【仕入れ担当 田渕より】
千總、千吉、千治…
かつて室町の御三家と呼ばれた名門の問屋さん。
今回ご紹介するのはそのうちの千治さんこと、
千切屋治兵衛の逸品でございます。
千切屋さんと混同されやすいのですが千治さんが本家筋でございます。
現在はかなり縮小されて、生産量はごく僅か…
御三家の内、残った千總さんに比べてお目にかかれる機会は遥かに少なくなっています。
どうぞお見逃しなさいませんようお願いいたします。
【お色柄】
しっかりとシボ感のある、上質なちりめん地。
吸い込まれるような漆黒に染めなしたその地に、すっきりと桜の意匠を浮かべて…
繊細な金彩に刺繍、色彩、悠久の古典美が感じられる面持ちの一枚です。
その構図、意匠のバランスに確かな品格持った、純古典のお品。
染め通りも美しく、大変手の込められた仕上がりでございます。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【千切屋治兵衛について】
千切屋(ちきりや)は中世から続く京都の和装業の老舗一門。
弘治年間に西村与三右衛門貞喜が法衣店「千切屋」を開いたのが始まりとされております。
最盛期には三条衣棚町を中心に分家・別家を含め100軒を超える
千切屋一門の家々が並び立っていたそうです。
その千切屋一門のうちの一角。
2代目与三右衛門から分家した尚貞氏が治兵衛を名乗り、
商いを始めたのが千切屋治兵衛でございます。
京都では千切屋治兵衛を略した「千治(ちじ)」さんと
親しみを込めて呼ばれ、千總(ちそう:千切屋惣左衛門家)、
千吉(ちきち:千切屋吉右衛門家)、千治(ちじ:千切屋治兵衛家)は
京の三大名門問屋として名を馳せておりました。
(現在は千切屋治兵衞株式会社として京友禅呉服製造卸業を営んでいらっしゃいます。)
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈163cm(適応身長158cm~168cm) (4尺 3寸 0分)
裄丈68.5cm (1尺 8寸 0分) 袖巾34cm (8寸 9分)
袖丈49cm (1尺 3寸 0分)
前巾26cm (6寸 8分) 後巾31.5cm (8寸 3分)
※ガード加工済み、衿裏は引き紐の付いたお仕立てです。
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 現状が最大寸法です。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、パーティー、お付き添い、お食事会、音楽鑑賞、観劇など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。