【 仕入れ担当 田渕より 】
大変珍しい作品を仕入れてまいりました!
白山工房の本場牛首紬地に
スワトウ、相良の蘇州刺繍が贅沢に施された
工芸ムードにあふれた特選紬訪問着のご紹介です!!
刺繍のみが成せるこの上ない存在感…
通好みの和姿を叶える一枚。
滅多と出逢えない作品でございますので
どうぞこの機会をお見逃しなくお願いいたします。
【 お色柄 】
牛首独持の光沢感にやさしい絹すれの音がする、
軽くてしなやかな紬地。
地色は穏やかな白橡色に染め、贅を尽くされた刺繍加工…
エ霞や遠山に、松や辻ヶ花のお柄が表されました。
染めを施した上に汕頭刺繍、相良刺繍が緻密にあしらわれ、
その仕上がりは息を呑むほど。
心を込めて織り上げられる、上質な高級感と贅沢感。
画面上でどこまでお伝えできるかわかりませんが、
逸品紬や工芸作品を愛する通のお着物ファンの方々に、
自信を持っておすすめできる素晴らしい一枚です。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【牛首紬について】
日本の三大紬、大島・結城・牛首。
そのなかでも、双子の蚕(玉繭)から取れる希少な糸を用いているため、
年間生産量の一番少ないものが牛首紬です。
加賀の国・白峰村一帯の集落は、古くから自然の玉繭を原料に手機紬が織られてまいりました。
耐久性に優れた牛首紬は、釘にかけても破れないほど丈夫と言い伝えられておりますので、別名「釘抜紬」とも呼ばれます。
【汕頭(スワトウ)刺繍について】
中国広東省南の町―汕頭(SHAN TOU)で生まれた刺繍技法。
「オープン・ワーク(切り抜き刺繍)」の一種で、糸を引き抜いたり、
布地を切り抜いたりして、デザインの一部を透かした刺繍です。
清の時代にイタリアやベルギーから渡来した宣教師たちが、
ヨーロッパの刺繍技術を伝え、それが中国の古来刺繍技術に取り入れられ、
今のスワトウ刺繍に発展してきたと言われています。
高貴で優美、そして驚くほどその刺繍の細かさで世界的に有名です。
【相良(さがら)刺繍について】
中国三大刺繍の一。中国では漢の時代より見られ、
日本でも奈良時代に仏像の羅髪((らほつ=巻き毛)の部分に使用されています。
相良刺繍は生地の裏から糸を抜き出して結び玉を作り、これを連ねて模様を描いていく技法です。
非常に技術と時間を要しますが、とじ糸がなく糸が引っかからないのでどの刺繍よりも丈夫です。
玉のように縫い込むことから別名を玉縫いとも呼ばれています。
光沢はなく蘇州刺繍と同じ糸を使用しているとは思えないほどの落ち着き、上品さは、日本の着物には最高の技法とされています。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
身丈(背より) | 162cm (適応身長167cm~157cm) (4尺2寸8分) |
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裄丈 | 65.5cm(1尺7寸3分) |
袖巾 | 33.5cm(0尺8寸8分) |
袖丈 | 49.5cm(1尺3寸1分) |
前巾 | 24cm(6寸3分) |
後巾 | 29.5cm(7寸8分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈67cm (1尺 7寸 7分) 袖巾34cm (9寸 0分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、芸術鑑賞、お食事など
◆あわせる帯 洒落袋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。