【仕入れ担当 田渕より】
職人さんの高齢化や後継者不足により希少になってゆく伝統織物。
それでも産地では…
少数ながらも、新しい織り手、染め人さんへと代替わりし、
新しい感性によるものづくりがされております。
抑えた彩りが現代に溶け込むひと品。
てぃ花工房、上原初子氏による首里花織九寸帯をご紹介致します。
織手さんが本当に美しいと思うその心のままに…
どうぞお手元でご堪能下さいませ。
【お色柄】
素材の質感豊かでありながらも、さらりとした手触りの帯地。
シックな黒色の帯地に、段模様を背景に装飾的な花織の意匠が浮かび上がり、
凹凸によって生まれる陰影が、奥行きを感じさせる仕上がりとなっております。
数ある花織の中でも、最も優美かつ洗練されているのが首里花織。
伝統的で骨太な読谷山に、進取の気性に富んだ南風原、彩りの美しさや織りの細かさを特長とする与那国…
それぞれにそれぞれの良さがございますが、実際的なご着用を考えてのお品でしたらやはり現代に通じるハイセンスをもった首里花織が一番です。
海を渡り伝来した世界の文化が、琉球特有の美意識や風土と溶け合い、日本の新しい伝統として実を結ぶ…
壮大な歴史を背景に感じさせてくれる美しき織物です。
心より、おすすめいたします。
大切にしていただける方にとの願いを込めて。
どうぞよろしくお願いいたします。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【首里花織について】
15世紀頃から琉球王府の首都として栄えた首里。
そこでは、高貴な人々の衣装として、美麗な織物が数々織られてまいりました。
現在はそれを総称して「首里織」と呼んでおりますが、その技法の種類は豊富で、デザインも実に多彩なものでございます。
首里花倉織、首里花織、首里道屯織、首里絣、花織手巾、煮綛芭蕉布、ミンサー…
これだけ多くの種類が存在する、首里王朝の華麗なる織物の世界。
かつての王府下で発展した、美しい織物たち。
洗練された高い水準であることに間違いはございません。
絹100%
長さ約3.7m
お太鼓柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お出かけ、お稽古、趣味のお集まり、お食事など
◆合わせるお着物 小紋、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。