【 仕入れ担当 岡田より 】
人間国宝【 喜多川俵二 】氏による
有職織物の特選袋帯のご紹介でございます。
俵二氏の真骨頂、有職織物の中でも最も代表的な技法である
「二陪織物(ふたえおりもの)」の唐織によるお品で、
付下や色無地、江戸小紋などのお着物にあわせて
お茶席やお稽古、カジュアルシーンでも
きちんと装いたい場合におすすめでございます。
最小限の色使いでありながら、印象に残るその風情。
無地場に漂う緊張感、調和のとれた意匠構成が、高尚で
格調高い和姿を演出してくれることでしょう。
【 お色柄 】
おだやかな濃鴇唐茶(ときがらちゃ:鴇色がかった
ピンクベージュ系の色)の生経(きだて:生糸の経糸)地に
繊細な緯糸使いで、轡唐草立涌のお柄が織り出されております。
【 商品の状態 】
ご着用には差し障りございませんが、無地場、
裏地にアタリ(生地の摩擦によるへこみキズ)、
着用シワ、細かい糸の毛羽立ちと糸浮きが
点在しております。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
ご了承の上、お目に留まりましたらお値打ちにお求めくださいませ。
【 有職織物について 】
平安時代以降、朝廷を中心とする貴族である公家の
住生活や衣生活が唐様(大陸的様式)から和様へ回帰、
時候の寒暖によって襲ねを調節し、それとともに
優雅な美しさを表現する襲ね着形式が発達する中で、
より整然とした反復文様の織物によって、品格高く
端正な美しさを表現した有職の意匠も発達した。
有職織物は、「二陪織物(ふたえおりもの)」「綾(あや)」、
「浮織物(うきおりもの)」、「うすもの(羅(ら)、縠(こく)、
紗(しゃ))」など多岐にわたり、「シンプルな文様の美しさ」と
「色の調和美」が魅力の織物である。
「二陪織物(ふたえおりもの)」はその中でも代表的な技法で、
地織と文様織を別に作り地文様の上に上文(うわもん)と
呼ばれる文様の部分だけを別糸を渡して縫取りのように
浮かせて織り出す。
絹100%
長さ約4.4m(お仕立て上がり)
柄付け:六通柄
耳の縫製:袋縫い
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お付添い、お茶席、お稽古、芸術鑑賞、観劇 など
◆あわせる着物 訪問着、付下、色無地、江戸小紋 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。