商品番号:1548327
【 仕入れ担当 中村より 】
ようやくご紹介が叶いました。
9マルキの一元絣。
その大変細やかで綺麗な絣に言葉にすることが難しいほど感動致しました。
織り上げが極端に少なくなっておりますので、
一元式の9マルキは室町でもほぼ見かけることがございません。
いまでは12マルキカタスのお品よりも創作のない、超逸品。
その技法に関しては下記に記載させていただきました。
かなりの長文となっておりますが、興味のある方はご覧くださいませ。
手間を考えると本当に贅沢なお品でございます。
まずはどうぞご覧くださいませ。
【 お色柄 】
ストレートな泥染めの、奥行きある黒色地。
細やかに織り表されたペイズリーの意匠。
7マルキ一元式でもアウトラインがなめらかではございますが、
9マルキの絣となりますと、織描くの文字が正しく当てはまる、美しい仕上がりでございます。
渋いお色味の大島だからこそ味わえる、大人な風情。
素材感たっぷりの洒落帯、幾何学デザインの帯、臈纈染(バティック)などの力強い帯など…。
上質な帯を合わせていただきたく存じます。
【 9マルキ一元式の技法について 】
一言に9マルキといってもカタス式と一元式でまるで違います。
本来、大島紬は一元式を基本として織られておりました。
途中からカタス式が生まれると、
その手間のかからなさからほとんどがカタス式の商品になっていきました。
決してカタスのお品の質が悪いということではございません。
大島紬の創作数自体が減少した今では、
経緯絣の新しい創作品自体が希少で、
カタス式のお品でも素晴らしいものがございます。
ただ手間暇として一元式の方がかかっており、
その絣の緻密さは、世界三大織物に数えられるほど素晴らしいものです。
ご存知の方も多いかと存じますがマルキとは
経糸の総数1240本(正確には耳部分があるので1160本)に
占める経(たて)絣糸の割合のことですが、
そのマルキがざっくりとした大島の価値の指標となっております。
言わずもがな、マルキの数値が上がるほど経絣糸が多く入り、
経緯(たてよこ)の絣合わせが困難となりますので、
その数が上がるほどより手間隙がかかりおのずと高額になって参ります。
一般的に市場に出回っており、きもの市場でもご紹介の多い、
7マルキカタス式のお品は、
1240本中、絣糸は約300本
逸品と言われる12マルキでは
1,480本中、絣糸は約480本ほどでございます。
当然12マルキでは経糸が多い分、糸も細く手間のかかるお品です。
しかしながら今回ご紹介の9マルキ一元式では、
なんと1240本中、絣糸は780本までにもなります。
数字ばかりで申し訳ありませんが、
ここまでの絣糸の多さ、製作から考えますと頭が痛くなります…。
長々と稚拙ながら説明させていただきましたが、
なによりもこの素晴らしさをお手元でご覧いただきたく存じます。。
【 大島紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
鹿児島県の奄美大島を中心に作られている織物。
世界三大織物にも数えられ、織る前に糸を染める先染、
手織りの平織、絣合わせをして織上げたものは
「本場大島紬」の名で伝統工芸品に指定されている。
しなやかで軽く、シワになりにくいという特徴がある。
手紡ぎの糸を、「テーチ木」(車輪梅)という
奄美エリアに生息する植物の煎汁液と、
鉄分を含む泥土でこげ茶色に発色させ、
手織りする伝統的技法が主だった染色方法。
藍、白、色大島などもある。
大島紬は独特の絣使い(細い点)と先染め、製法等限られた
条件の中で約84種類があり、染色別が6種類、糸の配列による
組織別14種類をかけ合わせて作る
絹100%
長さ:約13m 内巾37cm(裄70cm前後まで)
経済産業大臣指定伝統的工芸品・本場大島紬の証紙
本場奄美大島紬織物協同組合の証紙
古代染色純泥染の証紙
製造:田畑絹織物
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 趣味のお集まり、ご旅行、お稽古、芸術鑑賞、
観劇、おでかけ、お食事 など
◆あわせる帯 洒落袋帯、染の名古屋帯、織の名古屋帯 など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
[ 袷 ]
地入れ3,300円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+お仕立代28,600円(全て税込)で承ります。
[ 単 ]
地入れ3,300円+衿裏2,200円+お仕立代28,600円(全て税込)で承ります。
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
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