【仕入れ担当 田渕より】
一点の曇りもない完璧な仕事。
その歴史や感性を一枚の絹にあますことなく発揮した…
ご存知京の名門、千總より本当に素晴らしい、
きものという芸術作品をお届けします。
今回ご紹介いたしますのは、まさに「千總らしさ」を感じさせてくれる逸品です。
流行色やデザインだけを追いかけるのではなく、 不易流行の「美しさ」を求めて製作されたお品。
いついつまでも永くお召しいただける一枚でございます。
お目に留まりましたらどうぞご覧くださいませ。
【お色柄】
すうるりと。
溶け込むように、しなやかな極上の絹地に、
古典を追求したからこその、日本伝統の美。
ややくすみある浅黄色のキャンバスに、
優雅にあらわされた貝桶に四季の草花や流水の意匠。
随所に繊細に施された金彩に刺繍が高雅な輝きを放っています。
お召しになる方を最高にひきたてる素晴らしい出来栄えの逸品…
まずどのようなお席にも対応してくれる一品です。
ここまでのお品、元はかなりのお値段だったのではないでしょうか…
探してすぐに見つかるものではございません。
母から娘へ、時を越えて受け継いでゆく。
匠の贅沢な一枚をまとう喜びをご堪能くださいませ。
【状態について】
中古品として仕入れて参りました。
袖口裏、衿元、衿比翼などに画像のような汚れがございます。
(画像の矢印の幅は1cmです。)
【千總について】
今を遡ること460年あまり。
西暦1555年(弘治元年)、 千切屋西村家が京都三条烏丸西入御倉町の地に織物業を始めました。
これが千總の創業とされております。
もともと千總の先祖は藤原氏の出。
奈良興福寺の一乗院に関係が深く、春日大社の若宮祭に『千切花』(ちぎりばな)と呼ぶ供花を捧げるのを慣例としていました。
京都に移ったのは、平安遷都に際し都城造営の仕事を命ぜられたからだといいます。
この宮大工のときに『千切屋』の屋号を賜りました。
織物業の創業にあたり千切屋總左衛門の名から、『千總』の名がつけられました。
その後、江戸の中期にかけて友禅染めが大流行します。
千總も御所や宮家の御用をはじめとして友禅小袖を手がけ、その優秀な技術と感覚が賞賛を得ました。
昭和33年には皇太子様御成婚のための美智子様調度品の御用命を受ける等、
現在に至るまで 「千總の友禅」は多くの人々に憧れの存在となっております。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈155.5cm(適応身長150.5cm~160.5cm) (4尺 1寸 0分)
裄丈68cm (1尺 7寸 9分) 袖巾35cm (9寸 2分)
袖丈48.5cm (1尺 2寸 8分)
前巾24.5cm (6寸 5分) 後巾30cm (7寸 9分)
「下がり藤」の抜き五つ紋が入っております。
◆伊勢丹扱い品
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69cm (1尺 8寸 2分) 袖巾35cm (9寸 2分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 親族・兄弟姉妹のご結婚式、結納のお付き添い、祝賀会(主役または妻の立場)、叙勲など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。