【 仕入れ担当 渡辺より 】
繍技法において重要無形文化財保持者の認定をうけておられる
人間国宝【 福田喜重(ふくだきじゅう) 】氏による…
美しい色留袖、訪問着仕立てのお品のご紹介です。
数々福田喜重氏のお品をご紹介させて
いただいておりますが、その中でも十指に入るほど…
重口の金彩と刺繍が美しい仕上がり。
金彩によるお品ももちろん美しいものでございますが、
この刺繍の繍の素晴らしさ、ぜひともお手元で
ご堪能いただきたく思います。
お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
【 お色柄 】
色糸による刺繍の微妙なグラデーション、
細かい作業によって繊細で流れるような曲線を描くお柄が
奥行きと深い味わいをかもしだして…
今回ご紹介のお品は、上質な摺り箔に、
かなり広範囲にわたって刺繍があしらわれた美しいお品。
生地は光沢おだやかな、霰が地紋に織りだされた紋意匠地。
お色は落ち着いた薄青朽葉色地をベースに、金、銀の摺り箔と
丁寧な繍いにより、秋草に扇を込めた料紙、流水、篠笛などが
大胆に表現されております。
京繍は細い釜糸と呼ばれる、刺繍専用の糸を用途にあわせて撚り合わせ、
図案や用途にあわせ、43種の技法の中から『点、線、面、立体』と、
それぞれに適した表現方法で刺します。
厚み、ふくらみ、薄手。
実際に工芸士の方の元、日本刺繍の手習いをいたしましたが、
まず、釜糸を撚り合わせる糸撚りから、最もオーソドックスな
縫いきりですら、習熟するまでにどれだけの時間がかかるか…
人間国宝の技ともなれば、その糸の撚り、繍の均一さ、
本当に見事としか言いようがございません。
どうぞ心ゆくまで…ご堪能くださいませ。
お手元で末永くご愛用いただけましたら幸いでございます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 福田喜重について 】
1932年(昭和7年) 9月26日生。
1997年(平成9年) 重要無形文化財「刺繡」の保持者に認定。
京都市生まれ。
日本の刺繡家、重要無形文化財保持者。
刺繡では唯一人の人間国宝である。
生地の選定から、染色、摺箔、刺繍を総合的に
発展させ地染と箔のあしらいに刺繍本来の重厚な
雰囲気を現代的に表現して、独自の境地を切り開いた。
京都市立第一工業学校(現・京都市立京都工学院高等学校)
卒業後、父である刺繡家福田喜三郎に1948年から師事。
父からの厳しい指導によって本格的伝統技法を習得。
1956年に父から刺繡業福田商店の経営を引き継ぎ
1970年に福田工芸染繡研究所に社名変更。
1976年に日本工芸会日本伝統工芸展に初入選以降
受賞を重ねる。
1991年に株式会社福田喜を設立して代表取締役を務める。
1997年「刺繍」の分野で初めて人間国宝に認定され、
作家活動とともに後継者育成に尽力している。
作品は和服が主で、刺繍技法としては、撚糸、
無撚糸とも、生地に溶け込み一体となるように
仕上げ、熟練の要る菅繍ほか、摺箔と刺繍を併用する
繍箔に高い技量を持ち、刺繍のみで文様を表現する
素繍(すぬい)の作品を中心に制作。
文様では日本意匠の特質を生かし、割付による
構成や空、雲、水、花などの自然の風物を流動的
に表現する事を得意とする。空間をいかした文様構成や
抑えた色調の中に微妙なグラデーションを施す
明度尊重の配色が特色。
表裏:絹100% 縫製:手縫い
背より身丈157.5cm(適応身長152.5cm~162.5cm) (4尺 1寸 6分)
裄丈67cm (1尺 7寸 7分) 袖巾34.5cm (9寸 1分)
袖丈54.5cm (1尺 4寸 4分)
前巾24.2cm (6寸 4分) 後巾30cm (7寸 9分)
※訪問着仕立て
※衿ホックなし(引き紐タイプ)
◆紋:抜き紋1つ『三つ柏』
【裄丈のお直しについて】
≪最長裄丈≫ 現状最大寸法です。(縫込みがほぼないため)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、パーティー、園遊会、結納 など
◆あわせる帯 袋帯、フォーマル向けのデザインの綴れの名古屋帯 など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。