手間隙をかけてつくりあげるこの濃淡、お色の浮き沈み。
染めではない、綿密に計算された絣によるデザイン。
心を込めて織り上げられた小千谷紬九寸帯をご紹介いたします。
ここまでの創作品、いまではもう製作自体がございません。
掘り出しでお値打ちにご紹介させていただきますのでどうぞお見逃しなくお願い致します。
織物ファンのお方、どうぞお見逃しなく!
【 小千谷紬 】
全国でも、特に豪雪地帯として知られる越後・小千谷地方。
雪深く湿度の高い風土は乾燥を嫌う麻や絹の織物に適しており、
冬季の農閑期に、副業として上布や縮などの織物が織り上げられておりました。
雪が多いだけに、半年近くも雪に埋もれて生活しなければなりません。
そうした厳しい環境が、手仕事の極みとも呼ぶべき織物を育んでまいりました。
小千谷紬は、緯絣の紬です。
緯糸全てが、絣糸。
様々な色彩の緯絣にベールのように経糸がかかり…
全体の色調が、本当にやわらかく優しい雰囲気に織りあがります。
まるで、染めのきもののように濃淡豊かな色彩表現。
だからこそなお一層、その絣染めや織りの苦労が、心に深く偲ばれます。
一反の織物を仕上げるのに、どれだけの手間がかかることでしょうか…
もちろん量産など不可能です。
まずは、絣図案の制作そして定規作り。
板や紙に十数条の細かい溝を掘り、絣図案を転写します(図案を線状に分解)。
さらにその図案を、薄板を重ねたものを締めた定規のうえに転写(木羽定規)。
これによって、糸のどの位置に色が入れば絣模様ができるのかが決まります。
そして、糸作り。
繭を裂き、綿状にしてから糸にして紡ぎ、真綿の風合いを出します。
柄模様は、織る前の糸に木羽定規を合わせて、糸に直接染料を摺り込みます。
色止めの後、織幅の端の目印となる「耳じるし」を合わせながら織り上げます。
絵絣が美しく表現されるよう経緯の糸を固く機巻きし、
あとは丁寧にこつこつと機を手仕事で織ってゆくのです。
そうして織り上げられた努力の結晶とも言うべき小千谷紬。
美しい絵絣に、着れば着るほど感じられる、真綿のしなやかさ。
すうっと滲んで溶けゆくような佇まい…
軽やかなふんわりとした感の漂う無地場とのバランスが絶妙です。
所々に節の風合い引き立つ趣ある真綿紬地。
穏やかな霞色と青で織り分けられた帯地には、鮮やかな更紗模様が織り表されました。
彩りも豊かな作品に仕上がってございます。
大人の女性の上質カジュアル、そして通好みな趣味性があふれだすようです。
厳選された素材、伝統に重んじる織り技法、そして卓抜されたデザイン性。
その素晴らしい創作力は、きっとひと目でおわかりいただけることでしょう。
創作性に富んだ秀作をお届けいたします。
どうぞお見逃しないようにお願いいたします!
絹100% 長さ約3.6m(御仕立て上がり時)
◆六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 観劇、女子会、街着、お稽古、ランチなど
◆あわせる着物 小紋、紬
★名古屋仕立て(税込8,250円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込11,550円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込11,550円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。