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原作そのままのキャラクタービジュアルに興奮！ 『ゴールデンカムイ』「きもの de シネマ」vol.42

原作そのままのキャラクタービジュアルに興奮！ 『ゴールデンカムイ』「きもの de シネマ」vol.42

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銀幕に登場する数々のキモノたちは、着こなしやコーディネートの良きお手本。せっかくなら、歌舞伎やコンサートみたいに映画だってキモノで愉しみませんか。先日の『カムイのうた』に続き、北の大地が舞台の『ゴールデンカムイ』に注目！明治末期の北海道で繰り広げられる、埋蔵金争奪に命をかけるサバイバル・バトル映画です。

原作者お墨付きの再現性！最適解の配役に唸る

鬼は外、福は内！
節分祭で賑わう京都より、映画だよりをお届けいたします。

ごきげんよう、椿屋です。

今回ご紹介するのは、公開前から話題になっていた大人気漫画を実写化した『ゴールデンカムイ』です。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

原作は、全31巻の単行本累計発行部数が2700万部（2024年1月現在）を突破し、2018年4月からテレビアニメも放送され、さらなる人気を博している同名漫画。

気高くも厳しい北の大地を舞台に、アイヌの莫大な埋蔵金をめぐるミステリーとサバイバル・バトルアクションの要素が巧みに合わさった唯一無二のエンターテインメント作品です。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

本作は、北海道やアイヌの歴史はもとより、狩猟やグルメといった文化的要素が丁寧に織り込まれた比類なき作品として、「マンガ大賞2016」や「第22回手塚治虫文化賞『マンガ大賞』」に選ばれただけでなく、作者である野田サトル氏が、第73回芸術選奨文部科学大臣新人賞メディア芸術部門を受賞するなど、完結してなお熱烈な支持を集め続けています。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

今回の実写化にあたって小道具のリアリティを気にかけていたという原作者・野田サトル氏が、

「アイヌの民具、衣裳は本当にアイヌツールの伝統工芸の作家の方々が大勢で作ってくださっていますし、杉元の30年式小銃などもどこに出しても恥ずかしくないものです」

と絶賛するのも納得の映像美は、見事という他ありません。その再現率の高さを巨大なスクリーンで観るだけでも価値ある作品です。

衣装は、当コラムでもお馴染みの宮本まさ江さん。アイヌ工芸家の関根真紀さんの名前もクレジットに明記されているあたり、しっかりとリサーチされていることが伺えます。

“不死身の杉元”という異名をもつ日露戦争の英雄・杉元佐一（山﨑賢人）。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

彼が、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊のありかを探す旅の相棒に選んだのが、金塊強奪の際に父親を殺されたアイヌの少女・アシリパ（山田杏奈）。

彼女の出で立ちでも、とくに目を奪われるのがアイヌ文様の刺繍です。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

マタンプシ（幅の広い鉢巻）、テクンペ（手甲）もすべて手縫いで刺繍を施し一年かけて、一点もののアシリパの衣装が完成したと言います。

ところで、本作品の魅力は小道具や衣装だけではありません。公開前から話題となっていたのは、絶妙なキャスティング！どのキャラクターも紙から飛び出してきたかのようなクオリティで、目を見張ります。

なかでも、眞栄田郷敦扮する尾形と玉木宏演じる鶴見のビジュアルが抜群すぎます。

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

©野田サトル／集英社　©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

ご鑑賞前に原作（もしくはアニメーション）をチェックしてみてください。きっとひと味違う愉しみ方ができることでしょう。

2023.04.07

よみもの

映画のまち・京都が生んだ“新”時代劇 『仕掛人・藤枝梅安２』 「きもの de シネマ」vol.27

2023.03.17

よみもの

人生に幸いをもたらす唯一無二の出逢い『わたしの幸せな結婚』 「きもの de シネマ」vol.26

椿屋

椿屋

映画と演劇が大好物で、年間200本を超える新作を劇場で観る本の虫（雑食）。京都歴・キモノ歴ともに20数年。美酒美食に目がないのんべぇライターとしてKBS京都「SUNNY TIME」のコメンテーターをはじめ、関西テレビ「よ～いドン！」やMBS「魔法のレストラン」などメディアへの出演も多数。15年以上前から、国語講師との二足の草鞋を履いている。共著に『京都、朝あるき』（扶桑社）。

『ゴールデンカムイ』

配給：東宝

『ゴールデンカムイ』

2024年1月19日より全国公開

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