【 仕入れ担当 中村より 】
広げた瞬間に…思わず誰しも息のむ御品。
間違いなく大島の最高級の絶品。他のどのような白大島とも並べば歴然。
その絣の技術は一線を画した出来栄え。
恵大島の中でも更に絣の技術を要する御品がこの『積五郎』ブランドでございます。
さらには恵大島だけが有する『白恵泥』。
通常の白泥がパキッとした白色であるのに対し、
なんとも深みとまろみのある表情を生み出すのでしょう。
残念ながら今後新しく織り上がることはございません…。
今回なんと未仕立て新品のお品を仕入れて参りました。
ご寸法の合う方に限られてしまいますが、その分お値打ちにご紹介させていただきます。
この機会、大島愛好家の方はどうかお見逃しないようお願い致します!
【色柄】
並べば歴然。その「白」は、他の白大島とは一線を画するもの。
加えて、恵積五郎製の作品。
見るほどに絣の魔術にひきこまれる、美しくも高雅な傑作品。
ご覧いただけますでしょうか。
すっきりとした白ではなく、白泥独特のこっくりとした白。
極細密に織り表されたのは、洗練された表情を見せる竹の意匠。
黒一色の絣でありながら、絣細工の高い技術によって濃淡を生み出し、
まるで眼前に迫ってくるかのような迫力ある立体感が表現されております。
本場大島紬は高機による手織りで一糸一糸心を込めて織り上げられます。
街行きの方が思わずハッと振り返るような、
極上のお洒落着となりましょう。
日本の染織の歴史が忍ばれるようなすばらしい出来栄えの作品…
どうぞお手元にて、末永くご堪能くださいませ。
そしてぜひとも、次世代へと受け継いでいってくださいませ。
【 恵白泥について 】
大島のプロをして「白恵泥の白は違う」と言わしめる…
今も活発に活動している燃える薩摩の地には、何万年の歳月を経て、
地熱や火山熱の膨大な熱エネルギーによって生成された白い土があります。
「薩摩焼」の土として利用されているその土を用いるのが、白恵泥染め。
白泥を幾度も幾度もくぐった絹糸。くぐらせる前と明らかに異なるそのしなやかさは…
「カシミアの手触り」と呼ばれるほどのもの。
薩摩の白泥をくぐった白大島はしなやかで着心地が良く、シワになりにくく、
しっとりとしているのにしなやかな強さが存分に発揮されております。
【 恵積五郎について 】
本場大島紬の染織作家。
藤絹織物の都喜ヱ門とともに昭和の大島紬を牽引し、
特に絣の技術に秀でていたことから「絣の魔術師」とも呼ばれております。
積五郎は父の再婚にともなって家を出で大島紬の職人となり、
その後、恵大島紬織物を創設。
他の追随を許さぬ高度な技術を用い絵画として評価しても
おかしくない図案を織物で表現、高い評価を受けておりました。
その作品は昭和天皇にも献上されことがあるほど。
【大島紬について】
マルキとは、経糸の総数(1240本)に占める経(たて)絣糸の割合のこと。
つまり、マルキの数値が上がるほど経絣糸が多く入り、
経緯(たてよこ)の絣合わせが難しくなります。
9マルキ、7マルキ、5マルキなどがあり、
その数が上がるほど、より手間隙のかかったお品となります。
9マルキの作品は、絣合わせの難易度は格段に上がりますが、
経絣糸が多いことで、曲線部分の表現が非常になめらかになり、
細部まで美しく意匠を表現すること可能です。
たとえば7マルキと9マルキを比べますと、その細かさは一目瞭然でございます。
絹100%
長さ12.3m 内幅35.5cm(最大裄丈67cm)
通産大臣指定伝統的工芸品の証紙、本場大島紬織物協同組合の証紙がついております。
恵大島紬織物謹製
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出掛け、ご旅行、趣味のお集まり
◆あわせる帯 洒落袋帯、九寸・八寸名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ2,750円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)
※国内手縫い仕立て
「大島紬・結城紬」+23,100円(税込)「左記以外の紬」+12,100円(税込)