商品番号:1516497
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
「羅」と「経錦」。
重要無形文化財に指定された二つの技の保持者である人間国宝、北村武資氏。
残念ながら2022年3月31日、その実り多き人生に幕を下ろされました。
古代織の再現から現代に生きる織に至るまで…
その制作年数は実に70年を超え、私自身も数多くの作品を取り扱って参りました。
氏の織技法と言えば、上記の「羅」と「経錦」に加えて、
「煌彩錦」、「繧繝」、「斑錦」などが知られておりますが…
今回ご紹介が叶ったのは引箔を用いた逸品でございます。
弊社でも過去ご紹介が無く、その希少性は言うまでもございません。
織の美を極める、氏のその足跡を…
どうぞご覧下さいませ。
【 お色柄 】
重厚に奥深く煌く…
気品に満ちた引箔地。
その手触りは非常にしなやかな織り上がり。
紅梅色を基調としたその地には、一面を埋め尽くすような花襷模様が織りなされました。
美しく光を捉える金糸使いにて、絶大な奥行きを表現しております。
本当に上品な風格。
最小限のお色使いながらも悠久普遍の美の表情を演出し…
また合わせるお着物の魅力を最大限にひきだしてくれるひと品でございます。
機能美、意匠美、組織美。
卓抜した技から成るその三重奏はまさに、
伝統美を追求し続けてきた人間国宝にしか奏でられない、贅沢なハーモニー。
母から娘へ、そしてそのまた次の世代へ…
時を越えて受け継いでいくことのできる、真の逸品でございます。
お召しの方を最高に惹き立てる人間国宝の傑作袋帯を堪能いただければ、
これほど嬉しいことはございません。
大切に大切に、末永くご愛用くださいませ。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りました。
中無地に引箔の劣化がございます。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
【 北村武資(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1935年(昭和10年)8月18日生。
1995年(平成7年)重要無形文化財保持者「羅」保持者に認定
2000年(平成12年)重要無形文化財保持者「経錦」保持者に認定
2022年(令和4年)3月31日没 享年86歳
早くに父を亡くし、15歳から西陣の機屋に働きに出て、
そこで基本となる技術を習得、1959年には
初代・龍村平蔵の織の世界を継承する
龍村美術織物に入社。
1960年に京都市北区紫野に小さな機場を借りて
独立後は『織とはなにか』を研究、高度な製織技術を
精力的に探求し、裂の復元や再現、織の技術の発展に
尽力している。
【 略歴 】
1951年 京都西陣で織物業に従事
1962年 法衣金襴制作技術者として独立
1965年 第12回日本伝統工芸展入選
1968年 第15回日本伝統工芸展 NHK会長賞受賞・日本工芸会正会員
1971年 京都国立近代美術館「染織の新世代展」
1983年 「亀甲花葉文経錦」文化庁買上
1987年 「忍冬花文羅」京都府立総合資料館買上
1990年 京都府指定無形文化財保持者「羅」「経錦」認定
MOA美術館岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞・日本工芸会理事
1994年 第41回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞受賞
1995年 重要無形文化財保持者「羅」認定
日本伝統工芸展等の鑑・審査員を歴任[2]
1996年 紫綬褒章受章
2000年 重要無形文化財保持者「経錦」認定
2005年 旭日中綬章受章
2022年 3月31日没 享年86歳
絹100%(金属系繊維除く)
長さ約4.5m
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
※関西仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ~40代
◆着用シーン 式典、お付き添い、パーティー、お食事会、音楽鑑賞、観劇など
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。
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