江戸川区の無形文化財、工芸技術「ゆかた染め(長板中形)」。
重要無形文化財保持者(人間国宝)の染色家、
清水幸太郎氏のお品と偶然出会うことが出来ました…
工芸染織ファンのお方なら心酔の逸品でしょう。
物故されてから50年間あまり経った現在、
このような美しい状態で残っているとは思いませんでした…
この素晴らしい工藝の面持ち、
どれほど画面上でお伝えできることでしょう。
工芸品を愛する方に、心を込めて御紹介させていただきます。
長板中形の型付師であった清水吉五郎を父に持つ幸太郎氏は、
小学校卒業後、父のもとで家業の修得にあたりました。
19年間後独立した氏の作品は精巧無比、繊細で上品な江戸好みで知られ一世を風靡し、
広く世に認められ、最高の技術保持者として重要無形文化財、いわゆる人間国宝に認定されました。
現在、江戸川区の無形文化財に指定されている
長板中型染の伝承技術者は、数えるほどしかおりません。
長板中型染は、長い長い板にピシッと生地を張って、
その上に型紙を置き、糊ではいてゆきます。
その糊の部分が藍に染まらず白く残ることで柄が表現されます。
長板中型染めは、型紙職人や型付けの職人が減少の一途をたどっております。
染めや型の職人が減少しますと長板染めをするための
材料や道具をつくる職人も消えていきますので、大変希少で珍しい作品と言えます。
ご覧いただけますでしょうか…
地厚な綿ならではの柔らかな手触りを感じさせる地。
一面に染め上げられた七宝繋ぎに牡丹に菊などの花意匠が優雅に、
そして藍のくっきりとしたお柄付けが印象的に映る一条でございます。
天然染料独特の藍のいろどり。
その情趣あふれる図柄と無地場とのバランスは、まさに藍染めのアートと言えましょう。
高級な織りのお着物に合わせてぜひともこだわりの着姿をお楽しみ頂けますと幸いでございます。
決して探してあるようなお品ではございません。
ましてや未仕立てで現実的なお値段でご紹介となると大変難しいお品でございます。
伝統の精緻な技と、深みのある藍。
何も語らずとも、その着姿だけで本物の品格と美しさがにじみ出る逸品です。
どうぞお手元でお確かめくださいませ。
※藍はその特質上、摩擦や湿気による色落ちが生じやすくなっております。
藍止め加工をいたしましても、藍が落ち着くまでに汗や摩擦で
色が移る場合がございますのでその点ご留意くださいませ。
綿100%
長さ約m 内巾35cm(裄最大66cm迄)
◆適応時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、女子会、街着など
◆あわせる帯 九寸名古屋帯、八寸名古屋帯、半幅帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
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お仕立て料金はこちら
[バチ衿]
水通し4,950円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)で承ります。
[広衿]
水通し4,950円+ポリエステル衿裏880円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)で承ります。
※綿の着物は地厚な生地のため、裏地なしの単衣仕立てとなります。単衣仕立てで冬の季節にもお召しいただけます。袷仕立てをご希望の場合にはお問い合わせくださいませ。
※背伏せなし(背は袋縫い)・ポリエステル糸でのお仕立となります。
※国内手縫い仕立て+8,800円(税込)
※「水通し」は、お仕立て前に生地の糊を落とし、ふっくらとした風合いに仕上げるために行う工程です。