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浴衣での街歩き、ひと休みは大人味のかき氷で 『大極殿本舗六角店 栖園』 「京都できもの、きもので京都」vol.2

浴衣での街歩き、ひと休みは大人味のかき氷で 『大極殿本舗六角店 栖園』 「京都できもの、きもので京都」vol.2

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夏の京都で歩き疲れると訪れるのが、『大極殿本舗六角店 栖園(せいえん)』です。お目当ては絶品“梅酒みぞれ”。熱を帯びたからだを冷やし汗を止め、梅酒のおかげで疲れが取れ、生き返ります。

2023.06.27

よみもの

和装小物の店『きねや』で学んだ、京都らしい色づかい 「京都できもの、きもので京都」vol.1

よみもの

山崎陽子さんのコラム「つむぎみち」(全13回)はこちら!

7月の京都はコンチキチン

暑い暑い京都にお祭りが戻ってきました

町内に鉾が立ち上がり、祇園囃子が奏でられる7月。

駒形提灯に灯りが点った山鉾を見てまわるのが楽しみです。宵々山、宵山は満員電車に乗っているような混雑だけれど、それも京の風物詩。2017年には念願叶い、山鉾巡行を見守りました。

今年は久しぶりに従来通りの祇園祭。暑い暑い京都にお祭りが戻ってきました。

浴衣でのそぞろ歩きは、かき氷で暑気払い

『大極殿本舗六角店 栖園(せいえん)』

周りにはかき氷好きが多いのですが、私自身は1年に1〜2度食べるかどうか…という程度。

そんな私が夏の京都で歩き疲れると訪れるのが、『大極殿本舗六角店 栖園(せいえん)』です。

『大極殿本舗六角店 栖園(せいえん)』

お目当ては絶品『梅酒みぞれ』

熱を帯びたからだを冷やし汗を止め、梅酒のおかげで疲れが取れ、生き返ります。

お目当ては絶品“梅酒みぞれ”。

カラフルなシロップやトッピングの”映えるかき氷”がちょっと苦手、軽いアルコールが好きな私は、毎回迷わずこちらを(笑)。かき氷ではなく、みぞれという名も気に入っています。

山崎陽子さん

江戸末期に建てられた町家の、涼やかな佇まい

お店も素敵です

お店も素敵です。

大きな暖簾がかかった引き戸を開けると、右側に喫茶スペースがあり、その奥には坪庭があります。

右側に喫茶スペースが

打ち水が施され、竹や春蘭が緑を輝かせ、水鉢には元気な金魚たち。この景色からも涼がもらえます。

奥には坪庭があります

「慶應元年に建てられたこの建物は、もともと私たちの住まいとお菓子の工場でした。ここを使ってお店にしたいと夫に提案したら、3つの約束を守れるならと

そう振り返るのは女将の芝田泰代さん。

女将の芝田泰代さん

3つの約束とは、

・毎日きものを着る 
・広告宣伝は一切しない 
・建物や今あるものに手を加えない

そんな経緯があって、2002年に六角店はオープンしました。

人気のレースかん

夏季限定、レモンの輪切りの入った『レースかん』は”映えスイーツ”としても人気

桐箱に入れられた見本のお菓子

お正月用生菓子の見本品が納められた漆塗りの桐箱。半年を経てなお、ほぼそのままの状態で保存されている

女将さんのユニホームは”ひっぱり”

今はご主人の介護があり、毎日きものとはいかないそうですが、きものを着て仕事をするときに欠かせないアイテムが”ひっぱり”でした。

仕事をするときに欠かせないアイテムが『ひっぱり』

和服の上から羽織って汚れを防ぎ、袖が邪魔にならないよう、動きやすいように着た上っぱりですが、季節ごとにいろんな素材で作ったといいます。

「なるべくお家感が出ないように、柄やデザインを考え、たくさん作ったんですよ。これを着るとスイッチが入りましたね」と芝田さん。

私も仕事用に欲しいなあと、真似したくなりました。

私も仕事用に欲しいなあと、真似したくなりました。

その季節にあるもので作り始め、育ててきた味

梅酒みぞれのシロップは、芝田さんのお手製

私の愛する梅酒みぞれのシロップは、芝田さんのお手製。

スプーンの形状にもこだわり

みぞれをすくって逃がさないスプーンの形状にもこだわり、「最後の一口までが味」と試食を繰り返しました。

梅酒の出来によっては古酒とブレンドするなど工夫を欠かしません(その年の梅酒シロップが終わり次第終了)。

人気の月替わりの琥珀流しは、見た目の美しさ、季節感を生かした蜜が極上です(7月は「ペパーミント」8月は「冷やし飴」9月は「葡萄」)。

2018.07.27

よみもの

大極殿本舗 六角店 栖園 月替わりの蜜で楽しむ『琥珀流し』 「京都・和の菓子めぐり」vol.1

美味しいもの好きの京都の友人が「ここのおぜんざいは絶品!」というので、今度は大粒の丹波大納言を使ったぜんざいをいただきに、冬にお邪魔したいと思っています。

今度は冬にお邪魔したいと思っています

7月のコーディネート

夏の京都では浴衣が欠かせません。

祇園祭で賑わう7月の京都では、浴衣を着て楽しみます。

手蜘蛛絞りの有松工芸浴衣を素肌に着て、紗の夏名古屋帯を締めました
びんがた工房くんや・宜保聡さんの紅入藍型の帯は銀座結びにすることもあります。

紅入藍型の帯

今日はレモン色の細めの帯締めをして爽やかに

レモン色の細めの帯締めをして爽やかに

下駄は『神田胡蝶』の高さのある高右近、麻の足袋を合わせて、浴衣とはいえおめかし感を出しました

下駄は『神田胡蝶』

巾着は『yunahica』のハンドメイドのモチーフ編み、シルバーが涼しげです。

撮影/弥武江利子

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