商品番号:1551959
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【 仕入れ担当 田渕より 】
幾何の中に宿る静けさと光。
重要無形文化財保持者・人間国宝である
故・北村武資氏による煌彩錦袋帯のご紹介です。
織に込められた光の階調。
染めに頼らず、糸の太さ・光沢・角度だけで文様を立ち上げるその手法はまさに織の極北と言える表現です。
華やかでありながら過剰な主張はなく、
全体に品位ある静謐さをたたえています。
ほんとうに…ほんとうによきお柄、良き状態でございます。
現存するお品もどんどん流通量が減りますので、
お探しの方はお見逃しなきようご検討くださいませ。
【 お色柄 】
数ある織物のなかでも特にしなやかな仕上がり。
ちょうど組帯のような特性があり、斜め方向に伸縮性がございます。
どのような変わり結びをされても(あるいは雑巾のようにしぼられても)決してシワにならない、比類なき締め心地を身をもってご実感いただけることでしょう。
もちろんこの織り味をだせるのは、北村武資氏だけ。
西陣のメーカーさんが北村氏の帯をほどいて組織を研究し同じものを織り上げようとしましたが、誰も復元することができなかったというエピソードもございます。
清雅な銀地をベースに織り出されたその菱目が、漣のような
こまやかな陰影を生み出し、フラットな面に奥行きを演出しております。
その細緻な帯地に、七宝文が織りなされて…
本当に上品な風格。
最小限のお色使いながらも悠久普遍の美の表情を演出し…
また合わせるお着物の魅力を最大限にひきだしてくれるひと品でございます。
機能美、意匠美、組織美。
卓抜した技から成るその三重奏はまさに、
伝統美を追求し続けてきた人間国宝にしか奏でられない、贅沢なハーモニー。
母から娘へ、そしてそのまた次の世代へ…
時を越えて受け継いでいくことのできる、真の逸品でございます。
お召しの方を最高に惹き立てる人間国宝の傑作袋帯を堪能いただければ、
これほど嬉しいことはございません。
大切に大切に、末永くご愛用くださいませ。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 北村武資(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1935年(昭和10年)8月18日生。
1995年(平成7年)重要無形文化財保持者「羅」保持者に認定
2000年(平成12年)重要無形文化財保持者「経錦」保持者に認定
2022年(令和4年)3月31日没 享年86歳
早くに父を亡くし、15歳から西陣の機屋に働きに出て、
そこで基本となる技術を習得、1959年には
初代・龍村平蔵の織の世界を継承する
龍村美術織物に入社。
1960年に京都市北区紫野に小さな機場を借りて
独立後は『織とはなにか』を研究、高度な製織技術を
精力的に探求し、裂の復元や再現、織の技術の発展に
尽力している。
【 略歴 】
1951年 京都西陣で織物業に従事
1962年 法衣金襴制作技術者として独立
1965年 第12回日本伝統工芸展入選
1968年 第15回日本伝統工芸展 NHK会長賞受賞・日本工芸会正会員
1971年 京都国立近代美術館「染織の新世代展」
1983年 「亀甲花葉文経錦」文化庁買上
1987年 「忍冬花文羅」京都府立総合資料館買上
1990年 京都府指定無形文化財保持者「羅」「経錦」認定
MOA美術館岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞・日本工芸会理事
1994年 第41回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞受賞
1995年 重要無形文化財保持者「羅」認定
日本伝統工芸展等の鑑・審査員を歴任[2]
1996年 紫綬褒章受章
2000年 重要無形文化財保持者「経錦」認定
2005年 旭日中綬章受章
2022年 3月31日没 享年86歳
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約4.45m
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
※パールトーン加工済み
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴、式典、パーティー、レセプション、お付き添いなど
◆あわせる着物 黒留袖、色留袖、訪問着、付下げ、紋付き色無地
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。