【仕入れ担当 田渕より】
まるで絵本のワンシーンのよう…
その世界観にひと目で引き込まれました。
型絵染の作家で国画会準会員である、佐藤百恵氏による、
顔料を用いた型絵染九寸帯のご紹介でございます。
某百貨店のギャラリーや専門店等でご覧頂いた方もいらっしゃると思います。
弊社ではほとんどご紹介がございませんでしたが、
問屋さんにお願いを重ねて買い付けて参りました。
お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
【お色柄】
型絵の名の通り…
彫り上げた型にのせられた色。
一つの物語を帯に込めて…
穏やかな洒落柿色の紬地には、
バスストップと銘打たれた、なんとも可愛らしい意匠が表現されて。
冬の帰路、バスを待つ何とも愛らしい表情…
顔料特有の粒子の色そのままが布の上に残る為、
色使いも大胆でいて、それでいて繊細さも感じられる仕上がり。
写実性ではなく、感性の世界。
やさしく、懐かしい記憶を呼び起こす…
そんなデザイン、色調。
お太鼓という小さな額縁の中にあらわした作家性を…
どうぞお手元でご堪能下さいませ。
【佐藤百恵について】
佐藤百恵氏は青森県出身。
女子美術大のデザイン科で染織を専攻。
柚木沙弥郎氏に師事された後、グループ展や個展などで作品を発表し、国画会においても素敵な作品を出品されております。
2008年以降国展入選を重ねられ、2017年に国画会準会員に推挙。
【型絵染について】
型絵染といえば、染色工芸家、芹澤圭介氏が、
1956年に人間国宝に認定された際、室町時代末期から続く
日本の伝統的な染色技法のひとつである「型染」と
区別するためにあらたに生まれた言葉。
「型染」の仕事、技法は、個性的な下絵に始まり、
絵模様が創案され型彫り、染色にいたる工程の
ほとんどを一人でこなす性質のもの。
その工程を一層発展させ、詣力や色彩感覚を重視した
絵画的表現を追及する創作的染技法が『型絵染』でございます。
【国画会について】
京都在住の日本画家、入江波光、小野竹喬、榊原紫峰、
土田麦僊、野長瀬晩花、村上華岳によって、
『西洋美術と東洋美術の融合と、新しい日本画の創造』を目指し、
大正7年(1918年)に「国画創作協会」として結成された美術家の団体。
戦後、絵画・版画・彫刻・工芸・写真の5部それぞれに
日本を代表する作家を多数輩出し続けております。
特に工芸部は後世に名を残す、柳宗悦(やなぎ むねよし)、
芹澤ケイ介、柳悦孝(やなぎ よしたか)、柳悦愽(よしひろ)
などの染織作家が所属しておりました。
現在の国画会の工芸部は生活の中で使用するものを
主に創作する作家が所属しており、基本一人の作家が
デザインから素材、染、織と一貫して行います。
絹100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
こちらの帯は長尺ですので、仕立て上がりの長さを4mまでご指定いただけます。
※ご指定のない場合は弊社標準の約3.6m前後で仕立て上がります。
おすすめの帯芯:突起毛綿芯
お太鼓柄
◆最適な着用時期 10月~2月頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、芸術鑑賞、観劇、お食事、コンサート、お出かけなど
◆あわせる着物 小紋、織の着物など
長尺の帯ですので、長さをご指定下さい。
※ご指定のない場合は標準の長さで仕立て上がります。
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。