポットを当て、着物姿にてお話しをお伺いいたします。今回は、『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』オーナーシェフ・ショコラティエの佐野恵美子さんを訪ねました。

優しさと力強さと

暑さ厳しい日が続いておりますが、ご機嫌いかがでしょうか。

さて今回は、前編に引き続き『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』のオーナーシェフであり、ショコラティエの佐野恵美子さんとの楽しいひとときをお届けいたします。

佐野恵美子さん

世界の食文化のなかでも最高レベルのフランス・パリで奮闘されている恵美子さんの姿は、同じパリで生活する日本人として大変誇らしく思います。パリにお越しになられましたらぜひお立ち寄りいただきたいお店です。

笑顔が大変美しく、優しさの中に真の力強さを感じる方です。

心ときめくショコラ試食

アットホームな店内

恵美子さんらしいアットホームな雰囲気の店内。ショコラやケーキ類がとても綺麗に並べられています。

さっそく1ついただく

さっそく、ひとついただいていてみました。

数あるなかから私がいただきましたのは、「LES TROIS=3」のマークの「JASMIN BERGAMOTE」です。

食べるのがもったいないほどに完成度の高い一粒に見とれてしまいます。

エスプレッソコーヒーもお出しいただき、その香りとともに口の中で、ショコラの繊細なジャスミン(JASMIN)がハーモニーを奏でます。

フランス人が好むのは、ビターテイストの、カカオ純度の高いショコラ。私もそれが好きで、仕事の合間にエスプレッソや赤ワインとともにいただいています。体が疲れた時や、アイデアを探し呻吟(しんぎん)する時に欠かせないショコラ。出張や旅の際にも、必ずバックに入っているものです。

ショコラは心と体をリラックスさせてくれる、まさに魔法のような食べ物ですね。

魔法のような食べ物。
さっそく1ついただく

美しく並べられたショコラは、まるで宝石のよう。展示の仕方にもセンスを感じます。

満面の笑顔

インタビュー撮影時にも、絶えることなくお客様が訪れています。

聞きますと、欠かさず毎日お越しになるお客様もいらっしゃるとか。こちらのムッシューも、ご覧のように満面の笑顔です。

目にも美しいスイーツたち

3CHOCOLATS

3 CHOCOLATS
Biscuit chocolate et nature mousse chocolat Chantilly
(写真中央)
スペシャリテの『3ショコラ』は、恵美子さんのお父様が考えたショコラ。
中が5層になっていて、チョコレートのビスキュイ(ビスケット)とシャンティー(生クリーム)、バニラのビスキュイ、チョコレートムース、最後にまたチョコレートのビスキュイという贅沢なひと品。外側はチョコレートと生クリームのガナシュでコーティングしています。

MOCHI FRAISE
Fraise entièe,biscuit & mousse vanilla,Chantilly,pâte de rizAzuki(haricors rouges sucré)
(写真右)
『餅・フレーズ(苺)』はお餅のケーキで、季節により中身を変えているそう。春夏は、フレッシュな苺が1粒使用されています。

MOCHI FRAISE

CHOU CHOU
Pâtes à choux,crème vanilla.
Compotées de framboises.
Pommes et litchis Glacage Yuzu

こちらは『シュシュ』。「パティシュ」というシュークリームと同じ生地を筒状に焼き上げて柚子の果汁をかけた中に、ライチとリンゴ、フランボワーズのコンポートが入っています。

上のフランボワーズのあしらいが華やかですね。

棚には、タブレット・デザインのショコラがずらり。

タブレット・デザインのショコラ
キュートな和柄ラッピング

ショコラ類は、このようなラッピングも可能とのこと。和柄のキュートな「FUROSHIKI ラッピング」は、贈り物に大変喜ばれています。

『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』を手に、思わず笑顔がこぼれます。

お土産

パリ最古「ヴォージュ広場」にて

お店の周りの風景

『LES TROIS CHOCOLATS PARIS』での素敵な時間の後には、マレ地区を散策しつつヴォージュ広場(PLACE DES VOSGES)に向かいます。

マレ地区にあるヴォージュ広場は「パリ最古の広場」として知られており、「パリで最も美しい広場」とも言われています。

ヴォージュ広場

ヴォージュ広場は、17世紀にフランス国王アンリ4世の命によって造られ、「王宮(ロワイヤル)広場」と名付けられました。

白い切石と赤レンガ造りの36棟の館が、広場を取り囲むように建てられています。

広場の名称も最初は「ロワイヤル広場/王の広場」だったのですが、革命によって1800年に改称。「ヴォージュ」とはフランス東部の地方名で、当時ヴォージュ県が最も早く税金を納めていたため、感謝の意を表してこの名称がつけられました。

大変ドラマチックな風情

アンリ4世は、この「王の広場」を取り囲む建物はすべて同じ造りにしようと考え、広場を囲む36の邸宅には貴族や政治家、そして作家たちが住むようになりました。

現在では、緑豊かなこのヴォージュ広場を取り囲むようにお洒落なカフェやアートギャラリーが立ち並び、回廊には、文豪ヴィクトル・ユゴーが1832年から1848年までの16年間を過ごした邸宅もあります(現在はヴィクトル・ユゴー記念館として一般公開されています)。

アーケードから、ヴォージュ広場を眺めて。

なんともドラマチックな風情のある場所。西洋の建物と和の着物の、なんとも不思議な世界観をお楽しみいただけます。みなさまもパリにお越しの際には、お立ち寄りになってはいかがでしょうか。

ヴォージュ広場を眺めます。

地元の方とサプライズ撮影!

犬のYUKIちゃん。
犬のYUKIちゃんがやっと正面を向いてくれました。

撮影に夢中になっておりますと、後ろから日本語で「綺麗ですね!」というお声が。振り返るとワンちゃんを乗せた自転車のムッシューがいらっしゃいました。

なんと奥様が日本人の方とのことで、すっかり意気投合してしまいました。ワンちゃんの名前はYUKIちゃんとのことです。かわいいですね。

サプライズ撮影。

パリで着物を着て歩いていますと、さまざまな国の方からお褒めのお言葉をいただいたり、遠くからそっと写真を撮られたり、はたまた「一緒に写真を撮りたい」とリクエストをいただいたり…と、予想もしない出来事が起こります。

ぜひともみなさまにも、着物の特別な魅力とともに、そんなサプライズをお楽しみいただけましたらと思います。

美しく幻想的な世界。

マレ地区のアーケードを通り過ぎますと扉の向こうには、広大な敷地に緑と古き建物がそびえ立ちます。光のコントラストが大変美しく幻想的な世界でした。

この魅力的なパリを舞台に、いろいろと難しい状況下におきましても前向きに活動される日本人の方々をご紹介し、次回も楽しい記事をお届けさせていただきます。

撮影/Ikuo Yamashita

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