【 仕入れ担当 渡辺より 】
京友禅の巨匠【 松井青々 】氏による、
味わい深い古典柄の訪問着のご紹介です。
落ち着いた彩りと正統派の古典柄が、
女性らしい上品なシルエットを
演出してくれる事でしょう。
【 お色柄 】
やや畝のあるシボ感の縮緬地を、緑青に染め上げ、
橡色の叩き染による吹雪に、金彩と地色と調和の取れた
おだやかな彩りで、吉祥の花を込めた団扇がバランス良く
染めあしらわれております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れてまいりましたが、
大切に保存されていたのでしょう、美品でございます。
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ。
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叩き染について
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蝋を刷毛先に含ませ、用意した棒に刷毛を
叩きつける事で飛沫く蝋で防染を行い、
吹雪を白く染め残す染色技法。
近年では機械で蝋を吹き付け、まんべんなく
絹布に蝋を散らす方法もある。
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松井青々について
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京友禅の代表的作家
青々の名はマツヰ染繍株式会社発足の1963年に
松の井の水とともに、松の緑がいつまでも
青々と生き生きしているよう、作風も
そうある事を祈念しつけられた。
タタキ染の地色に松竹梅や菊などの柄に
金彩を施した豪華かつ優美な作風が特徴で
作品の素晴らしさ、人気から一世を風靡し、
青々調と呼ばれる模造品も出回る事態となった。
■初代 松井青々(本名:新太郎)
1904年 松井元治郎の長男として京都に生まれる
1914年 日本画家・今尾景年門下/小倉吉三郎師に入門し
京友禅の技術一切を習得
1927年 日本画家・三宅鳳白師につき日本画を研究
1930年 染織総合デザイナーとして独立
染織展覧会において通商産業大臣賞、
京都府知事賞など多数受賞
1950年 京都染織美術協会会員となる
1989年 長男・祥太郎に「青々」を譲る
1991年 12月24日逝去
■二代目 松井青々(本名:祥太郎)
1932年 松井新太郎の長男として京都に生まれる
1945年 京都市立美術工芸学校(現銅駝美高)日本画科入学。
入江波光・猪原大華・勝田哲等に師事
1950年 この時期までに校友会展を中心に「牡丹」
「牡丹図」「大鷲」「糺の森」「清水寺」「ダリア」
「山茶花」などを制作
1951年 京都市立美術大学(現市立芸大)日本画家入学
榊原紫峰・小野竹喬・徳岡神泉・上村松篁等に師事
1954年 上村松篁・山本岳人・吉岡堅二等の主催する
新制作協会(現創画会)に初出品、初入選する
1955年 美大作品展に卒業制作「街」を出品受賞、買上げとなる
新制作春季展「岩礁」出品受賞
京展「岩礁」出品受賞
新制作秋季展「岩礁」出品受賞
この頃より父の下で京友禅の習得を始める
1956年 新制作春季展「村」出品受賞
朝日新聞社主催朝日新人展に「村」を招待出品
1957年 朝日新聞社主催京都美術懇話会会員に推挙される
第10回懇話会展に「島」を出品
1958年 土井撰美堂主催九名会に「段丘」を出品
第11回懇話会展に「作品A」を出品
1989年 京友禅の技術一切を習得
父新太郎より「青々」を襲名する
1992年 京都文化博物館に於いて
「初代・青々によせてーーー松井青々作品展」開催
■三代目 松井青々(本名:淳太郎)
1967年 初代青々(本名:新太郎)の孫、
二代目青々(本名:祥太郎)の甥として生まれる
京都市芸術大学に入学、日本画科を専攻上村淳之先生等に学ぶ。
卒業後、二代目の下で京友禅を修得、二代目青々が傘寿を
迎えるにあたり三代目「青々」を襲名した。
表裏:絹100% 縫製:手縫い
背より身丈158cm(適応身長153cm~163cm) (4尺 1寸 7分)
裄丈64cm (1尺 6寸 9分) 袖巾32cm (8寸 4分)
袖丈49cm (1尺 2寸 9分)
前巾23.2cm (6寸 1分) 後巾30cm (7寸 9分)
◆紋:縫い紋1つ『三つ柏』 糸色:金
※重ね衿付き
※衿ホックなし(引き紐タイプ)
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈66.5cm (1尺 7寸 6分) 袖巾32cm (8寸 4分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。
※寸法を最大寸まで変更する場合胴裏の交換が必要となる場合がございます。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、パーティー、お付き添い
和のお稽古、芸術鑑賞、観劇 など
◆あわせる帯 袋帯、フォーマル向けのデザインの綴れの名古屋帯 など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。