【 仕入れ担当 渡辺より 】
京でも名の通った名門【 多ち花(たちばな) 】より
多ち花らしいデザインの特選紬地九寸名古屋帯のご紹介です。
限られた専門店や有名店にしか並ばず、創作点数も
かなり少ないため、現在この「多ち花」のお品は
なかなかお目にかかれません。
地厚な夏紬地にお柄が染めあげられており、
盛夏はもちろん、単衣の時期にもおすすめでございます。
【 お色柄 】
ざっくりとした質感の生成りの生紬地を
絞り染にて市松状に鉄御納戸色に染めあげ、
絶妙な配色の摺り友禅にて、摺り疋田を込めた
椿のお柄が大胆に染めあげられております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたがおおむね良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
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摺り友禅 多ち花について
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京の摺り友禅の名門
創業者である袖崎善蔵(1911年生まれ)が、
学卒後『千總』へ入社し、キモノづくりの基礎を学び、
戦地へ赴き帰還後、多ち花を創業。
以来、オリジナルの型紙を作り続け、
現在の『多ち花らしさ』の礎を築いた。
創業以来作り重ねてきた、桃山から江戸時代の小袖や
能装束、アジア・ヨーロッパに伝わる更紗文様など、
様々な文様からインスピレーションを得て独自に
図案化した型を使用。
手描き友禅とは一線を画す摺型友禅の特徴を活かした、
大胆ながら繊細さも兼ね備えた表現に注力している。
ひとつの色につき多段階の濃淡を表現するために、
型紙を彫り分けており、朱色ひとつを表現するのにも、
4枚枚もの型紙を使用する場合もある。
【 沿革 】
1960年 有限会社多ち花設立
1980年 株式会社多ち花に組織変更現在に至る。
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摺り友禅について
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平安末期に始まったと伝えられる京友禅最古の技法。
摺型友禅(摺り友禅)は、白生地を長板に歪みなく張り、
1枚80cm程の型紙を生地の上に重ね、型紙に彫られた
文様の上から刷毛で染料を摺り込んで染色する。
染料の濃度で濃淡を表現する一般的な友禅とは異なり、
型に染料を摺り込む回数によって濃度を変化させる。
型紙は色の数だけ彫り上げられ、寸分のずれも許さず、
「摺り重ねる」ねばならないため高い染技術を必要とする。
絹100%
長さ約3.72m(お仕立て上がり)
柄付け:全通柄
※素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化、色の濃淡などございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 6月から9月までの単衣、盛夏の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 和のお稽古、芸術鑑賞、観劇、ご友人との気軽なお食事、街歩き など
◆あわせる着物 夏物の小紋、夏の織のお着物 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。