【 仕入れ 担当中村より 】
御覧ください。
経糸(たていと)に絹を使用したものとは全く異なりますこの風合い。
京都きもの市場でもこの20年間で
すべて葛糸を使用した作品はまだ5本目の掲載でございます。
出会った瞬間…。
その風合いとお色味に、思わず目を奪われました。
次回のご紹介は保証できません。
一反だけしかございませんので、是非ともお見逃しなさいませんようお願い申し上げます。
【色柄】
程よいハリ感がありながらもやわらかな感触。
織り上った作品は、素朴な質感と自然味にあふれ、
おのずと心ぬくもるような表情に仕上がります。
お色は自然な生成り色を基調。
ふっくりとしたなかにも地厚すぎない織り地の風情。
シンプルでやさしいなかにも、洗練された透明感がございます。
ぜひとも良い織りのおきものに。
また素材感やお色の合うような小紋にもステキです。
量産は不可能なひと品。
シンプルなものこそ、良い素材、優しい仕上がりのお品を…
どうぞお楽しみくださいませ!
【 葛糸織 】
葛(くず)といえば…
秋の七草にも数えられ、その根は生薬である葛根湯に、
生成されたデンプン粉は葛餅などに用いられる、日本人には
とても馴染み深い植物。
山野に自生するその葛の靭皮(じんぴ)繊維を織り上げるため、
撚りにくく、裂けやすい、毛羽立ちやすい。
しかも200g(帯一本分)ほどの繊維をとるには、
10kg以上の生葛が必要で、他の自然布と同様に糸を取るのに
途方もない時間がかかります。
さらにその葛糸を織るためには、
高度な技術と精神力が必要とされるため、
経緯ともに葛糸を用いて織り上げられる本葛布は
大変生産数が少なく、希少でございます。
「絹になく麻になく木綿にもまたない味い」
と柳宗悦が称賛したその風合い。
自生の葛の茎の青く節間の長いものを選び採取。
皮の繊維を十分に処理した後糸をつむぎ、
手織りで織り上げる。
自然繊維の持つ魅力。
それは、人の手で真似の出来ない千変万化の表情をみせる、
ぬくもりの色彩に、独特の風合いがございます。
葛100%
長さ:約3.6~3.8m前後(お仕立て上がり時)
※仕立て長さをご指定ください。指定なき場合は3.6mで仕上がります。
全通織
◆最適な着用時期 5月下旬~10月上旬の単衣・夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、お稽古事、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 小紋、織のお着物など