【 仕入れ担当 田渕より 】
なんとなんと
一人うん百万と言われている童が贅沢にも2人…
もはやお目にかかれるだけでも貴重、
ご存知、初代・由水十久氏のお品、
訪問着の傑作品を仕入れて参りました。
美術的価値ある作品でございますので鑑賞品としても…
本当に幻のようなお品。
その価値は、計り知れません。
中古品として、難があり寸法も小さめではございますが
これほどのお品はまず出回らないと存じます。
愛好家の方にぜひおすすめしたい一品でございます。
この機会、どうぞお見逃しなくお願いいたします。
【 お色柄 】
しっとり、しなやかな地風。
厳選されたちりめん地を深みのある海色に染めなして。
描かれたのは躍動感溢れる盆踊りを踊る童2人に虫喰いの
小さな赤と紫の蕾をつけた枝葉が囲んでいます。
纏う衣装の細部までの細かな絵柄は思わずため息がこぼれるほどに、
しゅっと切れ長の目、お口元の品良い紅、そして何よりこのお顔立ち…
なんとも愛らしい、盆踊りの練習風景です。
まず他にはない、まさに唯一無二の大作。
決して過言ではございません。
その完成度たるや、
本当に贅を凝らして仕立てられた逸品と感じていただけることと存じます。
子々孫々に受け継いでゆくべき一枚でございます。
もう二度と作られることのない美術品でございますので…
本当に大事にしていただける本物志向の方に、
大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れてまいりました。
全体に画像のようなヤケがございます。
左身八つ口付近にうっすらとシミのようなものがございます。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
【 初代 由水十久について 】
加賀友禅作家
本名:由水徳男
加賀友禅の特集には必ずと言って良いほど
名前と作品が紹介される昭和を代表する加賀友禅作家。
幼少より日本画を能くし、日本国内はもちろん
海外でも個展を開くなど才能を発揮。
写実的な草花模様が中心の加賀友禅の中で、
模様としては最も扱いにくい題材とされる人物画を好み
能・歌舞伎・郷土芸能・あるいは古典文学などを題材に、
着物だけにとどまらず、染色による大画面の壁画装飾や
額装、軸などにも意欲的に取り組みその才能を発揮した。
1913年 石川県金沢市生まれ
1927年に京都に出て、紺谷静蕉のもとで
10年以上友禅染めの修行を行い1938年に独立。
1947年には、創作活動の場を故郷の金沢に移し、
金沢に戻った後も精力的に活動を続ける。
1966年ごろには、東京、大阪、金沢、仙台など
日本各地で個展を開催。
1975年には「加賀友禅由水十久作品集」を出版した。
1977年には伝統工芸士、1978年には石川県の
指定無形文化財加賀友禅技術保持者に認定される。
十久が好んで作品のモチーフに用いた
童子(小さい子供)の柄『うなゐ』が有名である。
【 経歴 】
1913年 金沢市加賀大野港(現在は金沢港)に生まれる
1927年 京都に出て紺谷静蕉の門に入り友禅染めの修行をはじめる
1938年 京都にて独立
1947年 故郷金沢に帰り仕事をはじめる
1966年 日本各地で個展を開催
(東京・大阪・神戸・金沢・仙台・高松など)
1973年 加賀染振興協会理事となる
1975年 「加賀友禅 由水十久 作品集」を出版
1977年 伝統工芸士に認定される
1978年 石川県指定無形文化財加賀友禅技術保存会会員に認定される
染め絵集「うなゐ」豪華本を出版
1982年 アメリカシアトル市より招待を受け、
シアトル市文化ホールにて個展を開催
染絵集「夢幻泡泛」を出版
1983年 第6回「石川テレビ賞」を受賞
1984年 ユニセフ1984年版「ユニセフ・グリーティングカード」の
デザインに、染絵集「うなゐ」より2点の作品が採用される
「続由水十久 作品集」が出版される
1988年 7月10日死去 享年74歳
7月15日「第8回 伝統文化ポーラ大賞」を受賞する
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
「二重輪に蔦紋」の縫い一つ紋が入っております。
※衿裏は引き紐の付いたお仕立てです。
身丈(背より) | 150cm (適応身長155cm~145cm) (3尺9寸6分) |
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裄丈 | 65cm(1尺7寸2分) |
袖巾 | 32cm(0尺8寸4分) |
袖丈 | 45cm(1尺1寸9分) |
前巾 | 24.5cm(6寸5分) |
後巾 | 29.5cm(7寸8分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68cm(1尺8寸0分) 袖巾33cm(8寸7分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、パーティー、お食事会など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。