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紬・浴衣とは?種類や帯・小物合わせ・木綿着物を解説!【着物の種類 基本中のき!カジュアル編③】

紬・浴衣とは?種類や帯・小物合わせ・木綿着物を解説!【着物の種類 基本中のき!カジュアル編③】

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着物の種類のきほんのき!として今回は紬・浴衣について解説いたします。着物のなかでも、普段着やおしゃれ着として楽しむことができる紬・浴衣は、帯合わせや小物合わせの方法を覚えておくとセンス良く着こなすことができますよ。また紬は、産地によって種類が異なり着心地にも差があるため、お気に入りをみつけてみるのもおすすめです。

着物にはたくさんの種類があり、第一礼装・準礼装・略礼装といった格を重んじる「礼装」の他に、「外出着・街着」などと呼ばれ、幅広くカジュアルに装える着物もあります。

カジュアル寄りの着物においては、もちろんTPOはあるものの、礼装と比較すると決まりごとが少なく自由に装うことが可能です。
また同じ種類の着物であっても、色・模様・雰囲気や合わせる帯・小物によって、はれやかさやよそゆき感ある装いとしたり、逆にくだけた装いや個性的な装いとしたりするなど、幅広いおしゃれを楽しむことができます。

なお、紬のような織りの着物(かたもの)は、色無地・江戸小紋・小紋等の染めの着物(やわらかもの・たれもの)よりもくだけたものとして認識されています。
今回は「紬」と「浴衣」に焦点を当てて、その種類や帯・小物合わせについて解説していきます。

紬とは?種類や帯・小物合わせのポイント

紬糸で織られた着物を、紬といいます。
紬糸とは、繭を熱湯でやわらかくしてから引き延ばすように広げて真綿と呼ばれる状態にし、その真綿から繊維を引き出した糸のことです。
紬糸には生糸とは異なり節があるため、紬の生地にも、紬糸の節による凹凸が生まれます。
ただし、現在紬と呼ばれているものの中には、かつては紬糸で織られていたものの、現在では生糸で織られているものがあり、紬の代表とされる大島紬も、現在は生糸で織られています。

大島紬

紬は産地によって種類が異なる

紬の産地は日本国内に多数あり、産地によって種類が異なります。
特に有名な産地のものとしては、茨城県の「結城紬」、鹿児島県の「大島紬」、新潟県の「塩沢紬」、石川県の「牛首紬」、長野県の「信州紬」、沖縄県の「久米島紬」等があげられます。

産地によって、「結城紬は着ていて暖かい」「大島紬はさらっとしていて皺になりにくい」等、それぞれ特徴があります。
また模様のある紬は、織りによって模様を織り出しており、模様が細かければ細かいほど手がかかるため、カジュアル着物でもあっても高価なものがあります。

結城紬
結城紬
大島紬
塩沢紬
牛首紬
牛首紬

紬を着用するシーンと帯・小物の合わせ方

紬は織りの着物であり、普段着として扱われます。
最近では、紬地に絵羽模様を描いた「紬の訪問着」もありますが、あくまでおしゃれ着としての位置づけです。

そのため紬を着用する場面としては、観劇・食事会・気軽なパーティ・親しい友人との集まり・街歩き・旅行等がふさわしいでしょう。
帯は、しゃれ袋帯、織りの名古屋帯、染めの名古屋帯、半巾帯などを合わせます。
普段着であるため、帯締めや帯揚げは、礼装にならないものであれば幅広く自由に合わせることができます。

おしゃれな帯揚げ

浴衣とは?種類や帯・小物合わせのポイント

浴衣とは、夏のくつろぎ着であり、気軽な普段着の着物です。
もともとは、身分の高い人が入浴時に身にまとう「湯帷子(ゆかたびら)」と呼ばれる麻の着物でした。
後に木綿のものが多くなり、また、入浴時ではなく湯上がり着として庶民が広く着用するようになりました。

浴衣
おしゃれな柄の浴衣

浴衣は夏に適した木綿生地の着物

浴衣の素材は、昔ながらの浴衣は「綿コーマ」と呼ばれる丈夫な木綿生地が定番ですが、最近では、木綿でも薄く繊細な織り方のもの、麻や絹のものと、生地の種類が幅広くなっています。
薄手で風通しが良い浴衣は、夏場やお風呂上がりに着用するのにも適しています。

綿コーマ
綿コーマ
綿紅梅
綿紅梅
綿麻混
木綿着物とは?特徴や着こなし方を紹介

お手入れが簡単な木綿着物は、カジュアルなおでかけやおうち着物用に一着ほしい、という方におすすめの着物。木綿着物の着用シーンやメリット、おすすめの着こなしをご紹介します。

浴衣を着用するシーンと帯・小物の合わせ方

浴衣を着用する場面は、花火大会や夏祭り等で、時間帯も夕方以降がふさわしいとされていました。
しかし現在では、昼間の時間帯から浴衣イベントが開催されたり、レストラン等で浴衣割引が行われたりと、着用が許される場面が広くなってきています。

浴衣は、下着(肌襦袢と裾よけ・きものスリップなど)の上に直接着用し、足下は素足に下駄、帯は半巾帯を合わせるのが定番スタイルとなります。

可愛らしい柄の浴衣
下駄

なお最近では、長襦袢または半襟をつけ、足下も足袋と草履を履き、着物風に着用することも流行しています。
このような着方が合うのは、上質な麻・絹紅梅等の生地の浴衣でしょう。
この場合、帯は半巾帯に限らず、八寸名古屋帯等をお太鼓に結ぶこともできます。

浴衣を着物風に着る
絽の帯揚げ
レースの帯締め
麻の草履

紬と浴衣をカジュアルに楽しもう

紬や浴衣は、普段着としてカジュアルに着こなすことができる着物です。
特に紬はたくさんの種類があり、デザインや着心地が異なります。
自分のお気に入りを探してみるのも着物の楽しみのひとつですね。

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