【仕入れ担当 田渕より】
「龍村」の響きに感じる…
帯の真髄、受け継がれきた伝統だけがもつ風格。
揺るぎなき美の系譜に、その伝統を麗しく昇華。
織の真髄を極めた一本は、ひと目で心に迫る存在感がございます。
本品は江戸後期の画家、中林竹渓の南画を写した、
滅多と出会えない名意匠の作品。
どうぞこの機会をお見逃しなきようお願い申し上げます。
【お色柄】
落ち着きある砂色の地に、
繊細に織りあらわした竹渓桃源観瀑錦と題された情景。
まるで仙境に迷い込んだような錯覚に陥るような…
見ごたえがあるなかにも細やかなお柄表現は見事。
絶妙な彩りのコントラスト。
細部までの美へのこだわりはさすが龍村という仕上がりです。
悠久の美をもって末代までお譲りいただける美術工芸品的な1本です。
名門の名に恥じない一目でわかる名門龍村の織美への感性。
独特の緻密で大胆な、歴史に残る卓抜した芸術美は本当に見事です。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【龍村晋について】
正倉院裂の復元をはじめ、染織工芸に対する功績により美術院恩賜賞を受けた
初代龍村平蔵氏。龍村晋氏は、その巨匠の三男でございます。
(すでに故人でいらっしゃいます)。
父・平蔵の匠技と感性を伝匠した龍村晋は自らも古代の浪漫に魅せられて…
遠くシルクロ-ド果て、ペルシャからヨ-ロッパにまで題材を求め、
その文様を錦に表現して比類のない独自の「伝匠名錦」を生み出しました。
その帯の意匠は、500以上にのぼり…まさに、龍村織物のデザイナーというべき方かと思います。
【中林竹渓(なかばやしちくけい)】
京都生まれ、江戸後期の画家。
京都生 竹洞の長子
父、中林竹洞に画を学び、のち山本梅逸に師事した。
写実に優れ、25才の時京都に家門を開く。
吉田公均・日根野対山とも親交した。
慶応3年(1867)歿、52才
絹100%
長さ約4.2m
耳の縫製:袋縫い
全通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、レセプション、芸術鑑賞、観劇、趣味のお集まりなど
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地、江戸小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。