【 仕入れ担当 中村より 】
織物通ならばご存知!
夏の織物の逸品クラス【 越後上布 】の八寸名古屋帯のご紹介です!
その越後上布、経緯糸とも青芋の手績みの糸を用い、
いざり機で織った、まさに最高級、重要無形文化財指定技術使用のお品。
つい先日新潟県へ研修へ向かいましたが、
想像以上に産地の皆様は苦しんで織られました。
原材料の高騰や織り子さんの高齢化などで産地の状況は年々厳しくなる一方です。
越後上布のその例に漏れず、数も少なくお値段もどんどん上がっております。
今回その希少なお品を御仕立て上がりで、
大変お値打ちに仕入れることができました。
どうぞお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
上布、ならではの織りひとつひとつの風合い…
素材そのものの訴えてくるような力強さ。
麻の素材感ある生地は、
自然な生成色と黒で織りなされて、
意匠には七宝模様が表されております。
えもいわれぬ深みと奥行きある表情に仕上がっております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 越後上布について 】
越後上布の素材である糸は、まず苧殻を抜き、
上布の原料となる皮の肉質をそぎ落として繊維だけを取り、
それを爪と指先で裂いてより合わせてつくる繊細な糸です。
お着物でしたら、約一反分の糸を績むのに3ヶ月はかかると言われております。
手績みの麻は、繊細な性質上、昔ながらの居座り機で丹念に織り上げられます。
糸が細くなればなるほど乾燥に弱くなるため、
暖房のほとんどない場所で作業は進み、雪の湿気だけが糸を守ります。
それを極寒の雪水ですすいで、糊を落として足踏みが済むと…
3月の陽気の良い日に、ご存知、雪上の雪晒しとなるのです。
越後上布は、出来上がるまでに気の遠くなるような時間と手間がかかります。
生産数が本当に少ない為、ほとんど市場には出ることはありません。
歴史は非常に古く、1200年前の奈良時代・天平年間に織られた麻布が、
今もなお、正倉院の宝物として保存されています。
麻:100% 経、緯糸とも青芋の手積み
長さ約3.75m
製作者:上村昭一
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、行楽、お食事、お出かけなど
◆あわせる着物 上布、織の着物、小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。