【仕入れ担当 岡田より】
時に耐える美しさ…
織物を生み出すという事において
これほどの理念を掲げ、実現されてる機屋さんは無いでしょう…
ご存知、西陣屈指の名門『桝屋高尾』。
今回ご紹介致しますのはねん金綴錦の中でも
定番の段霞にひと手間加えた一条。
高尾弘氏の織美の妙。
お目に留まりましたら、どうぞご検討くださいませ。
【 お色柄 】
しなやかな帯地は、ぜひ手を触れて頂きたいほどの質感。
真綿糸に金箔を手で撚り合わせた糸を用いて織り上げます。
独特の陰影は、まさに帯地が語りかけてくるかのよう。
両面に渡り光の所作にそっと浮かび上がる、一条の霞文様。
品格溢れる黄金の煌きが絶妙に移りかわり、
その地に七宝文様を織りなしました。
究極に洗練された美、最高の着こなしやすさ。
仰々しくない確かな上質を、ぜひお手元でご覧くださいませ。
【 商品の状態 】
着用済のお品として仕入れてまいりましたが、
僅かに締め跡、たたみジワがある程度で、すぐにお使いいただける状態でございます。
お手元で現品をご確認の上、存分にご活用くださいませ。
※お届け前にプレス加工をサービスしますので、
お届けに10日ほどお日にちを頂戴します。
【桝屋高尾について】
高尾弘氏が1960年に『株式会社 桝屋高尾』設立。
氏は京都名門の織屋・桝屋の生まれ。
名物裂の複製と植物染めの研究に力を注ぎ、
織物の美術史的にも大きな功績を残す仕事をされております。
現在では、高尾弘氏の後を継いで高尾朱子氏が率いられており、
さらに新しい図案制作や、その帯地の特徴を活かしたバッグの制作など
ねん金綴錦の生地の可能性を追求し続けておられます。
【ねん金綴錦について】
尾張徳川家に伝来し、現在徳川美術館保管の裂(きれ)は、
多数の名物裂を含み総数約650件にのぼります。
この中には金襴、緞子、間道などとともに
「ねん金」と称される撚り金糸を用いた明時代の裂が6件含まれています。
「大牡丹唐草文」「紗綾形文」「八角繋文」などの紋様に混じって、
無地ねん金も1件(7裂)含まれています。
ねん金のなかでも無地ねん金は珍品で、伝世品の少ない作品です。
ざんぐりとして立体感があり、奥行きと深みを感じさせる裂です。
その貴重な裂を名物裂の複製に力を注ぎ、
高尾弘氏が無地ねん金の緯糸を再現して撚金綴錦袋帯を完成しました。
(特許であり、徳川美術館の署名で複製を禁じられております)
【 桝屋高尾について 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.277
1960年(昭和35年)創業
徳川美術館の裂を復元した後、研究考案された
『ねん金綴錦』と、芯糸に色糸を使った『彩ねん金』は、
東洋の繊細な金糸の美しさと西洋の金属の豪華さの
両方の特色を併せ持った織物として内外から高く
評価され、桝屋高尾の代名詞ともいえる作品である。
【 沿革 】
1935年 高尾弘(ひろむ)京都・西陣に生まれる。
16才で父・髙尾源之助を亡くしてからは伯父である
髙尾菊次郎に師事、西陣織の伝統の中でその技術と
感性をひたすらに磨き、1960年に株式会社桝屋髙尾を
設立した。
タレ先には高尾弘の『弘』が織り込まれている。
※2016年3月に高尾朱子による新作発表会が
京都にて行われ、この会以降タレ先に従来の
「弘」ではなく「桝源」と織り込まれている。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ4.4m
耳の縫製:かがり縫い 六通柄
※関西仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴、式典、パーティー、お付き添いなど
◆あわせる着物 黒留袖、色留袖、訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。