商品番号:1547797
(税込)
【 仕入れ担当 竹中より 】
「刺繍」で初の人間国宝に認定された、『福田喜重』氏。
2022年に90歳という卒寿の年に亡くなられました。
氏の研鑽の日々は長く、16歳のころにはすでに父喜三郎氏に師事していたそうです。
そんな永き時を、和の美の研鑽に取り組んでこられた氏の磨き抜かれた感性…
その一意な思いから生まれた数々の逸品たちに、
多くのきものファンが虜にされております。
無駄を削ぎ落して削ぎ落して…
そうして残った本当に美しいものだけを凝縮した一枚。
どうぞお見逃しなくお願いいたします。
【 商品の状態 】
リサイクル仕立てあがり品として仕入れましたが
着用跡もわずかな美品です
収納しわがございますので
プレスのちお届けします
【 お色柄 】
しっとりと柔らかな絹地。
斑紋が浮き沈みする紋意匠を
サーモンピンクの濃淡にぼかし、
幽玄なグラデーションを施しました。
僅かな室内の温度、湿度の変化で
絹に染み入る染料の速度が変わってしまうため、
このようなグラデーションを創る事は困難を極めるそうです。
氏の繊細な手仕事の裏にある深き研鑽が垣間見えます。
意匠には消え入るような夕景を思わせる霞を全体に、
本物と見まがう写実的な菊や女郎花 萩などを
抱いた花瓶が上前に施されました
金彩友禅に国宝の技の刺繍が
さりげなくほどこされ
臨場感ある仕上がりになっています
この先は新作はあがってきません
ファンの方にお値打にお届けさせて頂きます
【 福田喜重(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1932年(昭和7年) 9月26日生
1997年(平成9年) 重要無形文化財「刺繡」の保持者に認定
2022年(令和4年)12月16日没 享年90歳
京都市生まれ。
日本の刺繡家、重要無形文化財保持者。
刺繡では唯一人の人間国宝である。
生地の選定から、染色、摺箔、刺繍を総合的に
発展させ地染と箔のあしらいに刺繍本来の重厚な
雰囲気を現代的に表現して、独自の境地を切り開いた。
京都市立第一工業学校(現・京都市立京都工学院高等学校)
卒業後、父である刺繡家福田喜三郎に1948年から師事。
父からの厳しい指導によって本格的伝統技法を習得。
1956年に父から刺繡業福田商店の経営を引き継ぎ
1970年に福田工芸染繡研究所に社名変更。
1976年に日本工芸会日本伝統工芸展に初入選以降
受賞を重ねる。
1991年に株式会社福田喜を設立して代表取締役を務める。
1997年「刺繍」の分野で初めて人間国宝に認定され、
作家活動とともに後継者育成に尽力している。
作品は和服が主で、刺繍技法としては、撚糸、
無撚糸とも、生地に溶け込み一体となるように
仕上げ、熟練の要る菅繍ほか、摺箔と刺繍を併用する
繍箔に高い技量を持ち、刺繍のみで文様を表現する
素繍(すぬい)の作品を中心に制作。
文様では日本意匠の特質を生かし、割付による
構成や空、雲、水、花などの自然の風物を流動的
に表現する事を得意とする。空間をいかした文様構成や
抑えた色調の中に微妙なグラデーションを施す
明度尊重の配色が特色。
【 経歴 】
1932年 京都市に生まれる
父喜三郎に刺繍を学ぶ
1976年 第23回日本伝統工芸展に「千翔」初入選
1977年 近畿支部第6回日本工芸会展に入選
第14回伝統工芸日本染織展に入選
1978年 第15回伝統工芸日本染織展「慶び」東京都教育委員会賞
第25回日本伝統工芸展「雪月花」日本工芸会奨励賞
1980年 第27回日本伝統工芸展「生々去来」日本工芸会奨励賞
文化庁収蔵
東京銀座資生堂ギャラリーで個展
京都朝日画廊で個展
1981年 東京日本橋高島屋で個展
1992年 京都府指定無形文化財保持者
1993年 福島県立美術館「現代の染織ー素材と技の美」
第40回日本伝統工芸展「平安」文化庁収蔵
1997年 重要無形文化財保持者に認定
紫綬褒章受賞
2022年 12月16日没 享年90歳
【 受賞歴 】
1978年 第15回日本伝統工芸染織展優秀賞
1978年 第25回日本伝統工芸展日本工芸会奨励賞
1980年 第27回日本伝統工芸展日本工芸会奨励賞
1992年 京都府指定無形文化財「刺繡」保持者
1997年 重要無形文化財「刺繡」保持者
1999年 紫綬褒章
2004年 旭日中綬章
2007年 京都市文化功労者
2010年 京都府文化賞功労賞
表裏:絹100%(金属糸風繊維除く)(縫製:手縫い)
◆八掛の色:共色 霞紋
身丈(背より) | 157.3cm (適応身長162.3cm~152.3cm) (4尺1寸5分) |
---|---|
裄丈 | 65.5cm(1尺7寸3分) |
袖巾 | 33.3cm(0尺8寸8分) |
袖丈 | 49cm(1尺2寸9分) |
前巾 | 23.5cm(6寸2分) |
後巾 | 29.5cm(7寸8分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68.2cm(1尺8寸0分) 袖巾34.5cm(9寸1分) 袖丈52.2cm(1尺3寸8分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、パーティー、レセプション、お付き添い、食事会、音楽鑑賞、観劇など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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