日本の紬織物の故郷、久米島…
「久米島紬」と言えば、織物ファンの憧れのきもの。
今回はなんと、その久米島紬の無地着尺でございます。
本当に独特の、美しくもまろみのグレーをご堪能いただけます。
各地の紬に無地は存在いたしますが、
「久米島の無地」という希少性は、本当に魅力。
さらに「ゆうな染め」は近年大変人気がございます。
その人気ゆえに問屋さんの在庫もほとんどございません。
今回たまたま産地から上がってきたお品のご紹介が叶いました。
ぜひこの機会をお見逃しなくお願い致します。
久米島紬には、政策的に紬織りを強制された歴史があります。
織物を貢納布として収めていた人頭税の時代…
苦しくも過重な税制によって、
皮肉にも織物の技術は飛躍的に向上したと言われております。
老いた織り子が、自分の手を示しながら、
織り方が下手だと言われて役人に鞭打たれたことをとつとつと語った時代―
貢納布の制度は200年以上続き、
自由に生産ができるようになったのは明治の時代からですので、
そう昔のことではありません。
化学染料による染め、機械による大量生産をかたくななまでに拒否。
草木染め・泥染め・手織りの「手仕事」を誇りにして、
一反一反、地道に織り上げられてきたのが久米島紬なのです。
無地でありながら…
なぜか感じられる豊かな奥行き、
シンプルな薄グレーが演出する和の知的感性、
大人の女性の上等カジュアルに、これほどふさわしいお品はございません。
糸染めには、ユウナの草木染めがなされております。
絣ものではございませんので、重要無形文化財に指定される技術の
一部のみを使用されて織り上げられたお品となりますが、
そこはやはり久米島紬、絹布を触る手をもふうわりと包み込むかのように
本当に趣深い地風が、紬の島の本物の技を感じさせてくれます。
とりわけユウナの久米島は素敵です。
現代の感性に、本当にしっくりくるおひとつ。
泥染めの茶もその味わいが良いのですが、
どうしても民芸味が強く感じられるところ、
ユウナのグレーは、実に洗練の佇まいがございます。
カジュアルのみでなく、上等なお洒落袋帯などで、
レストランでの会食やクラシックコンサート、軽いパーティなどにも、
本当に様々に装っていただきたく、自然とイメージが浮かんでまいります。
気品の紬。
ユウナの無地。
今となっては、本結城の無地よりも出会うのが難しくなりました。
趣味性に富んだ様々な意匠の帯や、逆にさらに無地感覚の帯で、
スタイリッシュに上質さをお楽しみいただけることと思います。
物質的なあたたかみを超えて、織り手の心のぬくもりすら感じられる…
大自然が育む久米島の息吹を、どうぞ末長く大切にご愛用くださいませ。
絹100%
長さ12.7m 内巾37cm(裄最長約70cm)
沖縄織物検査済之証、沖縄県伝統工芸品之証がついております。
※湯通し済
■特別価格でのご紹介のため上記以外は撮影しておりませんが、
工房オリジナルの証紙もついております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯、半巾帯など
お仕立て料金はこちら
地入れ2,750円+※胴裏7,260円~+紬八掛12,650円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て
「大島紬・結城紬」+23,100円(税込)「左記以外の紬」+12,100円(税込)