【仕入れ担当 田渕より】
百年以上にわたり、伝統の染色技法で京友禅を守りぬいた、
染匠十一代目、近江屋藤兵衛。
その功績は京都府知事からも京の老舗として表彰されております。
ひと目に美しくシンプルなお洒落。
表情豊かな紋意匠の絹地に、吊り染ぼかしが施された
上品な特選小紋をご紹介いたします。
【お色柄】
染めは伝統に裏打ちされた卓越した色彩感性で開発された「吊り染」ぼかしです。
吊り染ぼかしは従来のぼかし染では困難な素材の織ムラ感を解消するために考えられた長年の研鑚と熟練を要する染色方法です。
これまで難しいとされていた濃地の暈しや柔らかいぼかし、それに長いぼかし足が美しく仕上げられるのが特徴です。
地模様に織りだされたのは、繊細に浮かび上がる七宝と草花の丸紋。
洗練された雰囲気を纏うその地を、
上品な白茶色や浅黄、灰桜色などで暈し染め上げました。
シンプルな一枚は帯や小物合わせも素敵に映えることでしょう。
また無地感覚ですので、帯次第でカジュアルにも、
ちょっと品格をもたせた雰囲気にも、様々に装っていただけます。
【商品の状態】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
仕付け糸もついたままの美品でお手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【近江屋藤兵衛について】
初代創業は天保2年(1782年)。
最上紅花の最盛期は幕末、化政期から天保のおころ、山形の紅花五人衆の一人村居清七家の縁から、湖西の寒村から京に出てきた近江屋藤兵衛(紅谷氏)も江戸後期の天保の頃、紅花高で成功し、琵琶湖航行安全のため白鬚神社に大きな灯台一基を寄進。
明治になり紅染をおこない西欧から化学染料が入手できるようになり、新染として諸色染ができるようになり、染色が多岐に渡り行われ、その中でも伝統的な新しい価値観をつけた特殊ボカシ染を発案。
業界に新しい染色をもたらしく、今日に至る。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈159cm(適応身長154cm~164cm) (4尺 1寸 9分)
裄丈65.5cm (1尺 7寸 3分) 袖巾34cm (9寸 0分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾22.5cm (5寸 9分) 後巾29.5cm (7寸 7分)
※ガード加工済み
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈70cm (1尺 8寸 5分) 袖巾35.5cm (9寸 3分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、街歩き、お食事、お茶席、お稽古ごとなど
◆あわせる帯 控えめな袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。