商品番号:1555517
【 仕入れ担当 中村より 】
つい先日、東京は大井町にある、
藤山先生のご自宅兼工房に伺わせていただきました。
実際に藤山千春さん、優子さん親子に
お話を聞かせていただき、そのこだわりに心打たれました。
人気の高い藤山先生の作品でございますが、
以前以上に問屋さんで見かけると仕入れしたくなってしまいました。
今回は滅多とお目にかかれない人気色が入荷致しました。
藤山千春さんのお嬢様でいらっしゃいます、
優子さんの九寸名古屋帯をご紹介いたします。
藤山優子さんは着尺の制作をメインとしており、
経緯吉野間道の帯を合間に織り上げておりますが、
製作数が非常に少なく、
特に本品のような染料が希少な作品は滅多に織り上がりがございません。
問屋さんでも在庫はほとんどお持ちのところがございません。
まさに、幻の作品でございます。
弊社でも優子さんの作品は、本当にご紹介の機会も珍しい逸品でございます。
今回ご紹介のお品は、希少なお色のお品です。
完全に草木の天然のお色のみでここまでの鮮やかなお色を出しております。
今回はその希少なお品を短期間限定でご紹介が叶いました。
どうぞお見逃しなくお願い致します。
【 色柄 】
この彩りの競演…
一体どのように織り上げられているのでしょうか。
本品は水色から青磁色を発色する臭木で染色されております。
天候の悪い年では、臭木は採集することが難しく、
本品のように帯地すべてにその鮮やかなお色を発色させるためには
大量の臭木が必要となり、作品の構想ができても、
中々制作に取り組むことができないこともあったそうです。
経緯(たてよこ)の真っ直ぐな糸から
格子部分の丸みのゆらぎが生まれる不思議もさることながら、
それぞれが独立した花のように、ひとつひとつ、
全く異なる彩りに織り上げられていることに、驚きを隠し得ません。
すっと心に沁み入るような鮮やかな白群色。
経緯に入った吉野間道。
これらの彩りは、草木・動物染料100%
草木染の彩りですから、
それぞれは主張しつつも、全体は絶妙な調和をみせて。
そこに、立体的に盛り上がるような造形美が心に迫ります。
【 藤山千春について 】
染織作家
品川区伝統工芸保存会会員
母方の親戚が八丈島で機織りの仕事をしており、
幼少の頃より織物は身近な存在であった。
18歳で東京の女子美術大学工芸科に進学。
主席で卒業後、後に女子美術大学学長を務める
染織家・柳悦孝(やなぎよしたか)の元に2年間師事。
柳悦孝の元で染織技法やデザイン案についての
ノウハウを学び、独立。
柳の元で吉野間道に出会い、独自の感性を磨き
芸術性の高い吉野間道を創作している。
自宅の庭で育てた草木や八丈の親戚に送ってもらう
島の植物を用いた草木由来の染料で表現する絶妙な
グラデーションと今までの着物にない鮮やかな
色の組み合わせが作品の特徴。
【 経歴 】
1944年 東京都品川区生まれ
幼少の頃より母方の実家の八丈島で織物に触れて育つ
1968年 女子美術大学付属高校卒業
1971年 女子美術大学工芸科卒業
1975年 柳 悦孝先生(後の女子美術大学学長)に師事
1978年 品川区大井町(現在の作業場)で染織業を始める
国画展、日本伝統工芸展に出展
絹100%
長さ約3.7m(お仕立て上がり時)
おすすめの帯芯:綿芯
全通柄
草木・動物染料100%
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
5月下旬~6月、9月~10月上旬の単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、付き添い、お茶席、お稽古事、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 色無地、小紋、織のお着物など
★名古屋仕立て(税込10,450円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+1,650円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。