【 仕入れ担当 中村より 】
その美意匠に見惚れて思わず手にとって見ると…
やはり、本当に素晴らしいものは他とは一線を画す何かを感じ取れるものです。
かの巨匠・龍村平蔵氏の三男にして、
紛れもなき美術織物の系譜を継ぐ、龍村晋氏による特撰工芸御召道中着のご紹介です!
これまでに、帯のご紹介の機会はございましたが、お着物のご紹介は片手で数える程度…
しかも贅沢にコートにお誂えされたお品でございます。
お仕立て上がりで大変お値打ちなこの機会をどうぞお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
しなやかに織りなされた光沢感ある絹地。
光の所作で唐花草模様が浮かび上がります。
なんとも贅沢な一枚に仕上がりました。
平安の世にも、日本人は衣服の色目を重ねて楽しんだと言われております。
襦袢にお着物を重ねて、帯を合わせて、羽織やコートを重ねて…
色柄を重ねて、合わせて、楽しむ心こそ、和服の醍醐味と呼べるかもしれません。
色味、地風共に、大人な女性の洒落た着姿を演出いたします。
さっと羽織ればそれだけで、和姿にこなれた印象をもたらす一枚。
龍村の美の心をどうぞ心ゆくまでご堪能ください。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 龍村晋について 】
正倉院裂の復元をはじめ、染織工芸に対する功績により美術院恩賜賞を受けた
初代龍村平蔵氏。龍村晋氏は、その巨匠の三男でございます。
(すでに故人でいらっしゃいます)。
父・平蔵の匠技と感性を伝匠した龍村晋は自らも古代の浪漫に魅せられて…
遠くシルクロ-ド果て、ペルシャからヨ-ロッパにまで題材を求め、
その文様を錦に表現して比類のない独自の「伝匠名錦」を生み出しました。
その帯の意匠は、500以上にのぼり…まさに、龍村織物のデザイナーというべき方かと思います。
略歴
1908年 龍村平蔵の三男として大阪に生まれる
1933年 東京帝国大学経済学部卒用
日清紡入社
1940年 次兄の入隊に伴い、日清紡退社
龍村織物美術研究所に次長として入社
1941年 前年に施行された七・七禁令を受け、平蔵の命のもと
「織物維持保存」をまとめる
1950年 独立
1981年 傳匠名錦帯百柄達成を記念して「第一回傳匠名錦展」を
港区縞のクレセントハウスに於いて開催
1989年 NHK教育テレビ『古代ロマンに魅せられて』に出演
1995年 日本橋プラザに於いて米寿記念展開催
1997年 傳匠名錦帯三百柄達成
同年12月 永眠(三百十柄目を作成中)・享年89歳
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背よりコート丈124.5cm (3尺 2寸 9分)
裄丈66.5cm (1尺 7寸 5分) 袖巾34.5cm (9寸 1分)
袖丈48.5cm (1尺 2寸 8分)
前巾29cm (7寸 7分) 後巾31cm (8寸 2分)
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 現状が最大寸法です。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月から翌3月の羽織、コートの時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン おでかけの際の防寒用、お洒落な羽織ものとして
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。