【仕入れ担当 田渕より】
上品な存在感を放つその意匠に、思わず惹き寄せられました…
人間国宝、喜多川俵二氏。
お着物好きなら誰しもがご存知の重要無形文化財保持者。
いままで名古屋帯のご紹介はございますが、袋帯の作品は大変希少です。
本当に早いもの勝ちですので、どうぞお見逃しなきようお願いいたします。
【お色柄】
ほんとうに軽やかな地風…
繊細に魅力的な意匠美の本作品は、手にされますとまずその軽さに驚きます。
唐織のお品ですと、重厚感があり煌びやかなイメージが多くございますが、
俵屋の製作されますお品は第一にお召しになられる方を想って、
上品さに大変溢れるお品ばかりでございます。
繊細な織りくちにその色目、画面からも感じていただけますでしょうか。
上品な薄柿色の帯地には立体感ある立涌の意匠を織りなして。
緯糸の落ち着いた気品と、
高尚に満ち溢れた格調高い帯姿をお楽しみいただけます。
ふっくらとした唐織の味わいをほどよく控えめに、確かな織り口を保ちながら…
一生ものの帯をお探しの方にお勧めいたします。
【状態について】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【喜多川平朗・俵二について】
人間国宝・故:喜多川平朗(本名 平郎)氏―
京都西陣織の老舗俵屋の17代目であり、昭和31年羅(ら)で、
35年には有職(ゆうそく)織物で重要無形文化財保持者(人間国宝)に
認定されました。その繊細にして典雅なる作風は、
皇室御用達作家としての確かな実績でも注目を浴びております。
平朗氏は昭和63年11月28日、90歳で永眠されました。
現在は18代目、喜多川俵ニ氏が父の故・平朗氏の跡を継がれております。
俵二氏も1999年、「有職織物」で父に続いて
重要無形文化財保持者【人間国宝】の認定を受けておられます。
【有職織物について】
平安の公家たちが宮廷の儀式や日常の服飾に用いた日本独特の伝統文様、有職。
「二陪織物(ふたえおりもの)」はその代表的なもので、
地織と文様織を別に作り地文様の上に上文(うわもん)と呼ばれる
文様の部分だけを別糸を渡して縫取りのように浮かせて織り出します。
有職織物は、「二陪織物(ふたえおりもの)」「綾(あや)」、
「浮織物(うきおりもの)」、「うすもの(羅(ら)、穀(こく)、
紗(しゃ))」など多岐にわたり、“シンプルな文様の美しさ”と
“色の調和美”が魅力の織物といえましょう。
絹100%
長さ約4.4m
耳の縫製:袋縫い
六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴、式典、パーティー、お付き添い、お茶席、芸術鑑賞、観劇、お食事会など
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地、格高い小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。