【 仕入れ担当 田渕より 】
これほどのお品、なかなかお見かけいたしません。
『三代 波多野諦観』氏による、爪掻き本綴れの八寸帯をご紹介いたします。
その繊細な表現、まさに手仕事の極地…
その美しさはひと目見やれば思わず息を呑むほど。
袋帯のご紹介は幾度もございますが、八寸帯は本当に稀でございます。
是非ともお手元でご堪能いただきたく存じます。
【お色柄】
驚くほどしなやかなのに、しっかりとハリのある綴れ地。
地色は暁鼠色と桔梗鼠色を用いて、お太鼓、前柄部分にすうっと流れて
光芒のように揺らめくような意匠に細やかに金糸を織り込むことで煌めく仕上がりに…
確かな手技に高雅な面持ち。
すぐにその美しさに心奪われることでしょう。
きっと良きお品というのは、このような「いつの時代も愛される」お品。
末代までお譲りいただける至高の逸品です。
この機会に、ご愛用のコレクションのお一つにお加え頂ければ幸いです。
どうぞお見逃しなくお願いいたします。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 爪掻本綴について 】
爪掻で1色ずつ、少しずつ織り上げられてゆく帯。
その作業の繊細さと織り手の物づくりへのこだわりは、感動さえ呼び起こします。
爪掻本綴の織リ手さんは、常に指の爪先にヤスリをあてノコギリの歯のように刻んでおきます。
文様を織る際、図案を経糸の下に挿し込んで経糸を透かして見ながら、経糸を杼ですくい、緯糸を越して織り込んでいきます。
そしてノコギリの歯のように刻んだその爪で、緯糸を1本1本掻き寄せ、織手の感性により織り込んでいき、筋立てという櫛で織り固めます。
織機が自動的にその列に入る経糸をひきあげてくれるのではなく、1色ずつ下絵を見ながら織り込んでゆく作業になります。
経糸を覆うように織り上げられるため、裏表同じ柄となり、長年の使用で汚れた時などは裏を整理してお仕立て直すことも出来ます。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約3.7m
お太鼓柄
※開き仕立て
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴へのご参列、初釜、パーティー、お付き添いなど
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地、格の高い小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。