商品番号:1560169
(税込)
【 仕入れ担当 竹中より 】
いつかは一枚。
おきものファンの憧れ……本当に贅沢な、紬の王様・本結城。
120山亀甲飛び絣の大変希少なお品のご紹介でございます!
一幅に織り出す亀甲絣の数を「~亀甲」と呼びますが、
80山亀甲の糸を染めるのも容易なことではなく、100山亀甲、
さらに細かな「120山亀甲」となりますと、亀甲細工の大きさも本当に小さく、
実に手間ひまのかかった、まさに最高級の本結城となります。
着込めば着込むほどに身体になじみ、軽くやさしく、やわらかく……
まるで一枚の綿のようにやさしく体をつつむ、その風情。
夢のような着心地を、是非体感して頂ければと思います!
お目に留まりましたらば、お見逃しなく御覧くださいませ!
【商品の状態】
リサクル仕立て上がり品として仕入れました
後身頃裾付近に画像のような灰汁が出ている箇所が
ございますがその他はまったくの美品でございます
※矢印の巾は1㎝です
【 お色柄 】
ふうわり、ぬくもりを感じさせる質感。
まろやかな白鼠の真綿紬地には、
120山亀甲絣をはじめ 斜め格子や井桁 蜻蛉かすりなどが
モダンに綾なされ 未来都市の設計図のような
意匠が小粋に織り出されまsた
意匠がさり気なく散らされました。
古典の意匠がモダンな印象で仕上げ飽きがこず、
帯び合わせも多様にお楽しみ頂けるとても粋な仕上がりになっております。
三代お召しになって味が出るといわれる素晴らしい地風は、
丁寧に紡いだ上質な真綿を使用しておりますので、本当にしなやか……。
織り手さんや絣を括って糸を染める職人さんの根気が伝わってくる、
確かな織物という美術工芸品。
洗い張り、仕立て直しを繰り返し、母から娘へと世代を超えて。
末長くご愛顧いただきたい逸品でございます。
どうぞ大切に……。
歳月を経ることで生まれる織のなじみを、肌奥にしっかりとご堪能くださいませ。
この機会に是非、お手元にお迎えくださいませ。
幾世代にもご愛用いただけますれば、誠に幸いでございます。
【 本場結城紬について 】
「重要無形文化財」の本場結城紬は、
手紡ぎの絹糸の使用、手括りの絣、居座機で織り上げられる事、
この三つの要件を満たさなければ指定されません。
糸作りでは、蚕の繭からつくられた袋真綿を「つくし」と呼ばれる台にからませ、
この一端より職人が指先の魔術で糸を引き出します。
右手の指で内側へ糸を捻り、さらに左手で捻り戻しをいたしますので、
糸自体は平糸になって撚りがかかっておりません。
これが着れば着るほど風合いの良くなる結城紬の秘密です。
また、絣括りは経糸・緯糸を別々に目印の墨付けをして、
口にくわえた木綿の糸でしっかりと絹糸を括ります。
括りが弱いと染料が括りの中に入り、綺麗な絣糸にはなりません。
地機の織り技法では、経糸の片側を機にとめ、もう片側の手前の部分を枠に、
きちんと糸を整列させた紐状のものを織り手さんの腰に巻きます。
経緯ともにピンと糸が張った状態で織り上げられるのではなく、織り手さんが
全身を使って経緯を調節して織り上げるので驚くほどしなやかに仕上がります。
【 結城紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1977年3月30日指定)
平織と縮織が茨城県無形文化財に指定(※1953年)
文部科学大臣指定重要無形文化財総合指定(1956年)
ユネスコ無形文化遺産への登録認定(2010年)
茨城県・栃木県を主な生産とする絹織物
茨城県西部の結城市と隣接する栃木県
小山市などで製織されている。
結城郡の旧石下町(現・常総市)にも
「いしげ結城紬」があり、手織のほか機械織
(力職機)による製織、糸も真綿手つむぎ糸、
石下の手紡糸、撚糸工場の強撚糸など様々である。
平織と縮織の2種類があり、現在の結城紬は
撚りのない糸を経と緯に使用する平織が主流で、
全体の約97%を占めるが、かつては横糸に
強撚糸を使い表面がちりめん状に仕上げられた
縮織が主流であった。
戦後昭和中期頃は縮織が結城紬全体の
約9割を占めていた。
元来は堅くて丈夫な織物であったが、絣の
精緻化に伴い糸が細くなってきたため、
現在は「軽くて柔らかい」と形容されることが多い。
本結城の工程は国の重要無形文化財で
「本場結城紬」は地域団体商標に登録されている。
【 歴史 】
1865年 初めて絣の結城紬が制作される
1873年 ウィーン万国博覧会出品
1953年 平織と縮織が茨城県無形文化財に指定される
1956年 4月24日重要無形文化財指定(平織のみ)
同時に従事者6名が技術保持者に認定
1961年 結城市を中心とした各市町村により
財団法人重要無形文化財技術保存会設立
1974年 NHK朝の連続テレビ小説で放映された
『鳩子の海』で一部結城市が舞台となり、
結城紬の知名度が高まる。
1976年 技術保持者6名の認定解除
保持団体の認定に変更
171名で本場結城紬技術保持会設立
同会が重要無形文化財「結城紬」の
保持団体として認定
1977年 3月30日経済産業指定伝統工芸品承認
結城紬伝統工芸士認
(この年の認定者は染2名、絣くくり6名、織り6名)
1986年 栃木県伝統工芸品
1988年 茨城県郷土工芸品の指定を受ける
2004年 品質検査の際に重要無形文化財の指定要件を
満たしていない反物にも「重要無形文化財指定」証票が
不正交付されていたことが明らかになり文化庁が保存会に
改善を指導
2005年 6月3日分の検査合格品より全反物が
「重要無形文化財」表記のない証票へと変更
2010年 ユネスコ無形文化遺産リストに登録。
2014年 小山市市職員「紬織士」の採用制度開始
表裏:絹100% (お誂え・お仕立ては手縫いです)
◆八掛の色:薄柳鼠ぼかし
身丈(背より) | 163.5cm (適応身長168.5cm~158.5cm) (4尺3寸2分) |
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裄丈 | 67.8cm(1尺7寸9分) |
袖巾 | 34.5cm(0尺9寸1分) |
袖丈 | 51.1cm(1尺3寸5分) |
前巾 | 24.5cm(6寸5分) |
後巾 | 30.3cm(8寸0分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈70cm(1尺8寸5分) 袖巾35.6cm(9寸4分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出掛け、ご旅行、趣味のお集まりなど
◆合わせる帯 洒落袋帯、九寸名古屋帯 八寸名古屋帯 半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。